島根・鳥取の旅、鳴門の旅

 


データ】     

2018年4月30日〜5月1日、5月3日〜4

メンバー
    家内、義母
   


今年のGWは、義母孝行のエクシブ鳴戸だけを考えていたが、谷間を休めることになったことから、家内がかねてから行きたがっていた足立美術館に行くことにした。問題は渋滞だ。どちらも早朝出発として正解だった。

宿泊先を思案していたところ、東郷湖畔の羽合温泉の千年亭がリニューアルして良いことを知り、昨年リニューアルしたばかりの半露天風呂付の部屋を予約した。羽合温泉は、子供がまだ小さい頃、中国庭園の燕趙園に立ち寄り、記憶があった。日本に「ハワイ」とはと。

現在の名称「はわい温泉」は1998年に当時の羽合町が、旧称「羽合温泉」を改めたとのこと。この温泉は、もともとは東郷湖の湖底に湧出していたが、現在の温泉街は湖を埋め立てた地区にあり、湖底や埋立地を掘削して湯源を得ているとのことだ。

島根と鳥取の旅の目的は、足立美術館、安来節園芸館、倉吉の白蔵群、砂の美術館とした。

朝4時45分に出た甲斐があり、阪神高速・播但道・中国道・米子道すべて渋滞なく、足立美術館には、開館前の8時40分に着いた。休憩時間を除くと3時間半ほどの走行時間だった。駐車場もまだ空いていた。

美術館は、開館時刻前でも入場できた。ここは、2300円/人もするが、その価値はあると皆は言う。外観の建物はさほどではないが、合計6つある庭園は「枯山水庭」「白砂青松庭」「苔庭」「池庭」「歓迎の庭」「亀鶴の庭」など6つに分かれ、面積5万坪に及ぶ。

案内によると、全康自らが、全国を歩いて庭石や松の木などを捜してきたという。 専属の庭師や美術館スタッフが、毎日手入れや清掃を行っていて「庭園もまた一幅の絵画である」という全康の言葉通り、絵画のように美しい庭園は国内はもとより海外でも評価が高く、日本庭園における造園技法のひとつである借景の手法が採られ、彼方の山や木々までも取り込んで織り成す造形美は秀逸であるとある。
また、米国の日本庭園専門雑誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が行っている日本庭園ランキング(Shiosai Ranking)では、初回の2003年から2017年まで、15年連続で庭園日本一に選出されている
実際はどうかというと、「生の額絵」「生の掛軸」を含め、庭は日本一と言われるのは最もだと思った。

また、収蔵品も、質量ともに日本一と言われる大観のほかにも、竹内栖鳳、上村松園ら近代日本画壇の巨匠たちの作品のほか、北大路魯山人、河井寛次郎の陶芸、林義雄、鈴木寿雄らの童画もあった。

















先ず、歓迎の庭、苔庭に迎えられた後、なかなか味わいのある童画を観た。そして、亀鶴の庭と枯山水庭を楽しんだ後、まだ、客の少ない喫茶室「翠」を予約したところ、一番良い席があき、一杯1000円の珈琲と、地元のジャージー牛と抹茶のアイスも高く感じず、庭の景色を堪能できた。

















そして絵葉書やポスターに使われている生の額絵、鶴亀の庭を楽しみ、池庭、生の掛け軸、白砂青松の庭をめでて、2階の展示室へ行き、日本画と横山大観を楽しんだ。特に上村松園の「牡丹雪」が気に入った。構図と絵が醸し出す情緒が素晴らしい。大観では正直を言うとあまり好きではないが、「雨霽る」と「乾坤輝く」は私の好みに合う。






























その後、喫茶室「大観」で、限定のビーフシチューは売り切れていたので、ハヤシライスとカレーライスを食べる。池庭に面する窓側の席もしばらくすれば空いたので、待っても良かったかもしれない。

この後、北大路魯山人、河井寛次郎の陶芸や新館の現代日本画を観るが、私の好みではなかった。どんどん青空が広がったので、再度、庭を眺めてから退出した。

そして、隣接する安来節演芸館に向かう。安来節はNHK朝のドラマの「わろてんか」でも取り上げられていたので、興味があった。ちょうど、13時半からの踊りに間に合った。
















驚いたのは、隣のどじょう料理屋が人気で1時間待ちだったこと。安来節は、5人の観客への踊り指導に参加した若い夫婦と小さな子供二人を連れた家族が実に微笑ましく、和ませてもらった。指導の男性の踊りの腕前は相当との案内通りだった。

ここから羽合温泉への道も自動車道の無料区間等快適で、予約していた16時の貸切風呂に間に合った。部屋は60u以上もあり、風呂も大きく、シャワー室も別にあり、アメニティ含めて素晴らしかった。

目の前の東郷湖は汽水湖で、塩分濃度が上手く適応できない魚が多数死んでいた。貸切露天風呂も湖岸で家内も楽しめた。また、展望風呂・露天風呂も湖の景色が良かった。

残念だったのは夕食。場所も大広間で、追加の牛肉とあわび以外は閉口するものだった。朝食が地元の物が多く、卵料理だけでなく、デザートも料理人がやっていて充実していたのに残念至極であった。

太鼓橋で出勤途中の従業店の方に写真を撮ってもらい、倉吉市の白壁土蔵群に向かう。途中、11月のがんセンターの予約変更が上手く行き、ほっとした。市役所裏の観光者用駐車場に停める。裏山の打吹公園はつづじが満開で新緑も美しかった。観光案内所で、パンフレット等もらい、推奨コースを歩く。ゆっくりでも1時間半とのことだ。最初に大蓮寺に立ち寄り、続いて有形文化財の豊田家住宅に立ち寄る。説明を受けるとともに写真の構図まで教えてもらった。2階の和室に寝ころがると景色と風が心地よい。特に太鼓橋廊下がおもしろい。

















倉吉淀屋は修復直後とのことで、詳細な説明をしてもらった。大阪淀屋橋縁の淀屋とのいきさつは実に興味深かった。風情のある良い街だと思ったが、住んでいる人からは手放しで自慢とはいかない雰囲気も感じ取れ、興味深かった。

玉川沿いの白壁土蔵群の写真スポットで小学校遠足の先生が写真を撮ってくれた。なかなかの腕前だ。今日は市内全小学校は遠足だという。

















大岳院参拝後、旧国立第三銀行倉吉支店跡を利用した白壁倶楽部でランチをした。雰囲気と食事もよく流行っていた。

この後、三徳山三佛寺は家内の足から避け、鳥取砂丘の砂の美術館に向かう。道は順調だったが、駐車場は混んでいた。

砂の美術館はなかなかのもので、今は第11期で「北欧編」だった。作成している彫像家は世界各国から集まっていて日本人はいない。一人もいないのも不思議だった。砂丘の砂と水だけで作られ、会期が終われば全て壊されるはかなさも良い。テーマは種々で、22にも及ぶ。また、展望広場からは鳥取砂丘が見渡せた。

帰路も初めての鳥取自動車道も渋滞なく快適だった。








鳴門も同じく4時45分に出た。渋滞こそなかったが、車は多く、6時というのに、淡路sAは満車だった。風は強いが、雨は止んでいたので、明石大橋をバックに写真を撮った。

鳴門のガストのモーニングも母には美味しかったようで、前夜の長次郎の寿司とともに、喜んでいた。

家内は、義母はこわがるだろうと言っていたが、橋から渦潮が見えるという「渦の道」に行ってみた。歩くのに苦労する義母のために車椅子を借りる必要があったが、入口近くに駐車できて、渦の道も広くてこわさはなかった。ただ、うずしおは確認できず、やはり干潮のときの方がよく見れるとのことだった。

その後、大鳴門橋架橋記念館エディに立ち寄り、360度のスクリーンで阿波踊りや徳島の一日を観れた。この施設からの大鳴門橋もすばらしかった。















次に阿波の十郎兵衛屋敷で人形浄瑠璃を楽しんだ。土日と祝日は一日2回、義太夫・三味線・人形遣いすべて人がやってくれる。義太夫も三味線も女性で、頭巾をとった人形遣いも女性の方が多かった。昼食は阿波踊り会館に向かう途中にあったそごうのレストラン街の鳴門船本という店で、天ざるちゅるを頼んだ。天ぷらと冷うどんのセットだ。後で調べると人気があったのは当然で老舗の店のとのことだ。確かに美味かった。

阿波踊り会館よりエクシブ鳴戸のケーキセットを所望する家内の意見を入れて、14時過ぎにはホテルに着いた。しかし残念ながら、ショートケーキは売り切れ。パンケーキとなったが量も質も満点だった。また、天気が良くなり、小豆島も見えた。

部屋はラージで希望通り、展望が最高の部屋だった。また、ボナキューのフレンチの推奨コースは素晴らしく、お勧めのワインとともに堪能した。特に北海道の栗蟹、仁淀のマシュルーム、徳島産のおこぜ、阿波牛など、席からも夕陽が見えて良かった。

また、食後、この施設の売りのプールと海が夕陽に染まり、一体化する景色は何度見ても素晴らしい。スタッフの方もサービスが行き届いていて、グラスワインでもテイスティングさせてくれたのは驚いた。



















































翌朝の朝食は「初音」で日本食をとった。また窓際の席で料理も食事も素晴らしかった。料理はしらすやわかめ、すだちなど、地の物も多かった。

鳴門蒲鉾で、竹輪を買い、船戸に向かう。竹輪は徳島の関係会社から年の治め会に差し入れてもらい美味しいので立ち寄ったが、いつもいただくのは小松島の会社のものらしい。

渋滞は泉佐野ぐらいで、休憩を入れて、3時間弱で岩出のレストラン紀和に着いた。オムバーグライスのオムライスが別皿で出てきたのは大きく作りすぎたらしい。(^^)v

帰路は無料の京奈和自動車道を使い、2時間20分で帰った。この道は、今後も使えそうだ。


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