大文字山 |
【データ】
【メンバー】 |
遅くなってしまった今年の初登山は、製鋼所山岳部の例会の「大文字山」となった。山登りより山での宴会という感じである分、非常に楽しみであった。 事前に送られてきた宴会準備の私の分担は焼酎。そのメールをいただいたのを見たのは、木曜日の出張先の和歌山であったのだが、曜日を金曜日であると間違い、焼酎が買えないことを心配する始末。そそっかしいというより、前週から酒の飲み過ぎでぼけていたのかもしれない(^^ゞ ![]() ![]() 無事、金曜日の業務後、買出しも済ませ、早めに寝る。おかげで目覚ましが鳴る前に起きたが、まだ真っ暗だ。今日は、さほど歩かないので、ウォーミングアップのつもりで、JR尼崎駅まで30分歩く。 暗いのに、結構、自転車や歩いている人もいる。ビールや焼酎等水関係だけで10kgはあるので、いいトレーニングだ。コンビニで定番の稲荷寿司とおにぎりを買う。 一本早い電車に乗れた。JR尼崎と京橋間は初めてだが、快速でも各駅なので、時間はかかるが、駅名だけでも興味深い。 JR京橋駅と京阪京橋駅の間は、ほとんど距離はなく、JRのホームのうどんやの匂いに魅かれたが、誘惑に勝つとすぐに待ち合わせの切符売り場に着いた。私が一番乗りだったが、徐々に集まる。初参加のNさんは、Iさんのアドバイスミスで違う方向に行っていたが、間に合った。心配していたリーダーの ![]() ![]() 皆で、特急に乗るが、始発の淀屋橋から結構人は乗っていて、ばらばらになったが、私はMさんと座れた。昨年のゴルフ以来でろうか。近況報告に花が咲く。Mさんが虫を殺そうとして、耳をたたき、左耳の聴力が落ちてしまった話には驚いた。 そんなわけで、あっと間に、三条駅に着き、初めての地下鉄東西線で、蹴上駅を目指す。東西線は最新鋭で、駅も、墜落や駆け込み防止の二重扉になっている。どうりで初乗りも高いはずか。 蹴上駅で、初参加の自己紹介もあり、和やかに起点の日向神社の大鳥居を目指す。蹴上駅付近も新旧の京都が入り混じって素晴らしい景観であった。 ![]() ![]() 実は、当初は、銀閣寺からのピストンであったが、経験者のM山岳部長の発案で、ガイドブックでもよく紹介されている蹴上から銀閣寺へのコースとなった。Mさんは以前、山科から登ったそうだ。 大鳥居のところで、Y・Iさんがさらにスーパーニッカを買い求める。留守役のおばあさんは値段が分からないので適当にと言う。ハーフで2000円は高すぎたかというのが皆の評価であった(^^ゞ ここからの上りは、先ずは、琵琶湖疏水の流れに感激する。道すがらの建物もタイムスリップしたかのようなものばかりだ。京の風情たっぷりで、気分は旅人だ。Nさんと京都の町は散歩し出すととんでもない時間がかかりそうだ。将来の楽しみとしておこう。ロウバイの黄色の花も早終わりである。今年は暖冬だ。10分足らずでたどり着いた日向神社も、京の伊勢と呼ばれる外宮内宮があり、情感溢れる。 奥の内宮の左の道の「天の岩戸まで10分」の案内に従い進むと、人工的な天の岩戸があったので、背をかがめてくぐる。 ![]() ![]() その先で2方向に分かれるが、我々は、ショートカットとなる右手の道を進んだ。道幅も狭くなく、上りが続くとまた平坦になるという有り難い道だ。ちょうど、山科方面の見える場所で休憩となる。新幹線の通るのもよく見えた。今日の私は、手に紙パック1.8リットル焼酎を持っているので皆、ザックに入れようかと気遣ってくれるが、 このコースの80%は、京都一周トレイルとのことで、案内も豊富である。植林が主だが、自然林もあり、気持ちの良いルートである。さらに進むと、切り開きがあり、平安神宮の鳥居が正面に見えた。 コースも急でなくわずかの時間なのに、久しぶりの重荷で疲れを感じた頃、三等三角点と 菱形基線測点のある大文字山山頂に着いた。火床ほどではないが、ここの展望も中々である。やってきた人がドラマ放映中の「京都迷宮案内」の橋爪さんと野際さんがロケしていたと話していた。 ![]() 私も単身赴任してから、ドラマ好きになり、これは欠かさず見ている(^^ゞ。京の雰囲気がよく出ていて憂いがある。 M部長が写真撮影してくださった後は、ひたすら、宴会場所の火床を目指し、下る。道が掘れていたり、急なので、思ったよりは時間がかかった。火床は、予想以上の絶景だ。長いレンガ状のものがあり、階段上の一つ一つが、文字を形成する火床となるのだ。 鍋奉行の方は、すばやく準備にかかる。私は、失礼して先ずはビール。京都大学及び大学院で6年間過ごされたJ・Iさんが、絶景を前に、丁寧に、左大文字、船形、妙、法を教えてくださる。鳥居はここからは見えないようだ。 また、吉田山、京都大学、御所、二条城も分かった。正面には、愛宕山も見える。しばらくすると、鍋は煮立ってきたが、何か様子がおかしい。何と新婚のS夫妻の奥さんが、野沢菜を汁ごと入れるではないか。それも皆に促されるように。 何が起こったのかというと、Hさんが肝心の味噌を忘れてしまったという。塩もない中、味をつけようと、用意していた出汁袋、ごま油以外に、寿司についていた醤油を入れ、思いついたのが、野沢菜とのことだ。 どんな味かと味見したAさんの顔を写真におさめると笑顔に。私も御相伴にあずかると、確かにいける味である (^○^) ![]() そこにかなり年配の「昔」京美人だったと思われる方が、通られたので薦めると、「おいしおすなあ」という言葉がかえり、次から次に出る京言葉に大いに盛り上がる。何と80歳とのことで、この急傾斜の階段を軽やかに下って行かれたのには、参った(毎日の日課だとか)。 忘れたHさんは盛んに恐縮するが、結構な味となると、これも良き思い出で、かつHPの格好のネタである(^^ゞ。お酒も菊正宗の燗酒やら焼酎やら、Mさんのとっておきの梅酒やら何でもありである。もちろん値段お任せのスーパーニッカも。肴もY・Iさんの熊野古道詣での切目購入のみりん干し等ふんだんだ(^○^)。皆にこにこ顔である。今日のメンバーはM山岳部長の人柄に集まったもので、製鋼所の人はいないと言う催しだ。今回もM部長は大きな鍋やら大変な荷物で皆を引っ張ってくれた。 京都の絶景を前に盛り上がることと言ったらである。Mさんが演舞場の話をし、いつしかIさんが、芸者さんの話をしてくださり、いつしか10人集まれば、一人4・5万円で京の世界を経験できると聞き、山の会が京都探訪の会と化して、「日本人と生まれたからにゃ。一生に一度はなどと、威勢良く。是非とも秋までに10人集めよう」という話まででてきた。 豚汁もどきもきれいにたいらげ、記念写真もばっちり撮って、なごり惜しいが下山することに。それにしても、急な階段で、先日の当所の階段転倒災害を思い出し、つゆあってはならぬと慎重に下る(飲酒歩行ですから(^^ゞ) 途中、三歳の男の子やらかわいい女の子まで登ってきて、景勝地であることを実感する。階段道から右手の広い山道に入ると美しい自然林が広がっていた。 沢に出ると、もう銀閣寺のま新しい塀であった。最近銀箔は張られていなかったとの調査結果が出ていた。観光客はいるが、冬の京都は静かで余韻を楽しみながら、下り、待ち合わせ場所の哲学の道の橋の袂で、持参のシーバスリーガールの18年ものを皆でちびりちびりやる。そこにIさんが来られて、道すがら話してくださった昔行きつけのうどんやで、女性誌等に掲載された今は、観光客で引っ張りだこの「おめん」に行こうと言って下さる。 哲学の道に散歩に行かれたNさんを除き、8人で入る。つけめんもさることながら、熱燗に、さば生寿司、蒸し鶏も美味い。あまり盛り上がって、隣の客に叱られてしまったが(^^ゞ。 ![]() 帰りは京阪も始発の出町柳からで座れ、JRの紀州路快速も待ったが、始発の京橋からなので、座れてKさんと雑談しながら楽しく帰る。 長い記録となったが、Y・Iさんの記録が簡潔且つ出色なので、最後に引用を。 土曜日実行の製鋼所山岳部初山行、大文字山火床豚汁会は、あわや塩味無し豚汁の大ピンチを里中野沢菜マンの登場で全員が救われ、思い出深い山行になりました。野沢菜の緑色の漬け汁は普段なら添加色素云々で排除しがちな我々ですが、あの時ばかりは一滴も漏らすな、血の一滴、漏らすと鬼畜米英、マッカーサーいてまうどの心境でありました。投入役は大の恩人S夫人であったのに、それよりも、漏らしてはならじ、の一念でございましたです。この大事件に劣らず、絶好の景色、「おめん」のさば生鮨、蒸し鶏はとても、とても美味しかったです。I先輩にお礼を申し上げます。メインのうどんは、各人様評価様々でしょうが、私には出汁が甘過ぎると思いました。東京風のそば出汁の如き、砂糖抜きの甘さ抑え目がいいのではないか、と思ったところです。 |