
ようやく、転居も片付いた。今、窓から見える和歌山城は、新緑とつつじが美しい。
ゴールデンウィークは、義母孝行で、大河ドラマの舞台の長浜や彦根を1泊旅行して(朝早い近江八幡の八幡堀等の風情は格別であった。右下の写真2枚)、残り3日の休み(4/29から5/3までの5連休という変則休日)のうち、2日に舞鶴近辺の関西百名山、近畿百名山の残りの弥仙・青葉・由良ガ岳の一日三座をもくろんでいたが、2日の天気予報は北部ほど悪く、何と降水確率が80%もあったので、急遽、半作嶺とする。
ネット情報で迷いやすいとのことであったので、留意するが、結果的に反省するこ とが多く、詳細レポートとする。
先ず、アプローチであるが、コンビニで昼食を買い込み、朝食のサンドイッチを食べ、海南ICから高速に乗るが、費用対効果から、吉備ICで下りる。ETCだと通勤割引で何と250円ですむ。近畿自動車道に参入されるまでは、900円もしていたのがうそのようだ。
ここから、抜け道で有名なR424を走る。道の駅しらまの里手前の改良工事が終われば、快適になるだろう。相当進んでいたが、いつ完成であろうか。案の定、その問題箇所で大型トレーラーと大型トラックが出合ったが、プロ同士、そんなに苦労せず、対向できた。
快適に走り、R311に出る。途中、みやまの藤まつりがPRされていた。ここからは、白浜方面に戻り、道が細いR371は使わず、もう少し白浜寄りの県道219号を使う。ここの改修工事も後一息というところだ。これが完成すれば、よくキャンプに行った大塔村の清流日置川もぐっと近くなる。
その改良工事用の資材を積んだ大型トラック2台が先行したが、そう遅れず、冨里温泉乙女の湯に着く。ただ、前夜雨が降ったようで、山はガスに包まれ、折角南の山にしたが、天候は悪そうだ。

目指す登山口の熊野下川林道のトンネル北口の登山口には、乙女の湯を過ぎて400m先の左折し橋を渉る。安川渓谷方面の案内がある。さらに700mほどで、右下に下る道に「百間山渓谷、かもしか牧場、乙女のしずく、合川ダム」の案内標識があり、それに従い右下に対向もできない細い道を進めばいいのだが、ネット情報や山と渓谷社のガイドブックでもそこまで詳しくでていなかったので、私は城戸のバス停を過ぎ、右折して橋を渉ると、突き当たりに、「百間山渓谷、かもしか牧場、乙女のしずく、合川ダム」の右折表示があり、ほどなく、左折の表示があり、そこにいた女性に半作峠もこの道でいいのか尋ねると、いいとのことであった。

林道は、舗装道で車幅も結構ある。快適である。帰りに距離を測ると、林道から、2kmで名水乙女のしずく、そこから2.6kmで登山口であった。登山口は、トンネルの手前数百メートルで、左手に数個の林業用と思われる長い金属製のはしご階段を見過ごし、右手にベンチが一つあり、ダートで数台が置けるスペースのある箇所の左手にある。
私は通りすごしてしまい、トンネルでUターンする。早々に準備し、壁面舗装された人工の階段を10段をほど上り、植林の登山道に入る。振り返って林道右奥のぎざぎざの山が目指す半作嶺とのことだが、ガスに隠れがちである。
よく手入れされた植林の道を登ると、右に大岩がある。一のぼりで巻き道となり、左手に一枚岩の岩壁を見ると、笹を切り分けた道となり、すぐに半作峠であった。ここにはお地蔵様と半作峠を示す古いプレートがあった。左は三森山、右が目指す半作嶺だ。
ここから5分ほどで、問題の二股だが、下ばかりみていて、右に上がる分岐を見過ごし、そのまま、林業用の辿道を進んでしまったようだ。戻ってみても、ぼうっとしていれば、間違いそうなしっかりした道だ。しかし、右にあがる道には、テープだらけで、古いが標識もある。
途中、崩れた箇所もあったが、しっかりした道なので、どんどん進むと、10分ほどしたピークの先で踏み跡が薄くなり、そういえば、テープがなさ過ぎると思い、HPの記述も思い出し、間違ったという確信を持つ。
ここからが大変だった。戻ろうとするが、戻る道が見つからないのである。正解は目の前のピークは上り返さず、右下に巻き道があることに気づかず、左側の踏み跡のいくつかを進むがすぐにおかしくなり、迷ったときは、ピークをと思い上るが、藪となる。
相当焦げるが、せめてよかったのは、無理して進まず、目印の倒木と巨岩まで戻って何度か再チャレンジしたことであった。ただ、携帯はもとより圏外、短時間登山だったので、やっけだけで、ライトや雨具や傘も持ってこなかったことを反省するが、後の祭りである。
何とか半作峠まで戻れたら、再度、IさんやMさんに案内してもらおうなどと考える。
行きつ戻りつ何度したろうか。再度倒木にこしかけ、落ち着いて地図をみる。そういえば、目の前のピークほどの急斜面は下りた記憶はないし、わずか10分ほどの距離。巻き道っぽかったことを思い出し、念のため逆側下を見ると、何となく記憶のあるしっかりした踏み跡の道があった。
すぐに崩れた箇所となり、二股もすぐであった。余りのテープの多さに愕然としつつも、折角の機会だから行こうと上がる(ガスで曇って分かりにくいが右上の写真。青いザックが間違いのルート)。一のぼりでT字路で右折側にたくさんのテープがあるが左にも青いビニールテープ等もあり、下りの際、要注意箇所である(案の定、行き過ぎた)。
ここからは、たくさんのテープを頼りに進む。少し気を使うのは、最初のロープのある小岩を乗り越える箇所(岩を削った小さなステップがあるので助かる)と次のロープ箇所、それと第二峰から山頂までの手足を使って攀じ登る箇所であろうか。ただ、留意すれば、さほどのことはないが、第二峰から主峰へは、距離の割りに時間を食う。
満開のアカヤシオ(アケボノツツジ?)や黄色のつつじに慰められ、やっと三等三角点のある山頂に着いた。山名プレートもいくつかある。ガスの中にも田辺方面が見えるので、携帯を確認すると三本アンテナがたった。心配する妻に電話すると、妻も血圧か体調がすぐれないとのこと。早めに帰ることを伝える。
三森山もガスで高山の趣だ。間違った尾根も眼前だ。雨が降りそうなので、早々に下る。慎重に進むと、三人連れの作業衣姿の人が上ってきた。何のためであろうか。向こうもびっくりしていた。
二股に下るT字路に着くころ、山頂方面の間近で大きな雷音が鳴り響く。三人は大丈夫であろうか。行き過ぎて、測量用の三角点のようなものに出会い、間違いが分かり、T字路まで戻り、二股方面に向かう。雨道でスリップし、それでなくても迷ってよごれていたズボンとTしゃっは泥んこだ。二股からは快適に下りおり、着替えて車に入ると雨が降り出した。三人組の車は4WDのバンであった。
林道を下ると、何と林道にお尻の白い子鹿がいる。さらに、名水乙女のしずくは、関係会社のSMTが最近、分析し、分析表が掲示されていた。水は甘く感じた。それにしても今日はいろいろある日で濃い思い出ができた。乙女の湯は13時からで(400円に値上げされていた)、やむなく帰る。帰りは高速を使わなかったが、順調に走り、予定より早く着く。それにしても野竹法師といい、紀南の山は、単独では鬼門である。
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