浅草岳 |
【データ】
【メンバー】 |
山やの2台は、3時に起き、4時過ぎには出発していった。我々も急ぐが、水が冷たすぎ、朝飯用の湯が沸かず、思わぬロスをした。登山者と思われる車も走るので、l林道の駐車場スペースが心配だ
。駐車場から1.7kmほどで、通行禁止のゲートがあるが、簡単にはずせ、皆、通っているようだ。後続の単独の女性は、「ネズモチ平駐車場まで行けるか」問うので、「それは不可能」と言うと、ついてこなかった。![]() ![]() ゲートから1kmで、完全に通行できない。右手にダートの仮設道路があるが、車高の高い4WDでないと無理そうだ。道路に大きな穴も開いていたので(後に出会うYさんが空けたそうだ)、あきらめて、少し下の路肩に止める。先行車は、2台であった(六台ぐらいは可能7そうだ)。ここからネズモチ平駐車場までは、3.6km、約1時間だ。ぶな林の中に開かれたコの字型の道を上り下ると、完全に崩壊した道路が見えた。通行車があるようで、間隔10分の仮設路がつけられていた。そして先には、道路のど真ん中に、人力では動かせない落石があった。この先に新潟県立浅草山麓エコミュージアムがあるのだが、休館とせざるを得ない。とぼとぼ歩いていると、何と、ハイエースがやってきた。民宿のものと後で分かったが、恐るべし ![]() ![]() さすがにその先も倒木やら、路面が何箇所も荒れまくり、通行は不可能で、ハイエースも、ネズモチ平手前の徒歩30分のところで降ろしたとのことだ。すさまじい昨年の新潟豪雨の爪あとを見つつ、とぼとぼ歩くと、駐車場まで10分足らずのところで、先行者に追いついた。熟年夫婦2組に単独行の男性が加わっていた。 単独行の方はYさんと言い、一昨年秋との道の違いに、間違ったかと思い、引き返してきたとのことであった。さんとは、ずっと一日共にすることになった。 駐車場は120台も止められるとのことだが、トイレも閉鎖されていた。いつになったら、この駐車場に車が埋まるだろうかと皆で話す。KW君のラジオに7時前のNHKの天気予報が入ったので、確認すると、やはり午後はくずれるようだ。そのため、上りは急登とし、帰りに桜ボッチを周ることにした。 急登と言っても標高差は600mほどだが、健脚のYさんについていくのは苦しい。Yさんは57歳でリタイヤされ、年間160から180座も登るという豪腕で、三百名山もあとわずかで、今は花の百名山を中心にやられているという。今回も今後北海道に渡るということだ。 ぶな林等にもなぐさめられるが、ロープもある箇所も数箇所あり、辛い上りだ。Yさんは花の話や写真撮影時間で、ペースを落としてくださるが、非常にしんどい。それでも登るにつれ、守門岳の雄姿が見え、素晴らしい。人工物は、駐車場のトイレぐらいだ。花は標高の低いところからタニウツギが多く、エンレイソウも見られた。マイヅルソウも群生していた。KW君のくれたソーダ飴は疲労に効果があった。 分岐から間違って、鬼ヶ面の方に行くと、シラネアオイも咲いていた。ここからは、先行者の教えに従い、雪渓を夏道でなく、最上部を伝って進む。そして10mほどだか、上りはいいが、下りは嫌な感じの箇所を上がり、上部の雪渓を歩き、木道に出た。ダブルストックは安心感だけはあるが、やはり軽アイゼンを使うのが本当は安全だ。右手斜面には、コイワカガミやイワイチョウが咲き、しばらくすると、たくさんの高山植物が咲きそうだ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ウラジロヨウラクを愛でると、草原には涼しげにワタスゲが咲き、ヒメサユリも咲いていた。一のぼりで山頂で、一等三角点だ。絶景が広がり、真南に双耳峰の燧ケ岳、右手手前に魚沼三山が残雪を頂き、高山の趣著しい。何より、手前にガスがかかり、写真に撮るにはうってつけだ。眼下には、田子倉ダムの湖面画広がる。また、山頂には、ヒメサユリがたくさん咲いていた。つぼみも多い。 ![]() ![]() ![]() ![]() 大展望を楽しんでいるうちに、民宿泊の4人組が上ってきた。何と300名山も終わっているという。笈ケ岳は16時間、下山は22時などというとんでもない話をしていた。KW君から、ブルボンのクッキーの差し入れがあった。甘いものは、山で美味い。 ![]() ![]() ![]() ![]() 山々を滝雲のように流れ出したので、天気の悪化だと判断し、名残惜しいが、下山する。下山路は、桜ボッチにとった。前岳分岐の雪渓までの間に木道の分岐があるが、右手に進むと池塘があり、ワタスゲと共に、守門岳が絶好の被写体だ。 雪渓では三百名山の女性がアイゼンをつけようとしていた。この慎重さがポイントなのであろう。嘉平与ボッチ(三等三角点)までも、タムシバなどが咲き、左手は大展望だ。その後もコケモモやゴゼンタチバナが可憐に咲いていた。 ![]() ![]() ブナの林をとぼとぼ歩くと桜ボッチで、浅草の鐘なるものが、皇太子成婚記念であったので鳴らす。途中、Yさんがチゴユリの群生を見つけてくれた。登山口までの林道も数箇所で大きく崩壊し、乗り越えるような箇所もあった。中間地点には、殉職碑があり、調べると、2000年に遭難遺体の収容時、ブロック雪崩が起こり、警察官、消防署員等4人もなくなったとのことだ。 ![]() ![]() 残雪が大きく残り、水が流れていたので、飲んでみる。さすがに冷たい。後は、登山口まで、雨が降らないうちにということで急ぐ。何とか持ち、雨に合わなかった。 Yさんの楽しい話で、急登も何とかこなせ、いい登山となった。駐車場所で、マルタイラーメンを食べ、浅草山荘に向かう。ここの温泉は、昨年の水害で、沸かし湯になってしまっている。翌日から数ヶ月かけての工事だという。その分、日帰り湯は100円値下げし、500円となっていた。鬼ヶ面に下った民宿4人組も入りに来た。 関越は、関越トンネルを抜けると雨だった。意外にも渋滞は30kmもあり、1時間強、余計にかかったが、高坂SAからは順調で、荻窪駅に19時30分に着いた。全てに恵まれた会心の登山となった。KW君に感謝したい。 |