火打山 2462m |
【データ】
【駐車場】 |
木曜日は、東京出張、金曜日は東京から直江津出張で直江津宿泊となり、あこがれていた火打山を目指すこととする。火打は99年7月18日に妙高山に登り、19日に登る予定だったが、雨と前日の疲れでパスしたものの、会社の保養所の管理人さんに頂いた火打のパンフレットの表紙を飾る天狗の庭のハクサンコザクラの大群落と残雪を抱く火打の余りの美しさにいつか必ずと願っていた山だ。しかし、大変親切にしていただいた管理人さんのご主人は交通事故で亡くなってしまった(合掌)。そのご冥福もお祈りしたかった。しかし、天気予報は週間予報でも芳しくなく、見事に当たる。梅雨だから仕方ないが。 直江津までのアプローチで、おもしろかったのは、東京行きのJALがディズニーシーの絵 笹ガ峰までの交通手段はいろいろ調べたが、バスでは日帰りが難しい。タクシーは高い。というこ レンタカーはビッツで24時間で7350円だった。会議の都合で前日、営業所の開所時間内に借りるかが問題であったが、やさしい人で、宿泊ホテルが向かいだったので、フロントにキーを預けてくださることとなった。その方は、当社の直江津事業所の総務室長のご親戚だと後で分かった。自宅からホテルに宅急便で送った登山用具も無事着いていた。 昼は事業所見学と会議。見学は、外はさわやかな風が吹き、気持ちよかった。また直江津の方はどなたも暖 朝、ラッキーなことに4時50分に目覚める。急いで準備をするが、外はどんより曇り、テレビのお天気専用チャンネルでは、午前中を中心に雨。最悪だが、ここまで来て中止はない。ルートも危険ではないので、決行する。しかし、ホテルから国道8号までのルートは不安なので、走り出してしばらくしてから犬の散 歩をしていた人に聞くと、案の定、逆方向に走っていた。教えてもらい事なきを得る。しかし、上越インターまではコンビ二はなく、仕方なく、国道18号を走る。期待通り、新井の道の駅にローソンが併設していたので、サンドイッチ、おにぎり、冷やし中華、ジュース等朝と昼の分を買う。 車に戻ると携帯電話がキー操作無効になっていたのであせるが、コンビ二の若い店員さんにとって直すのは 薄日が射し、きれい トイレまでの木道横に扇ノ山で見たホウチャクソウの群落があった。東屋の登山届箱にある登山届を提出して木道を進む。すぐの沢に水芭蕉の群落があったが、早おばけ葉状態である。黒沢までは、木道で整備された快適な道だ。美しいぶなの自然林を歩く。250mほどの標高差は余り感じない。途中、ヘルメットをかぶり、泥だらけの人に出会う。黒沢は水流が多く、立派な橋が架けられていた。ここからは本格的な登山だ。 気を引き締めつつも、S氏の根曲がり竹の話を思い出し、それらしいものを10本ぐらい採る。上のほうで根曲がり竹の話がするので、近づくと山菜採りの人と一般登山者が話していた。お聞きすると、私の採ったものは、ただの熊笹の新芽。その人は1つだけ根曲がり竹を手にしていて教えてくれたが、まだ早いそうだ。いでたちは、ヘルメットに泥だらけのガムテープで何箇所も補修 上の方にシラネアオイが2箇所で咲いていることを教えてくださり、俄然元気が出る。間もなく、残雪が出だすと、ムラサキヤシオツツジ咲き、ほどなくお目当てのシラネアオイが咲いていた。花は10個。あこがれていたがはじめて目にできた美しい花だ。更に先で6個咲いていた。標高1900mを越えると本格的に残雪が残り、樹ノ赤丸を頼りに歩く。所々で夏道の木道が出ているが、そこの雪が凍っていて滑りこける。怪我 たどり着いた富士見平から高谷池までは、高低差が少ないものの、所々残雪があり、再び、残雪から夏道への傾斜でスリップする。単独で、これではいつかやばいと気をひきしめる。道沿いには、所々環境庁の鳥や木を紹介する解説があり、根曲がり竹の密生する箇所には、「この付近は冬の季節風が強くオオシラビソが矮小化し、ダケカンバやナナカマドが風衝林を形成している」と解説していた。 本格的に雨が降り、更に進むと、火打山の横に見える焼山は活火山と書かれていたが、残 しかし、いつか水面に映る火打山や焼山の姿を見たいものだ。美しい天狗の庭を過ぎると急坂となり、稜線に出ると、北面には鬼ガ城の赤茶けた岸壁、大量の雪渓、ダケカンバの新緑が広がる。雪と風のためか道を塞ぐように曲がりくねったダケカンバの中を進むと、ミネザクラの咲く平坦な雷鳥平に出た。 サンカヨウ(双六への途中の鏡池で見たより小さい)やキヌガサソウの咲く中を進むと、最後の階段の急登。ばてていて、コースタイムより遅れている。最後は急斜面の残雪の道。ようやくたどり着いた山頂には私私一人だけ。三角 最初の急な雪斜面は軽アイゼンをつける。今日中に和歌山に着くためには、17時35分直江津発はくたかがデットラインだ。慎重ながらも飛ばす。途中、高谷池と富士見平間で根曲がり竹を採っている夫婦に聞くと、まだ小さくてダメだし、泥だらけになっていたので、帰りを急ぐ。雨で道は田んぼ状態。しかし、団体がたくさん上がってくる。おかげでトレースははっきりしている。黒沢でドロドロになった靴、スパッツ、ストックを洗うが、水は雪解けで数分もつけていられないほど冷たい。笹ガ峰まで木道を走るように下りる。下山届を出し、大急ぎで車を走らす。 青空も見えていたが、ほどなく、濃いガスに包まれ、雨となる。しかし、何とか短時間なら温泉に入れそうなので、ルート沿いの杉野沢温泉苗名の湯に入る。わくわく割引(妙高高原町ホームページより)があると、50円引きとなる。露天もなくこじんまりしているが、いい湯だ。からすの行水で飛び出て、あまり食べていないので、地元の牛乳を飲み(濃くて美味かった)、高速に向かう。順調に進み、ガソリンスタンドで満タンにし、駅には、余裕を持って着いた。 ホテルで荷物を受け取り、スーツに着替え、おみやげやかに寿司(もちろんビールも)を買い込み、乗り込む。大阪までは5時間と長いが本を読んだりうとうとしたりして退屈せずに着いた。遅れると3分差の環状線に間に合わないが、予定通り大阪に到着し助かる。長い一日が終わるとともにいつか晴天の下、再チャレンジしたいと思う。これで百名山は40座となった。 |