睡眠は1時間毎に起きた感もあるが、まずまずとれた。夜のうちに数台増えていた。しかし、あいにくの雨である。その後、雲が切れだしたので、トイレに行く。独立した立派なトイレだ。バスの整理のための係りの人が到 着したので天気予報を聞くと悪くないという。端正な森吉山等、山々も見え出したので、始発のバス(八合目6:26着)が到着する前に出発する。
小屋を覗くとすばらしい。車中泊としたことが悔やまれる。小屋前の水場で冷たい清水をくみ、晴れることを期待し、とぼとぼ歩き出す。ほどなく、硫黄採掘地に出る。ここ からも登れるらしいが、地図上は点線表示だ。ここからは、花はアザミ、ヤマハハコなど地味だったが、ほどなく前の山々にガスの中、新緑らしいものが見え、何だろうと思うと、なんとミヤマシシウドの大群落だった。
あまりに大きいので高山植物らしさはないが、盛りのシシウドもなかなかいいものだ。また、ハクサンシャジンやキリンソウも多い。
ほどなく、片倉岳・片倉公園展望台と書かれた場所に着くが、ガスで何も見えない。古いベンチがいくつかあった。赤土広場とも書かれていた。この辺りからはなだらかな上りのいい道だが、 雨がひどくなる。標高1470m辺りからはハイマツが広がったが、再び笹となった。
少し先で木道となった。雨の中、ハクサンシャジンの大群落が幻想的だ。男岳への分岐を過ぎ、阿弥陀池の周り の木道を進むと阿弥陀池避難小屋に着いた。最近建て替えられたとのことで、規模は大きくないが、すばらしい施設だ。トイレ棟も別にある。
地元の写真家2人が何日か泊まっていそうな自由人と話し込んでいたところに、夫婦が到着する。地元の人の話では、10時には、よくなるだろうという(予想はぴたりと当たった)。
自由人が2階に上がり、「虹が出ている」との声で、皆、一斉に外に出ると、青空が広がっていた。阿弥陀池を前に男岳がそびえる。しかし、長くは続かなかったが、この景色を見れたことに満足する。徐々によくなってきたので、意を決して男女(女目)岳に登る。石畳や階段で整備された道だ。
上部は乾いていて、お花畑に青空も広がる。整備された階段を登りつめると 山頂であった。三角点を写真におさめ、小屋に戻り、横岳を目指す。横岳から焼森への道は蔵王の熊野岳近辺を歩いているような感じであった。また、ガスの中、斜里岳を歩いたときのことを思い出すような個所もあった。
焼森からは、滑りやすいざらざらの道が続くが、左手斜面にコマクサをいくつか見つけ、喜ぶ。 滑りやすい道をさらに下ると、沢に出会い、一のぼりで石楠花の多い道となる。蕾が多かったが、これは来年の蕾だろうか。そうだとすると、来年は当たり年だ。
乳頭温泉に向かうという女性2人に出会うと、ほどなく登山口であった。秋田駒ケ岳は、帰ってからの写真集で見ると、天気がよいときは湯森山辺りまで足を伸ばすのが良いようだ。
8:50発のバスについて下ることとするが、何と到着したバスからは50人以上降りて来た。人気の山だ。
下りきり、乳頭温泉方面に向かうと、田沢湖が見事に広がる。すっかり晴れわたり、秋田駒ケ岳の雄姿もよく見え、ところどころで写真におさめる。乳頭温泉の鶴の湯は、事前に調べたネット情報では、8時から日帰入浴できるとのことであったが、10時から15時であった。人が多過ぎて、宿泊客のために制限しているのであろう。
途中から専用道に入り、最後の1kmほど はダート道であった。期待通り、タイムスリップしたような風情で、宿泊してみたいものだと思った。10時のオープンまでには大勢の人となった。
名物の露天風呂は混浴であろうが、男性ばかり。女性用の露天風呂もあるようだ。内風呂も風情があってよい。露天風呂は中からも湧き出ていたが、熱かった。それにしても乳白色の湯は良い。白骨温泉で無理をしたのがわかる気もする。唯一の欠点は、あぶが飛んでいたこと。
宿泊場所の本陣の風情を味わうべく、休憩所の本陣6と7に入って休むが、意外に風が通らず、外の方が涼しかった。
長居はしたいが、八幡平に行く必要があるので、ほどほどに出発する。是非、家族で来たいものだ。
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