五龍岳  2814b

 


データ】     

1999年10月9日(土)  曇り  歩行時間  4時間30分 10日(日)  晴れ  歩行時間  5時間

   

10月9日(土)  曇り  歩行時間  4時間30分

1:30自宅 1:52〜2:01Iさん宅発  2:53西名阪  4:12〜19御在所SA  5:00名古屋ガソリン 6:21〜39駒ケ根SA 7:02長野道  7:23豊科IC  8:19テレキャビン前 

8:53アルプス平駅(1515m) 9:15〜22地蔵の頭(1676m、小遠見山まで75分) 9:54〜10:03一の背髪(小遠見山まで35分) 10:23二の背髪(小遠見山まで20分) 10:33、38小遠見山巻道分岐・合流 10:55〜11:11中遠見山ケルン 11:49〜12:04大遠見山池塘 12:42〜13:28西遠見池 13:54ブロッケン現象 14:50雲海に浮かぶ鹿島槍ケ岳 15:09白岳 15:15五竜山荘

19:00夕食(4回目) 19:40就寝

10月10日(日)  晴れ  歩行時間  5時間

4:00起床 5:40朝食

6:08山荘発 7:14〜8:18五竜岳山頂 9:03〜30五竜山荘 9:34白岳 10:54〜11:34西遠見池(昼食) 12:02大遠見山池塘 12:43〜50中遠見山ケルン 13:10小遠見山 (2009m、テレキャビン60分) 13:35一の背髪 13:43ベンチ 14:00〜10地蔵の頭(テレキャビン20分) 14:24テレキャビン アルプス平駅 

14:42駐車場発 14:51〜十次郎の湯 15:59そば神 16:30こばやし 16:44豊科分岐 17:11〜38ごほーでん(夕食)18:00豊科IC 18:22中央道  18:48〜19:08駒ケ岳SA 20:39〜43春日井IC 21:00勝川IC 22:40天理 22:55阪和道 23:24泉南IC 23:44Iさん宅 0:05自宅

 【駐車場
  五竜遠見駐車場(無料、多数)

 【温泉
   白馬かたくり温泉十次郎の湯(露天風呂あり、500円)

 【メンバー
   I夫妻、Mさん
   


紅葉のアルプスを求めて、どこにするか悩み、1泊2日で紅葉も美しいところをと探し、五竜遠見がベストとなった。Iさん夫妻も急遽参加されることとなり楽しい山行となった。天気次第で八方尾根との周遊も望むが、天気以外にも足の痛みが心配だ。足は、M先生に聞くと、すぐには直らないので、歩き方等気をつけるしかないという。一応麦谷先生に塗り薬をもらい、安心材料とする。

テレキャビンの始発が8時30分であることから、自宅の出発時間が少し遅くてよく、仮眠をとり出発。気持ちが少し楽だ。天気予報はよく、名古屋までは晴れていたが、北に行くに連れ、 雲が広がる。五竜付近はガスで見えない。明日に期待するしかないかということで、八方尾根周遊コースはとらず、遠見尾根往復とする。準備を済ませ、テレキャビンに乗る。テレキャビンはインターネット割引で1割引き往復1350円。高くはない。乗ること7分。1515bのアルプス平駅だ。気温は低い。ガスで上部は見えない。既に何組かのグループが登っている。リンドウの咲き残るスキー場の中をゆっくり登ると地蔵の頭。ケルンに鐘もあり、I氏が鳴らす。いい音だ。

一の背髪、二の背髪と登るに連れ、紅葉が美しくなる。ドウダンツツジ系の赤い葉が特に美しい。小遠見山を巻き、中遠見に向かうと、紅葉とダケカンバの白い幹が美しい。晴れていれば、もっと美しいだろう。但し、道端が切れ落ち、注意が必要だ。中遠見山のケルンで少し休み、大遠見山に着くと、池塘の周りの紅葉が美しく、遠くダケカンバの幹とその向こうに雪渓も見える。残念ながら、鹿島槍の上部は見えないが、少しガスが晴れてきた感じだ。休む人も多い。西遠見に近づくと、一段と紅葉が美しくなる。大きなナナカマドの群落もあるが、終わりなのか、赤というより、茶色っぽい。少し歩くと、紅葉の向こうに五竜岳が見え出す。

紅葉の美しい場所が西遠見池と勘違いし、M氏を急がせ、記念写真を撮るが、実際は数十メートル先であった。先に行くI氏の声で西遠見池まで走る。ガスが急に切れ、すばらしい景観だ。息を飲むというのはこんな感じであろう。夢中でシャッターを切る。今日は、五竜山荘まで。急ぐ必要はないということで、ゆっくりすることにする。しかし、10分ほどで、再びガスがかかり始める。

西遠見山を過ぎると、錦秋の絨毯とも言える場所があり、背景に雪渓。アルプスに来ないと見れない景色に感動する。そして、ほどなく、五竜山荘が前方高く見える。これまでの経験では大したことはないと余裕で登るが、鎖場あり、崩れかけた階段ありの急登で苦戦する。しかし、白岳近くに来ると、何と雲海に浮かぶ鹿島槍ケ岳の姿が見え、言葉をなくしてしまう。西遠見池での景色とこの鹿島槍の景色ですっかり満足する。ただ五竜岳は完全逆行で、鹿島槍の写真もフレアが出るのではと恐れながらもシャッターを何枚か切る。この辺のテクニックを学びたい。

15時15分、五竜山荘に着くと、途中出会った人が言っていた通り、大変な混雑ぶり。手続きを待つ人が数多く並んでいる。入り口には1畳で2〜3人と書いている。遠見尾根を登る人は大したことはないが、多くの人が八方尾根から唐松岳を通り、縦走してくるようだ。我々は一番奥の部屋の2段の上だ。4畳半に10人の定員。既に5人が入っていて9人となった。これ以上来ないことを祈る。夕食も19時からの4回目なので、それまでの間、五竜山荘前のベンチで酒を飲むことにする。

前には、登ってきた遠見尾根が見え、はるか向こうにテレキャビンの駅らしいものが見える。また、山荘前のテントも一杯でもう張るところがないほどだ。しかし、陽が翳りだすと寒さでその場にはいられない。一旦、部屋に戻るが、夕焼けが美しくなってきたので、カメラを持って外に出る。雲海に夕日が美しい。五竜山頂からは、剣岳に沈む夕日が美しいだろう。白岳まで行けば違う景色かと思うが、大して変わらない。富山から来たというご婦人も立派な一眼レフカメラを向けていた。何枚か写真を撮り戻ると、I氏が同部屋の人と仲良く酌み交わしていたので、仲間に加えてもらう。

夕食は、ハンバーグカレー。食欲はある。夕食後、すぐ眠るが、足は交互で体を動かすことはできない。白馬以来の悲惨な状況だが、今日の美しい風景からは、贅沢は言えないし、覚悟の上だ。それにしても、トイレに行くのは難しい。

何回か起きたが、何とか眠れた。4時から活動を始める。朝食は並んだ順に食べる。2回目となる。外は快晴で御来光を見るため、外に出ている人も多そうだ。食後、あわてて出ると、陽が登ったばかり。富士山、八ケ岳、南アルプスの山々、妙高、戸隠方面の山々が雲海に浮かんで美しい。五竜岳もモルゲンロートで美しい。6時8分山荘をスタート。白馬方面等景色を堪能しながら、写真を撮りながら、ゆっくり登る。山頂直下からは鹿島槍への縦走路が見え出す。頂上からの剣岳が楽しみだ。

鎖場を抜けるといよいよ頂上だ。期待通りの絶景だ。特に鹿島槍の横に穂高、槍、野口五郎、鷲羽、水晶、薬師、立山、剣と一望できる。今年頂上を極めた山々も多い。特に剣岳の姿が凛々しい。できれば1日中いたいものだ。こうしてみていると、今年達成できなかった雲の平散策と槍ケ岳を極めてみたいという思いがますます強くなる。頂上はたくさんの人で明日も休みなので鹿島槍を越え冷池山荘に向かう人も多いようだ。

後髪を引かれながらも、山荘にもどり下山開始。快晴の中、良い写真を撮ろうと、他の人から遅れて歩く。しかし、一日目天気が悪く、あまり要らないだろうと考え、フィルムを何本か車に置いてきたことが大失敗。撮りたい構図は山ほどあるが、とうとう西遠見池で切れる。それでも、チングルマやナナカマドの紅葉とともに、五竜、鹿島槍をおさめ、満足のいくものも多く撮れた。また、西遠見手前の錦の絨毯も写真以上に目に焼き付けた。もう一本、フィルムがあれば、大遠見山池塘付近の紅葉と五竜岳や中遠見山の紅葉とダケカンバ、白馬三山等を加え、「遠見尾根の秋」という連作写真集は完璧となったのに残念だ。小遠見山からの景色も槍まで見え、すばらしかっただけに、いつかまた、家族で来たいものだ。

帰りに昨年できたという神城の十次郎の湯につかり、仕上げは信州そばをと思うが、しにせのそば屋が二件とも閉まっていたのだけは残念であった。

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