秋も深まり、私にとっては、これからは関西百名山・近畿百名山を目指す季節となった。I夫妻が近百の「粟鹿山」を目指すというので、ごいっしょさせてもらうこととする。粟鹿山については、山と渓谷社の関西の山250や兵庫県の山等ガイドブックに載っていないので以前から調べていた。3コースあるとのことだ。一番楽なのは、NTT専用道のゲートから1時間ほど舗装道を歩く。このコースは楽だが、稲土町までのアプローとが遠 いし、おもしろくない。2つめは、西宮市立山東少年自然の家からのコース、これは、平成16年3月末まで通行止めとのことだつたが、囲炉裏のmimaさんの情報
によると新しいルートができたそうだ。3つめは与布土コースだ。我々は 車中で思案の末、和田山ICから近い与布土コースとする。播但自動車道を通る時は、別所Pでよく名物のかき揚げうどんを食べるので今回も食べることとする。
和田山ICを出て、R312を生野よりに戻り、竹田の交差点をよふど温泉極楽の湯の案内に従い、左折し県道277を進み、温泉を越え、道なりに数km進むと、登山口があった。思ったより広場は狭く3台が止められるだけである。広場に2台、路肩に軽が2台止まっていたが、下山して分かったことだが、すべて道路工事の人の車であった。ここにはトイレもあった。山頂まで2時間・3kmの標識があった。二股の林道であるが、左手の未舗装林道を進むと、すぐに滝があった。ネット情報でも無名とのことであったが、帰りに見た極楽の湯の案内板には「双竜の滝」と案内されていた。この滝の周りには、紅葉の木もあり美しかった。
奥山林道沿いの植林もよく手入れされている。林道は昨日雨だったのか濡れている。20分ほどで、山 頂まで1kmの表示を過ぎるとほどなく、小広場があり、焚き火跡もあった。I号のような4WDの車高の高い車ならここまで来れたであろう。
右に川音を聞きながら、ゆるやかな上りを上る(I夫人が言うように本当は結構急かもしれないが、ネット情報の先入観からか私にもそう感じた)。鹿の鳴き声が盛んだ。今日から狩猟解禁であることをIさんが教えてくださる。一上りすると左に窯跡があり、すぐ先からは早くも山頂のアンテナが見え、Iさんが30分ほどだろうという。私もそう感じた。くずれかけた橋を慎重に渡ると九十九折の植林帯の上りとなった。山頂まであと1km表示を過ぎるとほどなく自然林となったが、のぼりは急となる。その分、好展望となる。まつの木が多い。名残のりんどうが一本咲いていた。
間もなく、鹿よけネット跡があり、支尾根であった。ネット情報にもあった境界杭があり、ここからも下れるようだ。落葉がさくさくの道からは、山 頂のアンテナ郡が近く、ほどなく、あと0.5kmの表示があった。木漏れ陽の中、気持ちよく歩く。NTT専用道である舗装道に出ると左に真新しい公衆トイレがあった。道なりに進むと電波塔の間を右に上がる小道があり、そこが山頂で、立派な一等三角点があった。展望は360度でネット情報によると、北には床尾連山、冨岡山、居母山、奥には妙見山・蘇武岳、西には朝来山、東には五台山とあるが、不案内の我々は、床尾連山ぐらいしか山座同定できなかった。風が強く少し寒いが天候 はよく、発泡酒付きの昼食となる。誰もいない山頂で、下る頃、ようやくご夫妻が登ってくる(山東少年自然の家からと思われた)。静かな山であった。
帰路はわずか50分で下った。よふど温泉極楽の湯は、開業3年の新しい施設で、冷泉であるが、露天風呂も大きい。「極楽」とは地名とのこと。幸せな人達だ。Iさんが恒例の地元の野菜を買い込まれる。私はソフトクリームを食べる。美味かった。
高速は摩耶あたりで工事渋滞。工事渋滞で通常料金を取るのは解せない。南海尾崎駅からのつながりはよく、思いのほか早く帰れた。これで近百は76座となった。
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