護摩壇山・丸山(耳立山) |
【データ】
【メンバー】 |
Iさんから、弥仙川を遡り、河原小屋に泊まって宴会し、八経・明星ケ岳を経て、レンゲ道を下るという大変魅力的で、一度行きたかったコースに誘われていたが、腰痛が完治しない中、重い荷物をかついでの梯子上りの連続は、まだ難しいかと考え、妻もあまりに心配するので、辞退することにした。 しかし、せめてどこかにということで、ブナ林のあるところがいいと、資料をめくる。ただ、単独での運転であまり遠出もせず、腰痛リハビリ程度のコースがいいかと考え、HPにも、記録をUPしていなかった護摩壇山とした。 ![]() ![]() 昭文社の関西の山歩き100選の推奨コースである、護摩壇山・森林公園周回に、和歌山県最高峰の耳立山(丸山)とした。近年、和歌山県の最高峰も護摩壇山から、耳立山に訂正されたということで、 興味もあった。 車がなかったので、実家のものを借り、高野山に向けて走る。途中、コンビニとスーパーで昼食を買出しし、ガソリンも補給して、粉河から紀ノ川左岸ほ走り、西高野街道と言われる国道480号を走る。 高野山への道はいつもながら、カーブが多く、運転していても酔いそうになる。天然記念物の石楠花を期待して金剛三昧院に立ち寄ったが、1週間遅かったようだ。快適に無料となった高野龍神スカイラインを走る。 ![]() ![]() 護摩壇山山頂標識 和歌山県最高峰丸山のNHK電波塔 後で知ったが、護摩壇山と龍神の間の13kmが通行止めだったようで、本日26日からようやく片側通行だが通れるようになったとのことだ。 そんなわけで、高野山から29kmの護摩壇山スカイタワーの駐車場もバイクが20台ぐらい止まっていたが、車は数台である。 今日は折角の晴天も黄砂で、伯母子岳方面もすっきりは見えない。護摩壇山から耳立山までの稜線を写してから、出発する。整備された遊歩道で階段も段差がきつくない。新緑とウグイスの鳴き声に慰められるうちに、わずか10分足らずで、山頂に着いた。途中、先行する男性の単独行者を追い抜く。 97年9月28日に家族で来て以来だが、そのときは東屋はなかったように記憶している。ここから、和歌山県の最高峰であるNHKの電波塔のある丸山を目指す。私の昭文社のガイドブックでは耳立山となっている。 道は石畳と、地道は笹も刈り払われて、大変歩きやすい。アップダウンもほとんどなく、護摩壇山からわずか700mの距離だ。潅木の中をうぐいすの鳴き声を聞きながら歩くのは、まさに散歩・山歩だ。最後に石畳の道を登ると、NHK電波塔だった。丸山・和歌山県最高峰1382mのプレートがあった。 ![]() ![]() 丸山から作業道(護摩壇山と反対方向)へ続く道 森林公園への道からの護摩壇山 南側が開けていて、スカイラインの向こうに赤い屋根の建物も見える。さらに道が続いているので、今日は散策気分で来ているので進んでみると、数分で林道に出た。二股になって、先に続くが、ゲートで塞がれている。戻ると、スカイタワーにつながっているとの地図がある。 折角なので、ゲートの向こうまで進んでみる。まだまだ続くようなので、戻ることにする。丸山山頂では、先ほどの人がくつろいでいた。スカイラインを疾走するバイクの音が聞こえなければいいのにと話す。 護摩壇山から森林公園に下る。樹名プレートを楽しみつつ下る。サラサドウダン等、これからも花が楽しみなルートのようだ。ブナ、ミズナラ、ゴヨウツツジ、コウチワカエデ、サツキ等美しい。 ![]() ![]() 特に森林公園に出るスカイラインの手前には、一際大きいブナの大木があり、思わず足を止める。森林公園入り口で、これからのコースを確かめる。車道でなく、階段の遊歩道を進むと、すぐに平坦な道となり、すばらしいブナやミズナラの森が続く。 山頂展望台350m、林間広場1650mの標識がある分岐には、ブナの古木があり、それから展望台への階段を上ると、ゴヨウツツジの大木があり、ラッキーなことに花が盛りであった。シロヤシオとも呼ばれるゴヨウツツジは、この辺りで多いと聞いていたが、今日は咲き終わりばかりであったが、この大木に出会えて、写真を多数撮ることになった。 展望台はアカマツで囲まれ、展望台はなくなっていた。三角点があると記されていたので、探すと足元にあった。ウグイスが間近で鳴き、周りや進行方向には盛りのさつきがあちこちに咲いていた。ベンチもあるので、ここで昼食とする。 ![]() ![]() シロヤシオ(ゴヨウツツジ) 満開のさつき 快適に自然林を進むと、左下に車道が見え、10分ほどで、車道に出た。車道では、林間広場までは、1.2km、左下に進む地道は、1.65kmあり、車道がガイドブックコースと標識があるので、車道を進む。 林間広場まで900mの標識辺りから右上のしゃくなげの斜面に続く地道があり、700mの標識のところからも右手に登れる階段があったので、上ったが、逆に900m地点に戻る道であった。 てくてく車道を歩くと、林間広場まで200m標識から左手に地道では150mの標識があったので、そちらを進む。しゃくなげ園AコースBコースの案内があったが、花は終わりで、盛りでも今年は多くなかったようだ。 ![]() ![]() ご夫妻に出会った後、林間広場に出る。ここは喫茶施設まである。大勢で来てもくつろげる屋根つきのベンチやテーブルの並ぶ施設もあった。先にもしゃくなげ園の案内があり、カメラを持った人が出てきたので、進むと、ここも盛りは過ぎていたが、大きな木も多く、県民6万本の植樹を謳っているにふさわしい石楠花園であった。 ここからがガイドブックによると、ここから戸珍堂谷を縫う水平歩道がコース中の白眉とある。スカイラインまで3530m、コースタイムは80分との表示だか、標高差もないし、1時間もかからないと計算して進もうとすると、後ろから声をかけられ、施設の管理人に車で来たか問われる。理由を尋ねると、総合案内所の駐車場の閉門に支障がないかを確認したかったのだ。関係ないことを告げる。 最初は、しゃくなげの子株の中を進み、8分で分岐となり、標識に従い、左手の階段を進む。4分で、つがの巨木に出会い、感激し、しばし撮影タイムとなる。ブナもいいが、ツガもすばらしい。 さらに数分で、スカイラインまで3050mの標識には、左上に行けば、林道五百原線につながる表示がある。林道とは徐々に離れ、スカイラインまで2410m、林道550mが最後のエスケープルートとなるようだ。 ![]() ![]() 林間広場 ツガの大木 → 14時8分には、平成8年に龍神村が建てた展望施設の分岐があり、眼前だったので、立ち寄ってみたが、展望はそれほどでなく高い費用をかけてのことに首をかしげる。 14時12分辺りから小沢が出始める。少し崩壊したところを含め、5つぐらの小沢を過ぎ、スカイラインまで2110m標識辺りから、一気に美しい森となった。14時28分には、昨日の雨で水量の増した小滝が2つ現れ、ブナやツガの美しい混合林に圧倒される。 スカイラインまで1780mを越えると、二股の流れ、そして、ブナ、ツガ、ミズナラ、ヒメシャラにヤマザクラまで混じる森にため息をつきつつ、1560mの標識ベンチで、ゼリーを食べながらの休憩をとる。 ![]() ![]() ← 五百原川(日高川)源流 → さらに、1410m標識の後、小滝を見て、進むと、針葉樹の大木群にヒメシャラの混じる美しい森だ。そして1110m標識辺りの濃い緑に浸りつつ進むと、夫婦滝とも言える小滝で上部まで見え、沢の流れの美しさを堪能する。 15時1分に870m標識を越えると二股の沢があったが、右は枯れていた。760m標識後の上りを進むと、前方にはツガの大木群、振り返ると広葉樹の美しい森が広がる。 330m標識とベンチは、そま道を指していて間違いそうになるが、正解は左手の階段を上っていく。唯一の注意場所か。 ![]() 最後の上りと覚悟して(それほどもないか)進むとあずまやがある。ツガとブナの大木に囲まれたスカイラインに間近いとは思えない場所だ。休憩後、一のぼりでスカイラインに飛び出る。写真を撮りつつ、森を楽しみつつ歩いたので、コースタイム通り、林間広場から80分かかった。 ここからは、ガマンのスカイライン歩きだが、タワーまでは2kmほどで、スカイラインから見える護摩壇山の新緑を楽しみつつ進むと、苦労はそれほどではない。 期待以上の美しい森と日高川につながる五百原川の源流域を楽しめたことに満足し、帰路に着く。 |