行仙岳 1227b |
【データ】
【駐車場】 |
大峰山脈の南部を歩くことと、評判の良い行仙の宿小屋に泊まりたく、I氏とM氏とともに忘年登山を試みる。これが叶えば、今年の登山は満点に近いものとなる。I氏が30分出発を勘違いしており、7時30分に中松江を出る。I氏の奥さんにM氏の家まで送ってもらう。珍しく時計を忘れる。記録を取るのが面倒になるが、何とかなろう。R168も前を遅いバスが走り、道も所々狭く時間がかかる。途中、雑貨屋で買い忘れたうどん等を買う。R425は本当に細い。国道とは名ばかりだが自然林が多く、紅葉が残っていれば美しいと思われる。白谷トンネルは工事中の表示で通行止め時間があるが、30分出発が遅れたおかげで、丁度良い時間となりそうだ。150qを4時間30分近くかかり、ようやく白谷トンネルに着く。しかし登り口が分からず、駐車した奥の小径を登るが、どうも違うようだ。トンネル工事の警備員にI氏とM氏が聞き、車で確認し見つけてくれる。下北山側に少し行ったところにNTTの立派な巡視路として階段がかけられており、紀州わらじの会の登山口の案内があった。 巡視路だけあって、いくつもの階段が設置され、関電の鉄塔巡視路以上に整備されていた。そう数がないからか、よく儲かっているからか興味あるところだ。いつもならあじけのない階段も20sの荷物を背負っているのでありがたい。I氏やM氏に遅れながらも少しずつ登る。途中前方でM氏らはきじを見たと叫んでいる。稜線間近になると立派な電波塔が見える。それでも何とか1時間ほどで稜線の縦走路に出る。そこに荷物をデポし、行仙岳山頂に向かう。あいにく雲が出だしたが、釈迦や八経が見える。奥駆けをしてきた人はどんな思いで 20分200bほどの標高を下り、小屋に着く。外観は新しく立派である。中に入り2度びっくり、大きく清潔で、囲炉裏が一際目立つ。ただ驚くばかりである。これが無人の避難小屋だとは。新宮山彦グループの人達が立てた経緯と建築時の写真が飾られている。平成2年建築。資材費だけで1800万円。奉仕による建設である。志納金1000円/人。たくさんの清潔な毛布も用意されていた。薪はと思い探すと小さな物置小屋に存分に用意されていた。また、トイレも別棟で非常に美しい。アルプスの営業小屋にも負けない。我々は、先達の後輩に教えられ、炭を1箱3s持ち上げていたが、七輪コンロもあり、役立つ。ただただ感激と感謝である。 I氏がたきぎの仕方がうまく、M氏が上手に火の面倒を見てくれ、幸せな時間を過ごす。夕食はI氏がちゃんこなべを作ってくれ、暖まる。火の最後に煙を逃がすため、窓を開けに行ったとき、酔いと暗闇で、板間が続いていると踏み外し、けがをした以外は、本当に落ち着く一夜であった。夕刻の粉雪、深夜の煌めく星々。忘れられない思い出となった。風の強さに山姥が出るとばかな話をしつつ、シュラフと暖かな毛布に心地よい眠りに就く。I氏の驚異の鼾も遠い音であった。翌朝は、前夜のちゃんこスープのうどんで暖まる。雨も降り、笠捨山は次回の宿題として下る。 |