白山 2702m

 


データ】     

2001年7月27日(金) 晴れ時々曇り 歩行時間 

   

7月26日(木) 

21:00自宅 21:30Iさん宅  22:00コンビ二 22:05泉佐野IC 22:52名神吹田IC 22:20〜32大津SA 0:19北陸道 1:30立山IC(300km) 2:20R157→県道白山線分岐(347km) 2:39市ノ瀬(359km) 2:52別当出合駐車場(365km)<仮眠 朝食>

7月27日(金) 晴れ時々曇り 歩行時間  7時間

5:20スタート <8分> 5:28〜38別当出合登山口 <29分> 6:07〜12休憩 <16分> 6:28中飯場 <14分> 6:42〜47休憩 <24分> 7:11別当覗き(1750m) <9分> 7:20〜25休憩(甚之助避難小屋まで0.8km、室堂3.3km、別当出合2.7kmの表示)<30分>7:55〜8:05甚之助避難小屋(1970m) <20分> 8:25〜38南竜分岐 <計2時間50分> 8:58南竜ヶ馬場ビジターセンター <テント設営> 10:17スタート <17分> 10:34エコーライン分岐太郎平小屋 <16分> 11:23〜31休憩(木道始まり) <7分> 11:38観光・砂防新道合流<14分> 11:52〜12:31室堂 <40分> 13:11〜26御前峰(2702m) <39分> 14:05中宮温泉等分岐 <37分> 14:42〜48室堂 <46分> 15:34〜39アルプス展望広場 <29分>16:08キャンプ場 18:30就寝

7月28日(土) 晴れ時々曇り 歩行時間2時間

4:00起床 7:15〜25ハクサンコザクラ撮影後スタート <26分> 7:51砂防新道 <11分> 8:02〜06甚之助小屋 <47分> 8:53中飯場 <31分>  9:24別当出合登山口 9:40駐車場 

9:47別当出合駐車場発 10:12〜53白峰温泉天望の湯 11:10〜12:03いわなや昼食 12:40福井北IC 13:35名神 14:40吹田IC 15:35泉南IC <給油> 16:03Iさん宅 16:30自宅

駐車場
  別当出合駐車場(無料、多数)

温泉
   白峰温泉天望の湯(650円)

メンバー
   I夫妻、Mさん
   


薬師岳からの帰り、来週の予定を聞かれ、特にないというと、Iさんが「白山」に行こうというので、急遽計画をくむ。金曜日だが、室堂は既に満杯。南竜ヶ馬場でテント泊とする。大阪出張のため、出発時刻を少し遅らせてもらう。いつものようにコンビ二で翌日の朝と昼を調達する。今回は、朝食にはとろろそばとサラダとアミノ酸のゼリードリンク剤、昼は助六寿司を買う。泉南ICから高速に乗ると、すぐ雨となる。インターネットでの18時の予報は、明日も、あさっても良かったので、面食らう。滋賀付近まで、雨であった。福井北ICからは、「白山」という表示がなかったので、勝山を目指す。R157に入ると、「白山」の表示が出出す。立派なビジターセンターのある市ノ瀬を過ぎると、道幅は狭く、Iさんは慎重に進む。しかし後で聞くと、眠くて仕方なかったとのことである。

別当出合に着くと、一般車通行止めの看板があり、右下に駐車場の表示があった。駐車場は、まだ空スペースがたくさんあった。仮眠して夜が明け、外に出てみると。空き地は上下2段で、ガイド通り300台は停まれそうであった。まだ、空スペースは十分ある。ここには、トイレや水場はなかった。登山口まで400mの表示があったので、そこにあるのかもしれない。朝食をとり、出発。「食欲があるなー」皆からとひやかされる。しかし実のところは仮眠不足で少し眠い。別当出合に着くと、立派な施設があり、休憩所は仮眠もできそうであった。トイレは特に美しく水洗であった。

準備を整え、出発。すぐに観光新道と砂防新道の分岐である。右手の砂防新道を下ると、左手にソバナが咲いていた。立派な吊り橋を渡ると、ゆるやかな上りが始まる。クガイソウ、うばゆり、シシウドが咲いていた。30分歩いたところで、一本たてた。今日は荷物が重いので、30分1ピッチとする。

中飯場を超え、林道に出合ったところの水場で、喉を潤し、しばらく上ると右手の砂防ダムの建設現場の上に滝が見えた。左手の谷の向こうも大きく崩壊している。整備された道は、「国道1号線ですね」と言い合うほど、登りやすく助かる。30分1ピッチも疲れずに良い。道端には、真新しい目的地までの距離表示板が備え付けられている。上るほどに花が多くなり、特になでしこに似たセンジュガンピが多かった。立派なダケカンバの木が増え、甚之助小屋に近づくと、ミヤマキンポウゲが目立ち、ヨツバシオガマが増えた。特に見頃のヨツバシオガマを帰りに撮ろうと思っていたが、結局、見落とした。甚之助避難小屋の直前には、ミヤマキンポウゲに囲まれた大きなベンチがあったが、小屋まで頑張る。小屋は、古いが立派なものだった。中飯場にせよ、トイレも水場もしっかりしている。小屋の中を覗くと、毛布も数枚用意されていた。

別山方面が見通せる道を20分ほど上ると、南竜ヶ馬場への分岐であり、上ってきた道を見渡せる斜面にすばらしいお花畑が広がっていた。特にシモツケソウ、イブキトラノオ、ハクサンフウロ、ミヤマシシウドが多く、本当に美しかった。この辺の花の種類は、伊吹山に似ている。青空が広がっていると被写体には好都合だが、それはならなかった。感激するとともに、更に先が楽しみである。しばらく進むと、エコーラインの分岐があり、ニッコウキスゲがたくさん咲いていた。右手には、南竜ヶ馬場の高原が広がり、別天地である。あるようでない景色である。南竜ヶ馬場の手前の沢には、ミヤマキンポウゲが咲き誇り、直前の池塘には、イワイチョウやクロユリが咲いていた。

ビジターセンターで、
受付を済ませた。県営とのことで何と300円の幕営料である。テント場までの道には、沢には、ミヤマキンポウゲ、残雪の道には、ハクサンコザクラの群落があり、感動する。ミヤマキンバイ、チングルマも多い。テントサイトには、木製のテーブルとイスまであり、炊事棟、トイレ棟も完備され、景色とともに完璧である。まだ、ほとんど張られていなかったので、我々は、テーブル横の、エコーラインや南竜荘が見渡せる絶好の地に幕営する。テント場には、特にハクサンフウロとニッコウキスゲが多い。いずれにせよ、全国でも屈指の幕営地であろう。

昼食をとり、空身で、室堂に向かう。エコーラインは、急だが、九十九折で、上り易い。ぐんぐん高度を稼ぐとともに、ニッコウキスゲの群落が広がる。稜線にでると、雪渓が広がり、御前峰が見える。お花畑は、チングルマ、ハクサンコザクラが多い。木道からは、コバイケイソウが目立つ。青空広がる御前峰、雪渓とコバイケイソウという被写体はすばらしい。岩石、コバイケイソウ、クロユリ、ナナカマドという庭園のような木道を散歩気分で進むと、ほどなく観光・砂防新道との道に合流した。左手に雪渓の道をミヤマキンポウゲの花が咲き乱れる中を上る。唯一興ざめなのは、この沢の水は雑菌で汚れているので飲料・洗顔もできないという石川県の真新しい看板である。残念だが、室堂に600人も泊まれる施設があることを考えると仕方がないかもしれない。

上りきり、右折すると、室堂であった。ビジターセンターの改修工事のため、プレハブの仮設舎が何棟かある。頂上から手紙が出せると登山口に書いていたので探すと、受付のある棟に郵便局があった。変形の写真絵葉書を120円で買い求め、家族と実家に暑中見舞いを出した。消印が頂上のもので価値がある。奥宮への階段は、イワギキョウがいっぱいで、風情がある。木製のテーブルとイスの周りは、ハクサンフウロ、イブキトラノオ、コバイケイソウが目立つ。

奥宮へ参拝を済ませ、腹ごしらえをして、御前峰を目指す。300mほどの標高差だ。ほどなく、クルマユリの大群落があり、その後はイワギキョウがここかしこに咲いている。強い陽射しの中、最後の一踏ん張りである。たどり着いた山頂には、祠があり、三角点もあった。そして、剣ガ峰、大汝山、残雪の残る紺屋ヶ池が眼前にある。遠くはガスで展望はきかないが、これで十分満足である。

記念写真を撮り、火山特有のガレ場を翠ヶ池の方に下る。オンダテとイワギキョウが目立つ。紺屋ヶ池の残雪で遊ぶと、左手の油ヶ池の前にチングルマのお花畑が広がる。血の池の前のイワギキョウは、特に美しく、中宮温泉への分岐を過ぎる、雪の千蛇ヶ池から先は、更にすばらしいお花畑が広がる。チングルマ、コイワカガミ、アオノツガザクラ、ミヤマキンバイ、タテヤマリンドウ、ハクサンコザクラ見渡す限り花である。ハイマツに入るとハクサンシャクナゲが出迎えてくれた。室堂近くの雪渓近くには、クロユリが咲き乱れ、ハクサンコザクラも多かった。クロユリはここでは稀少ではない。大満足で室堂に着き、宿泊棟を覗いた後、展望歩道を下る。

コバイケイソウの美しい群落を進むと、クロユリの大群落が広がり、ハイマツ帯の中では、クルマユリが私も忘れないでという感じで本日一番の数本が咲いていた。更に下り、ガスが切れると、大白川ダムがエメラルドグリーンの湖面を讃え、お花畑と雪渓が広がっていた。カライトソウ、シモツケソウ、イブキトラノオ、オタカラコウ、あざみの仲間が咲き乱れ、マツムシソウが一本咲いていた。アルプス展望広場からは、ガスで遠くは見えなかったが、山座同定盤によると、槍や穂高まで見えるようだ。

下りきると、左下の沢にはじめてシナノキンバイが咲いていた。木道になると笹原とニッコウキスゲが咲いていた。ようやくたどり着いたキャンプ場との分岐で、観察員の方がいたので、ハクサンイチゲがなかったことを聞いたが、観光新道でも望遠鏡で見えるところにある程度だということだ。ハクサンという名がつくのに不思議に思った。ビールで乾杯し、ガスの中、カレーの夕食をとる。2100mもの標高があるが、蚊が多かったのには閉口した。唯一の短所であった。夕暮れ前、少し雨がぱらついたが、本格的にならず、助かる。夜はぐっすり眠り、池田さんの星がきれいだという声で起きたが、また眠りについた。

朝は快晴。ワンタンメンの朝食を済ませ、テントが乾いた後、出発する。その頃には、早くもガスが上がってくる。下りは、多くの上がってくる人と出会う。団体も多く、福井の日帰り登山、4班もあつた横須賀山岳会など多数であった。中には、カップルで女性の手をひき、国立公園内というのに、花を数本折って手に持っているというとんでもない不届き者もいた。別当の駐車場は空いていたが、市ノ瀬は一杯であった。

別当出合登山口で温泉の推薦を受け、真新しい「天望の湯」を目指す。細い道も前をダンプが走ってくれるので、助かる。天望の湯は、露天風呂も内湯も木作りでよかった。満足し、途中、「いわなや」という座敷のなつかしい感じのする店で、いわな丼といわなのから揚げを食べ、帰る。渋滞もなく、ガソリンのエンプティーマークがつくというはらはらはあったが、早く着いた。



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