穂高岳(奥穂高岳、前穂高岳) 3190・3090b

 


データ】     

1999年7月24日(土)晴れ時々曇り  歩行時間  6時間
7月25日(日)曇り 歩行時間2時間30分
7月26日(月)快晴 歩行時間6時間30分

   

7月23日(金)

21:03自宅 22:03阪南IC 

7月24日(土)

0:03伊賀PA 1:08名古屋ガソリン 2:47〜3:00駒ケ岳SA 3:43松本IC 4:25沢渡 4:50バス 5:22上高地 

5:50出発 7:00〜20明神池 7:35徳本峠分岐 8:17〜30徳沢 9:25〜50横尾 10:23〜30休憩 11:05〜35本谷橋(昼食)
12:20涸沢カール見える 13:20涸沢ヒュッテ 18:30就寝

 7月25日(日)

5:30起床 7:20涸沢ヒュッテ発 8:30〜9:15パノラマコースお花畑    9:23合流 9:52〜10:05お花畑 10:25はしご 11:00穂高岳山荘

7月26日(月)

6:05穂高岳山荘発 7:10〜45奥穂高岳山頂 9:00〜13紀美子平 9:45〜10:15前穂高岳山頂 10:45〜55紀美子平 11:32〜42岳沢パノラマ  12:03カモシカの立場 12:40〜13:12岳沢ヒュッテ 14:02〜15風穴 14:40合流 15:05河童橋 

15:17バス
15:57沢渡駐車場 16:03発 16:24〜17:20乗鞍高原温泉湯けむり館    18:15松本IC 19:40〜20:03恵那峡SA(夕食) 20:46名古屋ガソリン 22:50阪和道 23:30箱作 23:55自宅


駐車場
  沢渡有料駐車場(500円/日)

温泉
   乗鞍高原温泉湯けむり館(乳白色、露天風呂あり、乗鞍岳展望良い、700円)

メンバー
   Kさん、Mさん
   


雲の平、代替案の剣岳登山が適わず、穂高だけは天候に恵まれることを願いながら、上高地に向かう。予報はそうよくはない。K氏とも久しぶりの山行だ。4時30分の沢渡はすでにたくさんの人だ。上高地は更に時間を疑うぐらいの人だ。山岳保険の手続きを済ませ、ともかく明神池を目指す。嘉門次小屋の前を通り明神池で250円を納め、一之池、二之池に。神秘的な池だ。徳沢・横尾までの道は平坦。徳沢はあこがれのキャンプ場。有名な氷壁の宿を眼に納め、横尾へ。前穂の頂が見えそうで見えない。大休憩をとり、いよいよ涸沢を目指す。屏風岩を見ながら、ゆっくり登る。本谷橋近くまで来ると、前方に北穂の一角が見え、元気づく。本谷橋で昼食をとり、登り始めると、K氏の様子がおかしい。

太股が痙攣するという。ゆっくりゆっくり登る。本谷橋を過ぎ1時間弱。とうとう涸沢カールが見える。感激の瞬間だ。あこがれの地までもう少し。しかし、K氏には遠い。涸沢のガレ場で私がヒュッテに先行し、手続きを済ませ、K氏のザックを取りに行くことにする。受付でK氏の状態を伝え、新別館入口に一番近いインスブルックとしてもらい、東大診療所の位置も聞く。迎えに行くと、M氏とK氏はすぐ近くまで来ていて自力でたどり着くという。

無事到着。荷物を置き、東大診療所に。女医さんに診てもらうと冗談を言いながら、戸を開けると学生風の3人が出てくる。保険はきかないことを教えられるが、一応診断してもらい、簡単な湿布薬をもらう。そして、涸沢パノラマ売店でビールと名物のおでんで乾杯。テラスからの景色もすばらしい。青空こそ広がらないが、北穂、奥穂、前穂すべてが見える。何時間でも座っていたい気分だ。そして新別館に戻り、再び日本酒で乾杯する。

夕食もおいしく、再びビールで乾杯。そして何より驚いたのは、食堂に飾ってあった秋の紅葉の涸沢のご夫婦が写ったパネル写真。幸せそうに写った写真は宝物となったろう。是非秋にも訪れてみたい。

小屋は混んでいたようだが、K氏のことを配慮してくれたのか、私たちの部屋だけは、1人1つのふとんであった。スタッフがカーテンを閉めておいてほしいとわざわざ言ってきたのは不思議だった。仲良くなった前の部屋の栃木のかっちゃん家族や青森の一団は狭く、廊下で眠るぐらいだった。

 翌日は、ガスが稜線にかかり、穂高岳山荘までのコースなので、ゆっくり出発することに。山口支配人の話では、8時か9時にはガスが晴れるとの予想。お花畑を楽しみにパノラマコースを歩く。登るに連れ、振り返ると常念岳も見える。眼下には涸沢池も。ナナカマドの多さに秋の紅葉のすばらしさを想像するうちに、お花畑に着く。シナノキンバイとハクサンイチゲの見事な群落だ。これで青空なら絵はがき通りだ。青空が広がり、写真になる瞬間をひたすら待つがなかなかうまくいかない。M氏とK氏に先行してもらい、同様の仲間と1時間待つが、前穂と奥穂はまずまずだが、涸沢槍はとうとう青空が見えなかった。涸沢槍は雲が流れるルートにあるのだろうかと考える。涸沢小屋からのルートと合流し、更に登ると、再び見事なお花畑が広がる。特にシナノキンバイはすばらしい。コイワカガミ、アオノツガザクラも今が盛り。立山でもそう感じたが、コイワカガミとアオノツガザラはペアで咲いていることが多い。

景色に満足しながら、ゆっくり登ると、山荘が見えてきた。するとK氏の声が。K氏のキャラクターで加古川のおばさん(加古川レディースと呼んで親しくしていた)と親しく話している。早く手続きをした方がよいというので、11時だというのに手続きをすると、御利益が。個室が1万円/室の追加で取れるという。皆も喜び、蝶ケ岳という部屋に決まる。そして山荘前で昼食を作る。M氏持参のフリーズドライのエビチリピラフを頂く。水の量を失敗したが、おいしかった。

その後、晴れれば、涸沢岳でもと思うが、晴れず、豊富にある写真集等見て過ごす。また、今田オーナーと記念写真もとらさせてもらう。夕刻になり、天気が回復に向かうのか、常念から蝶の稜線やはるか遠くに街並みも見える。そして夕焼け。笠ケ岳が真っ赤に浮かび上がる。逆の部屋の人達が歓声をあげていて気づくことができ、仲間に入れてもらった。何というダイナミックな景色。K氏の感激も大きかったとみえて何回も見に行っていた。

個室なのでゆっくり眠れ、すがすがしい気持ちでご来光を見る。常念岳より陽は昇る。モルゲンロートに穂高が輝く。今田オーナーも久しぶりの晴天だという。そのため、ひっきりなしにヘリが飛び交う。朝食を済ませ、奥穂を目指す。小屋前の急な登りを過ぎると何とあこがれの槍ケ岳の姿が。奥には立山・剣、右横に鹿島槍等後立山連峰の盟主たち、そして左に転じると笠ケ岳の向こうに黒部五郎、薬師、水晶、鷲羽の姿が、特に残雪と緑の対比が美しい。遠く白山も見える。神に感謝するばかりだ。写真におさめ、頂上に。K氏の足は快調で、先に着いていた。

頂上からは遠く富士山と南アルプスの山々、そして手前からジャンダルム、西穂、焼岳、乗鞍、御嶽が見える。満点の展望だ。ゆっくり楽しんだ後、紀美子平から前穂に向かう。険しい道だが、西穂稜線と途中槍側も見え、楽しいルートだ。紀美子平に着いた後、荷物をデポして山頂に喘ぎながら登る。30分ほどでたどり着くと、ここも展望がすぱらしく、特に奥穂から槍への稜線がすばらしい。できれば一日ぼーっとしていたいのが許されないのがつらい。横尾や徳沢方面も眼下に見える(しかし奥又白池のチェックを忘れてしまった)。後ろ髪を惹かれる思いで下山する。

紀美子平から岳沢の重太郎新道は聞いていた通りきつい。下り始めのところでコバイケイソウの群落があった。バイケイソウと異なり葉が枯れないうちに咲くので美しい。残り少ないフィルムなので慎重に構図を決め撮る。後はひたすら耐えて下るが、下がるに連れ、気温も上がりきつい。おまけに足に豆もでき尚更つらい。膝が笑う頃、ようやく岳沢ヒュッテに。ヒュッテ手前にはハクサンフウロやニッコウキスゲのお花畑があった。岳沢ヒュッテで昼食にカップラーメンを食べ、再出発。歩き始めてすぐ、ハクサンシャクナゲに出会う。それにしても暑いし、遠い。膝が笑い、メンバーも数回こける。まだかと思う頃、天の恵みか風穴に到着。天然クーラーそのものだ。

疲れ切った頃着いた上高地からは、穂高の吊り尾根が青空に映え、輝いていた。そして乗鞍高原温泉の湯けむり館からは乗鞍岳も見え、白湯に疲れを癒し、100点満点の山行を無事終えた。



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