ブナ清水 青岳 国見岳 ハライド |
【データ】
【メンバー】 |
久しぶりに進さんや紫さんと山に行きたくなり、お誘いするとOKで、最近、「かがり火」に入会されたという当社のTMさんもご一緒することになった。行き先は、紫さんから比良の「口の深谷」の提案があったが、まだ沢は寒い気がして、私の希望をきいてもらい鈴鹿の「ブナ清水とハライド」となった。 鈴鹿は、「山楽日誌」のAさんもお薦めで、私が既に登頂した鈴鹿セブンマウンテン(藤原岳、竜ケ岳、釈迦ケ岳、御在所岳、雨乞岳、鎌ケ岳、入道ケ岳)や近畿百名山の仙ケ岳以外もネットで調べると魅力的な地域が多く、是非季節を選んで登ってみたいと思っている。昨年秋には鹿の楽園・能登ケ峰に行けたので、今回は第二弾で「ブナ清水」というわけだ。ただ、鈴鹿をこよなく愛し、写真・文章共に素晴らしいHPであった「鈴鹿の山風」が閉鎖となったのは残念だ。 始発の加太線に乗り、東松江駅でピックアップしてもらい、TMさんをピックアップに向かったが、TMさんはマスクをして風邪をひき咳がとまらず行けないと言う。残念だが仕方ない。気を取り直して、和歌山北インターチェンジに向かう。 運転手の進さんとよもやま話をしつつ、快調に走る。香芝SAでトイレ休憩をとっても、四日市ICまで、2時間15分で行けた。ここからもR306を走ると、朝明渓谷の道標があるのでもそれに従い、左折すると後は一本道だ。快晴の下、田植えの終わった田に鎌ケ岳や御在所岳が浮かび上がる。我々は行いがいいのだなぁ(^^ゞと数日前の曇りの予報がはずれたことを喜び合う。 細い箇所もあったが道なりに進むと、右に紫さん達が前夜泊のとき使うという真新しいトイレや松尾尾根登山口を過ぎると朝明ヒュッテバス停前の有料駐車場があった。 ![]() ![]() 早くも30台近く止まり、係員の人が早速駐車場代500円を徴収に来た。観光協会経営のため、徴収係りの人はコピー地図で詳しく近辺のルートを説明してくださった。腰越谷が2008年の9月2日から3日の豪雨のため通れないと言う。 準備をして朝明渓谷の施設の間を進むと、豪雨の復旧災害のための工事が進んでいた。先ほど追い越したユンボもこの工事で使われるのだ。根の平峠・ブナ清水への登山口と書かれた大きな看板に従い、橋を渡り、進む。誰が住むのだろうという感じの古い施設の横を過ぎると林道に出て、災害復旧斜面に、小学生が植えた苗木には、「伊勢湾の魚が育つよう」などとメッセージか書かれ、思わず嬉しくなる。 さらに進むと、「根の平峠・愛知川方面、旧千種街道登山口」と書かれた真新しい標識があった。ここで渡渉する道もあり、迷ったが、進さんの判断で渡渉せず右の道をとる(結局、先で合流していた)。この道は、お二人は愛知川源流の沢登りの際、使うそうだ。 ![]() ![]() 新緑の美しさと、ここかしこに咲くイワカガミを楽しみつつ、登る。紫さんだけでなく、進さんもミラーレスのコンパクト最新一眼レフを買われていたので、腕前試しで皆、熱心に写真撮影をする。 一時間ほど歩いたところで、一息入れ、美味しい八朔やミニトマトをごちそうになる。休憩箇所も豪雨の爪あとは痛々しく、木の又に大きな石がはさまれていて、こんな大きな石が吹っ飛ぶ勢いだったのかと驚く。山菜取りのかごを持った人が下ってきた。コシアブラを取って来たそうだ。 休憩箇所から数分も行かずに、朝明観光協会の新しい標識があり、ブナ清水分岐が表示されていた。この種の標識は主要箇所に設置され、助かる。 ![]() ![]() ![]() ![]() ブナ清水への道は、ネット情報と異なり、笹もなく、快適な道だった。ここからはミツバツツジがあちこちに美しく咲いていた。ぶなの木も出始め、標高も高くなり、キャンプ適地を過ぎる頃、まさかブナ清水を通り過ぎたのではと思い、紫さんの用意してくれたネット情報を確認し、ブナ清水のある位置を確かめる。ブナ清水は標高930m辺りだ。 イワカガミの大群落の葉が輝くところを過ぎ、右折し、日本庭園のように美しい岩や木々のところに、見覚えのある大岩二つがあり、水が湧き出ていたので(右上の写真)、ネット情報で再度確認すると、ブナ清水だった。無用な表示も一切なく、静寂、明るく美しい自然林で、進さんが命の洗濯になると話すのに、うなづく。私は登山という趣味を持ててよかったと再認識し、また、素晴らしい山仲間がたくさんいることに感謝する。 折角なので、頭を岩の間に突っ込み、湧き出ている水を汲み取る。やはり甘美な感じさえする美味しい水だ。紫さんの勧めで、流れる水に顔をつけ飲んでみる。実に美味い。 ここで下りて来た人に出会う。ここからは赤いテープが豊富で、ピークを目指し、進む。最初は地形図の940m、次に1081mピークを目指す。進さんが別のルートも見つけてくれたが、いくつかあるようで、どれも上で合流していた。 ![]() ![]() 素晴らしい自然林の道で、るんるん気分で歩ける。さらにアカヤシオの花も見え出し、紫さんは初めてとのことで喜ばれた。淡い上品なピンクと丸みを帯びた花びらを気に入ったとのことだ。途中、シャクナゲもあり、大きな蕾がいくつかあったが、開くには、まだ、一週間以上かかりそうだった。 さほど苦労もせずに楽しく、きのこ岩とハライドを結ぶ稜線(ヤシオ尾根)に出ると、そこにも朝明観光協会の新しい標識があり、迷うことはない。標識に従い、右手に進むと、大きなヌタ場があり、アカヤシオを愛でながら、進むときのこ岩を見える展望岩があった。 ![]() ![]() ここは絶景で、真っ白な白山も釈迦ケ岳の左手に見えた(右上の写真)。そして左手には間近に、きのこ岩が見える。やわらかな自然林の芽吹きがうねる愛知川源流の山々は見ていて飽きない。 ![]() ![]() きのこ岩にも二人は平気だが私はおそるおそる上り、写真を撮る。ここも絶好のビューポイントだ。それにしてもきのこ岩は文字通り奇岩だ。三人一緒の写真を撮って貰う。 県境稜線までもなだらかで、国見尾根の北側で一息入れると、足元にタテヤマリンドウ がたくさん咲いていた。国見岳もあちこちにアカヤシオが見える。ここからは掘れた道 で、笹をつかみ、またロープに頼り登るような箇所も数箇所ある。それでも標高差100mほどなので、ここからは10分強で ![]() ![]() 山頂の岩の上に上り記念撮影をする。四日市から対岸までも一望だ。凍らしたペットボトルで冷やしたビールで進さんと乾杯する。今日は私の夏バージョン定番のざる蕎麦といなり寿司だ。快晴の下、御在所岳方面も箱庭のようにアカヤシオが咲き、最高の気分だ。 我々の昼食箇所の真下では、今西レーシングというTシャツを着た感じのいい若いカップルがいて、親しく話す。進さんの年齢で、藤内壁を登り、紫さんはBMWの1200CCに乗っていることに驚き感激していた。私でも驚きの夫妻で、若い人からびっくりされるのもむべなるかなである。 ![]() ![]() ![]() 国見岳山頂近くの展望岩も絶景で、足元にはタテヤマリンドウが群生していた。ここをお弁当場所にする人が多いのはうなづける。下りは、ブナ清水分岐を過ぎると 腰越峠への下りは慎重を要する道だった。久しぶりの山行で足にもきているので、注意して歩いた。 途中、紫さんがシャクナゲが一輪咲いているのを見つける。苦労して下り下りた腰越谷は標高830mほどで、ハライドまで、80mの上り返しだ。ここには記念ケルンがある(左下の写真)。谷は明確に通行禁止と書かれていたが、帰宅してネットを検索すると、結構苦労しつつも通っているようだ。ただし、全て上りに使っていた。ただ、進さんや紫さんが褒めてくれたように今回私達が選択したルートが最善で、稜線まで楽しく登れるので、国見岳まで登ろうという気になった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ハライドへは見た目ほどは急で危険でなく(右上の写真)、暑さで、ばて気味だが、何とか10分ほどでケルンのある山頂に着いた(右上の写真)。途中、国見岳からハライドを往復する夫婦に会ったが、その気持ちはすごいなぁと皆で話す。標高差はさほどではないが、このアップダウンは疲れると思うが。 山頂には男性2人と女性1人がいた。我々にルートを確認して、朝明駐車場に先行して下った。ハライドから直接朝明駐車場に下る道は腰越谷が通れないので、整備されたようだが、こちらも崩壊地があり、巻き道をつくる等工夫していた。我々も腰越谷の崩壊を山頂から確認し、下る。 木をつかみながら、慎重に下る道が続く。こちらを上りに使わずよかったとの声が出た。一つよかったのは、シロヤシオがいくつか咲いていたことだ。今日は見たい花にも恵まれ、絶 ![]() ![]() 腰越谷出合に出て、谷を渡る道があり、気になったが、渡らずそのまま右手に下る。すぐに車も走れる道となり、まきを積み込んでいた四駆の車が止まっていた。ほどなく、風越峠からの東海自然歩道に出合い、そのまま下ると駐車場で、車は激減していた。 帰路も渋滞もなく、伊賀ドライブインに立ち寄り、天理ICで下り、天理駅に送っていただく。久しぶりにメンバー、天気、コース、花にも恵まれ、充実した山行ができ、幸せな一日であった。 |