越中おわら風の盆 |
【データ】
【メンバー】 |
2023年9月1日(金) 晴れ 風の盆は、2018年に6度目の見学をし、卒業だと思っていた。しかし、季節になると行きたくなったが、コロナで中止が続いた。昨年2022年に再開したものの、マスク姿での踊りは、わざわざとも思い、行かなかった。 しかし、少し時間もある立場となったので、三日間通しでとも思い、9月1日と2日の夜は富山駅前の東横インに宿泊し、3日目は徹夜して、4日に帰ることを計画した。交通手段は、青春18切符か大阪からの高速バスか悩んだが、青春18切符の方が安価で、時間の選択肢もあり、ベターだと判断した。切符もヤフーオークションで、残り3回分を、7600円とリーズナブルに入手できた。 天気も予報では良い。JR奈良駅まで家内に送ってもらい、当初は、7時13分初に乗る予定だったが、6:54発が座れたので乗る。JRで京都に行くのは初めてなので、車窓を楽しんだ。京都駅からの敦賀行きは、前方4両のみで、後部は米原行きだった。乗ると、おわらに行くような方も多く見受けられた。 何しろ、長時間なので、座りたかったが、敦賀と福井間は2両で座れず。金沢からは、新幹線開通により、JRでなく、第三セクターの「あいの風とやま鉄道」となり、青春18切符は使えず、追加の1290円が必要だった。一度、金沢駅の改札を出て、買い直したが、車中で購入している人もいた。富山に近づくと、車中から、薬師岳や剱岳が見えて嬉しかった。 今回の風の盆は、小学校での町毎の踊りの「おわら演舞場」や協会に問い合わせると最終日明けの越中八尾駅の「見送りおわら」もなかった。さらに胡弓奏者の若林美智子さんの深夜の町流しも、案内所で質問するが不明だった(前回のようにCD販売もなくわからなかった)。そんなわけで、3日間通すまでもないかと思う気持ちが計画段階からあった。さらに、熊野の花火大会の徹夜の疲れも残っていた。 東横インも当初は、連泊でも種類の違う部屋しか空いてなく、チェックインとアウトの時間にしばられると考えていたが、直前にキャンセルが出た。電話で同一部屋にしてもらうことを頼んだ。 富山駅には東横インが二つあるが、古くて遠い第一の方だ。富山駅に着き、先に高山線の整理券を確保し(14:45集合 15:18発)、ホテルに荷物を預ける。 列車への待機場所はクーラーも効かないので、乗客は閉口していた。列車内で男女で来ていた方と話す。高山線は非電化単線なので、越中八尾駅まで止まらない臨時の快速でも、対向待ち等で普通と同等の時間がかかる。 越中八尾駅に降り立つと帰ってきた感がある。駅前の案内所で、以前より小さくなったパンフレットをもらい、歩き出すと、福島の「花貰い」の踊りがあり、早速、楽しめた。懐かしい景色を見ながら、天満町に向かう。天満町は18時からとのことだった。 下新町をとぼとぼ上がっていくと、聞名寺前で、今町の輪踊りが見れた。歌が上手かった。マスクもない踊りを楽しむかのように早く始まっていた。東町の八尾ふらっと館前を流す人たちは、越中八尾高校の生徒だった。女性との歌、胡弓が上手く聞き惚れた。翌日ホテルで見た北日本新聞によると、折角、八尾高校に通うのだからと1960年に創部、2013年から本番に参加しているという。11支部に住む生徒は、30人中、5人とのことだ。 ![]() 16時30分から45分まで、おたや階段で、鏡町の輪踊りを見た。終了後、総代に古川さんや胡弓の長谷川さんのことを聞くと既に亡くなり、代替わりしているという。時は流れている。 曳山会館に向けて歩くと、向こうから、西新町の若い男の子を中心に以前見た、歌詞は同じでも全く異なる、おわらをはやす歌を聞く。おわらは若い人には抑制が効き過ぎるのであろう。うさを晴らすかのようなはやしは、面白い。そのまま曳山会館のステージに向かっていった。 次に東新町に向うと、早乙女姿の子供たちの輪踊りが見れた。やはり可愛い。スタートから色々、堪能できたので、日本の道百選の諏訪町を歩く。2018年に深夜に踊るのを見た男性が三味線を弾き楽しんでいた。さらに諏訪町の輪踊りを見ることができた。 ![]() 出会った欧米の奥様が電動車椅子の御夫婦に写真を撮りましょうかと言うと、男性は撮って欲しそうだったが、女性からは「too old」と言われ、断られた。この御夫妻は、翌日も諏訪町で見かけた。 ネット情報での支部毎のスケジュール表を頼りに、まだ、じっくり見たことのない八尾八幡社の下新町のステージを見に行く。待ち時間は長かったが、孫が奈良女子大に通うという80歳の女生と息子さんと雑談し過ごす。ステージは19時30分から始まり、最初は子供参加、小休憩後、青年で、20時20分まで楽しんだ。 ![]() その後、聞名寺の踊りを見て、お腹が空いたので、林精肉店でコロッケ2個を買い、道端でビールと食す。 21時20庵から、おたや階段下で鏡町を見ようとしたところ、隣で和歌山弁の女性二人がいて、話したところ、バスツアーで金沢泊なので、集合時間からは、5分しか見れないとのことで気の毒だった。鏡町は入れ替え制なので、次を待てば、前の方で見れる。始まる前に団扇ももらえた。この日は前夜がスーバームーンだったので、ちょうど、満月に近い月が出て、男女混合踊りで、月を見上げるシーンで、月と一緒に写真を撮ることができた。 ![]() ![]() 禅寺坂の写真を撮り、川沿いを天満町に向かう。22時から天満町で、上手い歌を聞き、この日の見納めとした。駅には22時35分に着き、23時10分発、23時35分富山着に乗ることができたので、青春18切符が使えてラッキーだった。 ![]() 9月2日(土)晴れ 昨夜は夕食はコロッケと焼き鳥だけだったので、東横インの朝食をしっかり食べた。炊き込みご飯等以前よりよくなっていた。クロワッサンも美味しかった。 土曜日で電車が混むだろうと、駅前の吉野家がなくなっていたので、ファミマでいなり寿司等購入し、11時50分集合、12時20分発の電車で出かけた。 一方通行の、禅寺坂を登り、禅寺坂上の宗禅寺は井田川からの涼しい風が吹き、木陰もあったので、ここで昼食とした(下の写真)。不謹慎だが、昨晩買い求めた地酒の「おわら娘」の大吟醸をちびりちびりやると眠気が来て、ひと寝入りしてしまった。きっと、前を通った観光客は、浮浪者と同等の目で見ていただろう。しかし、実に気持ちよかった。幸せはどこにあるか分からない。 ![]() 16時から17時までは、ネットの支部情報を頼りに、西町公民館前で、輪踊りを見て、公民館2階のステージ踊りを楽しんだ。終わって気づいたが、隣の広場ステージもあったようだ。 ![]() ![]() この日は、NHKのBSプレミアムではじめての風の盆の生放送があり、諏訪町では屋根の上にもカメラを据え付けていた。NHKの方に聞くと、沢山のカメラを据えているので、楽しみにしてくださいとの話だった。 ![]() 林精肉店で、この日はから揚げを買い求めて、早めの夕食をとり、鏡町に出かけると、 輪踊りをしていた。 19時40分からの鏡町に行くと、おたや階段下に行く、待ち時間は長かったが、土曜日で、どこも人が多い中、正解だと思った。隣の親子三人連れの方が敷物もなかったので、ビニールシートを貸してあげると、大変、喜んで下さり、親しくなった。 お母さんが富山在住なのに見たことなく、東京から初めて来たそうだ。お母さんの姉が飛騨古川に住んでいて、今晩はそこに泊まるという。見物のコツが分からなかったらしく、頼りにしていただいた。鏡町もBSの中継のため、先ず、観客がインタビューを受けていた。 階段正面の2階にカメラが据えられていた。 踊りもTV中継用と思われ、女性は「雲」の浴衣姿の方だけが踊った。フルバージョンの出来は素晴らしかった。 終わった後も、Mさん一家に頼られ、写真も一緒に撮ることとなった。曳山展示館前での食事、諏訪町の見学後、東町の八尾ふらっと館での踊りに案内する。曳山展示館での焼きそば購入の間に、お父さんの職業等をお聞きする。大阪福島の出身、日本ハム、モスバーガー、東京風月堂でまた、部門長に返り咲いていめという。68歳とのことだ。お母さんは松下電器に勤められ、食堂の方の紹介で結婚に至ったという。お嬢さんは、32歳の内科医で、地域医療に貢献するため、岐阜で働いているという。一人っ子とのこと。素晴らしい方であった。 21時から21時20分の東町の八尾ぷらっと館での踊りは、フルバージョンで地方も上手く、男性のストップモーションもあり、月も出て、Mさん一家も大満足してくれた。お勧めの甲斐があった。 ![]() ![]() ![]() Mさん一家と名残惜しくも別れた後は、西町の流し、今町の輪踊りはたっぷり見て、上新町の大輪踊りのスタートを見て、天満町に向かう。天満町は、花貰い2つだったが、相変わらず、男女ともに歌もうまく、堪能した。 ![]() 明日は、ホテルで荷物は預かってくれないとのことで、宅急便で送っても良いが、熊野の花火大会で徹夜疲れもあり、徹夜は来年以降とすることとした。 23時30分に駅に着くと、0時15分発となり、青春18切符を使うこととした。0時33分に着いたが、北口と南口を間違え、とまどう。1時半に眠りに就いた。 9月3日(日) 晴れ この日は、朝食をとり、ファミマで、チューハイと鱒寿司と鮭おにぎりを購入して乗り込む。あいの風とやま鉄道の切符を買って乗り込んだが、結果的には、検札はなかった。福井と敦賀間も、急いで乗り換え、座ることができた。今回のおわらも十分満足したが、終わって少し経つと、やはり深夜の雰囲気は味わいたく、来年以降、再度、訪れることになろう。 |