富士山

 


データ】     

2010年7月18日(日)晴れ 上り4時間58分 お鉢めぐり67分 下り2時間17分
4:00西ノ庄 4:43和歌山IC 5:33第二京阪 6:10〜25草津A (岡崎付近渋滞25分)8:30〜45浜名湖SA (浜松西付近渋滞25分) 10:15〜11:00牧ノ原SA (以後渋滞11q 25分) 12:20〜35富士川SA 13:05御殿場IC 14:25須走IC 14:45須走口登山口P(御殿場ICから22q通常40分のところ100分かかった)

3:15登山口スタート(1970m) <65分> 4:20〜33新六合目(長田山荘 2420m) <32分> 5:05〜12瀬戸館(2630m) <43分> 5:55〜6:08七合目太陽館(3090mの表示だが実際は2930m)<37分> 6:45〜52本七合目見晴館(3200m表示だが実際は3140m)<22分> 7:14〜20八合目江戸屋(3270m) <20分> 7:40〜50トモエ館・胸突江戸屋(3400m表示だが実際は3380m) <17分> 8:07〜10御来光館(3450m表示)<25分> 8:35〜45九合目鳥居(3570m) <渋滞37分> 9:22〜50吉田口山頂(3710m) <25分> 10:15〜25山頂郵便局 <15分> 10:40〜11:00剣ケ峰 <27分> 11:27〜32下山口 <23分> 11:55本八合目 <7分> 12:02須走口分岐 <23分> 12:25七合目 <6分> 12:31太陽館 <22分> 12:53〜13:00砂払急斜面終わり <28分> 13:28〜32砂払5合目(2230m表示) <9分> 13:41登山道合流 <10分> 13:51再度合流 <9分> 14:00登山口 <6分> 14:06駐車場  


14:10須走口登山口P <24q> 15:50御殿場市温泉会館 16:30温泉会館発 16:40御殿場IC 17:30〜50日本平PA (渋滞) 19:50浜名湖SA (渋滞) 20:50岡崎IC(四日市JCTまで40分、草津まで100分の表示) 21:40長島PA 22:03新名神 22:35草津PA 23:01交野北IC 23:16自宅

メンバー
    Iさん、SN君、SB君 
   


6月26日と27日に予定していた、草津白根と苗場山は、所要でキャンセルとなり、日本百名山94座めは、富士山となった。

同行はIさんとIさんの会社のSN君とSB君だ。SN君とは、昨年の丹沢以来、SB君とは初めてだ。SB君は30歳、SN君も30歳代で若い。問題は三人についていけるかと高山病にかからないかだ。折角、Iさんが私の百名山完登を援助すべくサポートしてくださるのに、一人アウトとなるのは申し訳なく、気休めだと分かりつつも、酸素も準備した。ルートは、吉田口や富士宮口がマイカー規制なので、高度は400mぐらい低いが、規制のない須走口とした。

梅雨明けも心配されたが、どうやら梅雨明けとなりそうな天気予報だ。渋滞回避のために朝4時に寮に迎えに来てくださるので、前夜は早めに床にはいるが、すぐには眠れず、めざましの音にびっくりして起きるが、頭が朦朧として事態把握に時間がかかった。

Iさんは時間前には到着されるので、早々に準備し、玄関で待つ。やはり早めに来られて、SN君、SB君をピックアップしつつ、和歌山北ICに向かう。SB君は六十谷でしばらく待ったが、それでも和歌山北ICは、5時前には入ることができた。

SB君は、社会保険労務士と調理師免許を持ち、2年前に労務屋としてIさんの会社に中途入社された、中村獅童似の方だった。高校まではハンドボール、大学はボクシングをやっていたというから頼もしい。SN君は空手なので、ボディガードを二人雇ったというところか(^^)v

Iさんが草津まで、SN君が岡崎の渋滞を含め浜名湖SAまで、SB君が渋滞手前の牧ノ原SAまで運転する。渋滞がいやなので、SAでブランチとする。ここのファミリーマートに弁当類が届いたばかりなので、夕食の弁当と明日の朝と昼のために、おにぎりと稲荷ずしを買う。

ラジオのニュースでは、梅雨明けを告げ、Iさんの心配は、200台しかない駐車場だけだ。しかし、Iさんの予想は「14時頃だと下山者の出車が多いのでは」である。

渋滞に耐え、由比Pで頭を上に出す富士山を見つつ、富士川SAでIさんに運転を代わる。富士川SAの展望台からの富士山は素晴らしく、カメラにおさめる。

御殿場ICからは、情報では、富士あざみライン終点の須走口登山口までは、22qで40分とのことだが、富士五胡道路の須走ICまでの道は渋滞していた。富士山に雪がまだ残っている個所があるのが意外だった。ここからは、自衛隊の演習林を通り、美しい赤松林に見惚れながら上る。

数キロメートル手前から路肩に車が並び出したので、まずいなぁと思いつつ、行けるだけ行き、駐車場(200台しか止められない)で、待つことを許してもらうと、Iさんの詠み通り、下山者もそこそこいて上手く止めることができた。翌日分かるが、これが超ラッキーであった。






























さて、大宴会の始まりである。酒の強さは、IさんによるとIさんとSN君は横綱、私が前頭の中位、SB君が前頭の下位というところらしい。富士山頂を眺めつつ、恵比寿ビール、白ワイン、大吟醸と何をしにきたのか分からない楽しい時間帯が続く。

上機嫌になった我々は、Iさんが隣に車を止め、まさに登山出発間際の香川の二人に、サントリープレミアムモルツをプレゼント。相手は喜びつつも酔っ払い軍団に多少とまどいの表情も(^^ゞ

Iさんはお酒と酒の肴以外、めしあがらなかったのは気になるが、Iさんのハイエースが四人の今宵の宿だ。スカンク事件や強烈な鼾等、夜は夜でいろいろあったが、午後8時半頃就寝し、午前2時45分に起床した。2名は熟睡組、2名は、午後11時半から眠れなかった組というところか。

日ごろ見ることのない満天の星空の下、眼下には街明かりが見える。食事はとらずに、ヘッドライト頼りに、出発する。まだまだ、車が入ってきて、係員がUターン・路肩駐車の指示を出していた。

200円の有料トイレの料金係員も徹夜のようだ。コンクリートで整備された道を進むと、神社があり、無事を祈り、樹林帯の中を黙々と歩く。すぐに暑くなってきたので、私はTシャツ一枚になった。二日続きの寝不足で自信なく上るが、涼しいのが救いだ。

じっとしていると寒いが、歩いているとちょうど良い。新六合目の小屋で、トイレを借りる。どこも200円だが、ここは、便座が温かく水洗であるのには驚きだ。トイレから出てくると、Iさんが一本100円のバナナを買ってくれていた。

まだ、食欲はなかったので、バナナや持参のゼリーはエネルギーになる。ここから、しばらく進むと森林限界となり、日の出を迎えた。この須走口は東斜面のようで、森林限界を超えれば、どこからでも、御来光が見える。ちょうど、山中湖方面から、太陽が昇った。















太陽が昇ると、東斜面は暑くて、笠ケ岳のときの暑さを思い出す。おもしろいのは山頂まで、そう距離があるように見えないのが、この山の大きさか?

樹林帯の木々、特にダケカンバは素晴らしく、鶯の鳴き声にも慰められたが、樹林帯を超えると、高山植物もないのが寂しい。

それにしても、ビールの値段は標高と共にどんどん高くなり、瀬戸館では600円だったが、七合目の太陽館では、735円となった。太陽館には、標高3090mとの表示があったが、私のプロトレックの示す高度と大きく異なっていた。太陽館から山頂までは、2.8q・160分、次の見晴館までは、800m30分の表示があった。















ここで高度計を合わして、次の見晴館で確認したら、逆に100m近くもオーバー表示で高度表示は一日中おかしかった(表示はアバウトのようだ)。

ここからの上りで休んでいた人が、横浜のランドマークタワーも見えると教えてくれた。確かに江の島も確認でき、また、目を転じると、八ヶ岳の左には、残雪の多い北アルプスも見えた(右上の写真)。

八合目の江戸屋からは、下りの人たちの蟻の行列のような状況が見えた。一体何人の人が上っているのかと思ってしまうぐらいだ。まだまだ上る人も多いが。また、ぽつりぽつりと高山病と思われる人たちが登山道沿いにうずくまっていた。















それにしても人の多さに加えて、老若男女、さらには、いろいろな国籍の言葉が飛び交っている。

ここの江戸屋には「胸突き」の看板が、ここからが正念場のようだ。御来光館は、3450m 山頂まで900m60分、九合目まで500m30分の表示があつた。ずっと、Iさんたちが先行して、私が休憩でようやく追いつくというパターンだ。SB君は高山病で頭痛がひどいと言うが、酸素を吸いつつ頑張る。















私も持参の酸素を吸うが、さほどの効果は感じない。九合目鳥居からは大渋滞で、おまけに下山してくる不埒なおっさんもいてブーイングだ。渋滞の原因は、山頂でIさんが教えてくれたが、幼稚園の団体であった。でも、山頂での集合写真は何ともほほえましかった。なんとカメムシが山頂にまでいた。Iさんによると、道中、7匹も見つけたとのこと。おそるべしである。















記念写真を撮り、久須志神社横の小屋で、Iさんは醤油ラーメン(900円)、SN君は 豚汁(800円)を食べる。どちらも今一つのようだ。私は、途中、稲荷ずしやおにぎりを食べたので、注文の必要はなかった。やはり稲荷ずしは私の山行には欠かせない。

お鉢めぐりの元気もないかと思ったが、意外と大丈夫なので、慣例に従い、時計回りに回る。富士宮ルートの山頂までは、なだらかだ。火口は思ったほど大きくなく、残雪がまだ多い。コースタイムの1時間半はかかろないだろうと思われた。






























折角なので富士山頂郵便局で記念の富士山のカモメールを買い、自宅に送る。四枚セットなので、Iさんたちにプレゼントして、一枚ずつ送った。剣ヶ峰まで急坂で、逆回りの下る人は苦労していた。

山頂は日本最高峰の写真を撮るために渋滞だ。その奥に展望台があり、いってみると南アルプスの山々が見えた。剣ヶ峰から先は残雪があり、通行止めとしていたが、皆歩いていて、踏み跡もしっかりしていたので、慎重に下る。火口近くまで下り少し上り返すと、吉田口山頂だ。

















下りは快適だったが、ちょっと油断して、スリップし、左すねに擦り傷をつくる。真水を持っていたのがよかった。三人はどんどん下り姿は見えず、太陽館でも追いつけなかった。

砂走の取りつきは狭いが、そこからは走る人も。私も砂埃対策にマスクをつけ下るが、これ以上転倒したくないし、つま先を痛めスピードが出ない。それでも一歩の幅は大きい。やっとのことで砂走五合目の小屋に着いたという感じだ。顔洗う水が100円で売っていたのはおもしろい。砂ぼこりで真っ黒になるからだろうか。















ダケカンバから樹層がつげやしらびそにかわり、下山道が登山道に合流すると、ようやく登山口だ。皆、休憩所で楽しく談笑している。バニラソフトを食べたくなったが、Iさんたちを待たせてはと思い、急ぐ。















帰路の登山バスも満席だ。駐車場で手を振って迎えてくれた。山頂からなんと砂走五合目の小屋まで、わずか1時間10分で下りたという。脅威だ。私はコースタイム通りの2時間30分でどうにかだ。

御殿場市温泉会館までは、24q。なんと路肩駐車が4q以上続き、こんなところからよく頑張って上るなぁという思いと、登山者の多さが分かり、自分たちの幸運を喜ぶ。

前を大型バスが走り、ブレーキをかけすぎ、ブレーキがきかなくなり、水で冷やしたり、道路が渋滞で、温泉会館までは、非常に時間がかかったが、何とかたどり着いた。

出そうででない女性二人づれが気が利かず、第二駐車場に止めることになったが、500円というリーズナブルな値段だが、湯船から富士山がでーんと見え、満足した。

東名は、鹿島をよく往復するIさんの予言通り、数か所で渋滞し、当初予定の天理駅で下ろしてもらっても、終電は難しそうなので、第二京阪の交野北から15分の自宅に送ってもらう。

渋滞以外は、会心の富士登山となった。おつきあいいただいた三人に感謝したい。これで日本百名山も94座。残るは、光岳、草津白根山、苗場山、巻機山、武尊山、皇海山だ。

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