朝、4時30分に起き、朝食はカニぞうすい。喉とおりがよく、M氏も喜んでくださる。今日も日焼け止めを塗ると塗りすぎてバカ殿になってしまった。白くならない日焼け止めはないものか。6時に出発する。管理人さんはまだ来ていないので、御礼の手紙とともに鍵を所定の場所に返却する。R256を通り、阿智側から神坂峠を目指す。沿線沿いの満開のあんずの花に見送られるが、実はこちらから神坂峠に行けるのか不安であった。神坂神社への道で地元の人に聞くと案の定、林道は通行止めで、神坂神社より上は車は行けないという。R19まで戻ると大変なロスになるが、園原ICから中央高速に乗れることに気づき安堵する。これほど高速が効果あると感謝感激である。しかしあわてたのでコンビ二でビールを買うのも忘れる。
しかし青空は恵那トンネルを抜けると一転し、曇天で今にも雨が降りそうだ。天気予報はどうなっているのかと恨む。クアリゾート湯舟沢を過ぎてなかなか分岐があらわれず、心配になり停車すると目の前が林道への分岐であった。舗装されてはいるが、狭い道を走り、強清水(名水も生で飲めないとの注意書きがあった)を過ぎるとほどなく目指す大檜駐車場であった。先行していた2台は止めるとすぐ1台は神坂峠に向かった。帰路は最後の上りを避け、こちらに下りるのであろう。我々はネット情報に従い、第一ピークの大展望を捨て、楽を選ぶ。
それにしてもここまで来るとガスを突き抜けたようで快晴である。歓喜で出発準備をする。満開の山桜を楽しみ、ネット情報通り5分で右手に登山口があった。急登であるが、小幅で一歩ずつ歩くと車酔いか頭痛がしていたのがとれていく。道はよく整備され、問題はない。バイカオウレンがたくさん咲いていた。峠に近づくと傾斜もゆるくなり、情報通り、30分足らずで着いた。峠からは目指す恵那山がよく見えて登高意慾がそそられる。神坂峠から6人の宿泊パーテーがやってきた。大きな荷物だ。ここまで1時間ほどだったという。
ここからは、ピークをトラバース気味に進み、快適な散歩。恵那山は元は胞(えな)山で、イザナギ・イザナミの二神が天照大神をお生みになったとき、その胞をこの山頂に納めたので、その山名ができたと言われている話をI夫人から聞く(深田久弥氏の日本百名山に紹介されている)。山頂まで5kmの標識の後、500mピッチであり、励まされる。うぐいすの鳴く自然林を半そでのTシャツ1枚で進む。姥ナギまで来ると、御嶽が神々しく浮かび、右に乗鞍が見え、感激する。御嶽は、姿が美しくすっかり魅せられた。乗鞍は兄弟のようだ。中央アルプスも顔を出している。
進むに連れどんどん展望が良くなり、写真撮影に忙しくなる。稜線上は、ショウジョバカマがあちこちで咲いていた。大判山では、南アルプスもよく見え、感激一入である。旧道分岐まで、何箇所かで展望がよく、励まされながら進む。御嶽山、乗鞍岳はもとより、雪をかぶった塩見、荒川、聖は未登のあこがれの山だけに目が離せない。しかし、1800mぐらいから残雪が多くなり、旧道分岐までの標高差200mは急登できつかった。一歩ずつ、慎重に登る。ようやくたどり着いた旧道分岐からは、山頂まで40分との表示だが、そんなにはかからないという。ここからはほぼ水平に近いが、展望には恵まれない。原生林は美しいが、半そでのすでに木があたり痛い(長袖を着ないのが悪いのだが)。
展望のよい古い社を過ぎるとようやく避難小屋と真新しいトイレ(6-10月のみ水洗可)であった。雪はすっかりなくなっていた(ネット情報によると昨年の4月29日の積雪と今年の4月6日が同じくらいだった)。荷物を置き、カメラだけ持ち山頂に向かう。山頂近くの切開きからの赤石・荒川・聖の展望がすばらしかった。山頂で写真を撮り、避難小屋で昼食をとる。Iさんは山頂のはっきりしない山でもう一つのように言っていたが、私は原生林と展望のよさに満足していた。暑さでラーメンは食べたくなく、クリームパンと牛乳とゼリーを昼食とする。旧道からの下りに気をつけ(13時30分頃で旧道分岐まで標高差100mぐらいで出会った夫婦は山頂まで行くか悩まれていた。日は長くなったが、ぎりぎりのところだろう。)、帰りも、展望を楽しみ、歩く。ナギのところで大阪から来た3人の家族連れと談笑する。御嶽山と乗鞍岳を展望できる絶好の休憩場所だ。
携帯がつながる箇所で自宅に電話をかけると次女がメールを出しているという。ほどなく確認でき大判山から返信をうつ。山頂まで4km辺りのシャクナゲはネット情報通りつぼみは3つぐらいしかなかった。大判山でIさんが追いつかれ、M氏が先行していると思っていたので、Iさんに「MさんにIさんが間もなく来られると伝言します」と言い先行する。大檜駐車場に着くと、Mさんはいず、もしかして滑落したかまちがって神坂峠に行ったのかとびっくりしたが、ほどなく3人いっしょに戻ってこられた。写真撮影等のためお互いのペースを崩しすぎないよう、途中単独行となることがあるが、反省が必要だ。ところで、この山行で、我ら4人は、山岳会というほどの難しい登山はしていないので、和歌山弁から「つれもてクラブ」と呼ぶことにした。それにしても、今回の山行は安上がりで、雨飾荘のキャンセル代も含めて、温泉代等すべて込みで9000円ほど、今回は本当にコストパフォーマンスが高いなぁと感謝しつつ、この分は夏の山行にとっておくこととする。
クアリーゾート湯舟沢は大変な混雑だったが、温泉はやはり気分一新で、夕食もここで済ませる。みそかつ丼はうまく、M氏も好物の宇治金時ミルクがあり、喜んでいた。道は渋滞もなく、無事帰宅する。
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