早池峰 1917m

 


データ】     

2004年7月29日(木) 晴時々曇 3時間54分(上り2時間18分+下り1時間36分)

   

6:42尼崎市水道局前バス停発 7:00阪神尼崎駅発伊丹空港行バス 7:35伊丹空港着 

8:40 伊丹発JAL2181便 → 10:08花巻空港着 10:38 トヨタレンタカー発 11:23河原坊着(40km)


11:40河原坊(1050m) <26分> 12:06〜08小田越(1240m) <26分> 12:34樹林帯抜ける <16分> 12:50〜13:00休憩(昼食:とろろ蕎麦) <28分> 13:28〜30五合目御金蔵(1600m、山頂1.0km・小田越1.7km標識) <21分> 13:49はしご <6分>14:55〜57休憩 <5分> 14:02〜04剣ヶ峰分岐(山頂0.4km・小田越2.3km・剣ヶ峰1.2km標識) <10分> 14:14〜22早池峰山頂(1917m、1913.6m、河原の坊2.5km・鶏頭山5.1kmの標識) <17分> 14:39千丈ケ岩(山頂0.4km・河原の坊2.2km標識) <8分> 14:47打石(河原の坊1.9km標識) <14分> 15:01御座走り(河原の坊1.8km標識) <19分> 15:20〜22沢 <8分> 15:30ガレから道 <30分> 16:00河原坊ゴール

16:20発 16:34〜45道の駅はやちね 17:35〜55コンビニ( サンクス 夕食ひれかつ弁当) 18:30〜19:15つなぎ温泉ホールサムinつなぎ(河原の坊から70q)道の駅あねっこ 20:42秋田駒ケ岳八合目駐車場(河原の坊から122q) 21:30就寝


 【駐車場
  河原坊駐車場(無料、多数)

 【温泉
   

  盛岡 つなぎ温泉ホールサムinつなぎ(500円)〜20:00 019-689-2546
          清温荘       (500円)〜20:30 019-689-2321
          湖畔の宿さぜん   (500円)〜21:00 019-689-2244

 【メンバー
   単独
   


先月に続き、貯まったマイルを使っての東北山行を計画する。台風が事業所に影響を与える場合、途中で帰らねばならない心配があるが、予想では暴風圏がかかる心配はなさそうなので、出発する。

 

自宅からと違い、寮からは、伊丹空港に行くにも楽だ。阪神尼崎駅でバスを乗り継ぐが、接続もすこぶる良い。しかし乗客はJR尼崎乗車の人を合わせても少なく存続が心配である。空港バスは、名神・阪神高速をわずかな距離ながらも使うので所要時間はわずかだった。

 

先月同様、伊丹空港のおーさかラウンジで天気予報確認する。今日は曇との予報だ。花巻空港行きのMDは、ほぼ満席だった。空路は曇りがちで日本海近くで後立山連峰と頚城山系が見えただけだったが、北に行くと鳥海山の雄姿や佐渡が見え、感激する。

 

花巻空港は予想より小さな空港だった。乗客が多かったので、預けた荷物が出てくるのが遅くてまどる。しかしトヨタレンタカーの手続きはスムーズで、車も空港前に持ってきてくれていたので、早く出発できた。車種はビッツで快適に走る。

 

途中にりんご畑もあり、東北に再び来たことを実感する。早池峰登山口の河原の坊には、土・日用の美しいトイレも整備された駐車場を過ぎ(土・日はマイカー禁止。今年は8月日までの規制)、集落が終わり、細くなった道を進む。真新しいログハウス風のうすゆき山荘(宿泊にお奨めだ)を過ぎると河原の坊はすぐであった。駐車スペースを心配していたが、バスや車が多かったものの、満車でなくほっとする。ここにはビジターセンターやトイレもある。

 

山頂はガスに隠れているが、陽射しは強く、用意した麦わら帽と日よけの首を保護するきれは必須だ。

 

早々に準備し、舗装道を小田越に向かうと、早帰ってくる人が多い。後ろからパトロールの車が来たので思わず、小田越まで乗せてと頼みたくなった。ミニタクシーも行き来していた。小田越はいかにも峠という感じで、右に薬師岳、左手に早池峰が見える。薬師岳ははっきり見えるが、早池峰山頂は相変わらずガスだ。

 

登山口から、樹林帯をとぼとぼ歩く。下山者に「上で泊まりか」と聞かれるので、「日没までには」と答えると、女性が「楽勝、楽勝」と言ってくれる。有難い言葉だ。

 

樹林帯を抜けると蛇紋岩のがらがらの道が続く。花は、ナデシコ、ナンブトウチソウ(下山後ビジターセンターで確認)、黄色のトウゲブキ、イブキジャコウソウが多い。お目当てのハヤチネウスユキソウは、ウスユキソウは多いが、ハヤチネらしきものは、群生としては見つけられなかった。

 

このままではばてると思い、食欲はないが、途中、温泉卵とヤマイモ入り蕎麦を食べる。冷たくて美味い。正解だ。紫色のチシマフウロが愛らしい。

 

ようやくたどり着いた五合目御金蔵では数人が休んでいて、わざとか「今からじゃ17時の下山は無理だろう」などと言っているが、内心は「そんなことはないだろう」と思いつつ、少し気にする。休憩も早々に進むと、難所のはしごであった。上からきた人がこけたので助ける。

 

はしごは2列となっていたのでケーブルカーの対向のように上からの人と行き違う。それにしても下山者が多い。皆、河原の坊から登り、小田越に下るようだ。下山者に何故かときくと、「河原の坊の方が標高が高いから」ととんちんかんなことを言っていた。後ろについていた環境保護の人が訂正してくれていたが。小田越までがゆるやかな上りでウォーミングアップになるのでいいだろうということと、2段のはしごは上りの方がいいと思って小田越から登ったが、登ってみた感じでは、どちらも大差はない。

 

ルートはすぐに剣ケ峰の分岐となり、頂上まではもう楽だ。木道を進むと白い花が一面にきれいに咲いている。帰ってから調べるとシラネニンジンのようだ。山頂直下にはヨツバシオガマが多かった。

 

小さいはしごを一上りすると避難小屋であった。トイレはきれいだが、小屋の中はまずまずだ。山頂は「私が本日最後の登山者か」と思っていたが、そうではなく、ご夫妻がいたので写真を撮ってもらえてラッキーだった。ここの山頂は三角点や早池峰奥宮の社以外に、金属製の大きな剣がいくつもさしてあったのが不思議な光景であった(右上の写真)。

 

下山路にはハクサンシャジンが多く、この花は、その後も今回の東北山行で一番よく見かけた花となった。下山路も神経を使う下りが続き疲れる。左手に小田越への下山路を歩く人達が青空に映える(左上の写真)。前方には薬師岳が全貌を見せた。

 

沢に出会い、冷たい水で顔を洗う。ここからはクルマユリやクガイソウが見れた。途中、湧き水が出ていたので飲むと実にうまく甘露であった。ロープの張られている箇所を3回渡渉し、さらに2回渡渉すると河原の坊の登山口であった。ビジターセンターに立ち寄り、花の確認をする。 

 

夕食は国道沿いのレストランでと考えていたが、適当な店がなく、コンビニでひれかつ弁当を買い食べる。翌日のための凍った飲み物と水割用のロックアイスを買い、つなぎ温泉に向かう。事前に調べておいたホールサムinつなぎは、露天風呂はないが、いい湯だ。何より誰もいず、貸切状態なのがいい。

 

岩手特産の小岩井牧場のアイスクリームを食べ、真っ暗な道をカーナビ頼りに走る。途中の道の駅あねっこにも温泉があった(この辺りの気温は21度)。道標もしっかりしており(秋田駒ケ岳八合目の表示あり)、迷うことなく八合目につくが、細い道で車輪を落とさないように気を使う。

 

八合目までの道は18時から翌朝5時までは通れるとの情報は正しかった。ただし帰路は路線バスの後ろにつくこととなる。駐車場は予想に反し、2台のみであった。車内に人はいないので小屋に泊まっているのかもしれない。八合目の小屋は大きく立派だが、真っ暗な中、入っていくのは、相手も気持ち悪いだろうと思い、車中泊とする。せっかくの月も雲に隠れ、携帯ラジオとブランデーを友に、夜を過ごす。やはりシートがフルフラットではない体勢では体が痛く、熟睡は難しかった。



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