今日は冬型になるとの予報で、朝予定通り目覚ましもなく、5時前に起きたものの、パスしたい気持ちも湧く。京阪やJRの切符を買っていなかったらそうなっていたかもしれない。単独で 遠距離の時はいつもこうだ。特急サザンも空いていたが、途中から乗ってきたおばあさん二人が「〜やっしょ」という方言連発で人の悪口ばかりを言っているので、うとうとも本も読めず席を替わる。方言は他人のことき言えないが、朝から悪口は気分が悪い。本は、新書をやめ、わざわざ重い白山書房の「人はなぜ山へ」を持参する。この本は「山の本」の1巻から40巻のうち評判の良かったものを集めたとのことでどれも引き込まれる内容だ。
難波駅のコンビニアンスリーでいつものように稲荷寿司(味はローソンやファミマに劣った)を買い込み、地下鉄・京阪と乗り継ぐ。京阪の急行は京橋あたりから乗った人でほぼ満席となった。出町柳駅の5番出口から出るとバス停はすぐ近くで叡山電鉄の駅の横だ。8:45は3 /16から12/15までの土・日・祝日のみなのでラストチャンスだった。通年の7:45は和歌山からは無理だ。バスには結構人が乗り、登山姿の人ばかりだ。団体はすべて新田、小出石、三谷口のバス停で下りた。大原の辺りの山に登るようだ。「野村別れ」のバス停をみて、昨年末比叡山の縦走時を思い出す。
有料の途中トンネルは初めてだったが、短かった。平のバス停で下りたのは私だけ。朝市をしていた。京都に5分ほど戻り、左手にある花折峠への林道に入る。しっかりした標識があり助かる。途中出会った犬連れの夫妻は、権現山までとのことだ。権現山への分岐はガイドブックの案内から左に分ける林道かと思 ったが、違いすぐ先に表示のある植林帯の登山道があった。霰が降り傘をさしての登山となる。急な道で杉の植林を上る。左に自然林となり、一頑張りでアラキ峠であった。高度計で平が450m、アラキ峠は760mである。みかんを食べている時も霰がひどい。
ここからの道も急で、霰がさらにひどくかり寂しい暗い植林帯だ。杉林の後、深い笹が10分続くと昭文社の関西の山100選のガイドに書かれていが、笹は刈り取られていた。権現山はガイドでは峠から50分となっているが、標高差と距離からはそんなはずはないと思っていたところ、案の定約半分の時間であり、うれしくなる。ここの表示には、「ホッケ山を経 て蓬莱山」、「アラキ峠を経て平」に加え、「栗原・JR和邇駅」とあった。出会ったカップルは和邇の方に下りていった。急に晴れ、琵琶湖が光る。
ここからは、多少のUPはあるが、快適な道だ。権現山から見えた蓬莱山と思われる形の良い山はホッケ山であった。ホッケ山の山頂からは右前に琵琶湖大橋がはっきり見える。蓬莱山は右にガスを従えている。学生と思われる男女の4人の縦走者がやってきた。ピッケルまで持っていたのは要注意か冬山の訓練か。ここからの道は笹でだまされがちだか、右は崖で危険だ。つまづくと一巻の終わりであることに気づきぞくぞくとする。 一人手ぶらの人が下りてきた。霰はひどくなり、笹は雪が積もりだした。笹の切開きに3つの地蔵があり少し下るとすぐに小女郎峠で、子供連れの親子が寒い中、池を見学に行った子供を待っていた。
小女郎ケ池はわずか3分でアップダウンもなかった。思ったより大きいいけで伝説の風情はあった。ひどい霰の中、解説標識下で湯沸しをしていた単独行者がいた。ほどほどに峠に戻り、ガスの中、二のぼりで待望の山頂であった。しかしホワイトアウトで下り口が見えない。ガイドの解説は簡単でわからない。リフト下ではなく右手のフェンス沿いと検討をつけるが、近くで人声がするのでリフトの左手に近づくと、鳥居があり新しい小屋があつた。
中を開けると5人いてルートを聞く。詳しくは分からず、ほぼ私の想像通りだという。下り口も不安で明日も出張で早く帰れたらと願っていたので、稲荷寿司だけ食べ出る。スキー場の中を右のフェンス沿いに下ると数分でフェンスがその場所だけ切れ、「ロープーウェー山麓駅」「JR蓬莱駅」の表示があった。道は急で、雪で濡れる。途中分岐があったが、左の道には木がおいてあったので右が正解であった。後で分かったが左の道は崩壊したのであった。

金ピラ峠はすぐで、ひたすら自然林の中を下る。歩きやすい道だ。思ったより早く林道に出た。ここからは舗装道で、小さい車なら十分来れる。眼前に琵琶湖がすばらしい。 金毘羅神社を過ぎ、溝の水の早さに感動しつつ下る。下から来ても新しい標識があり迷うことはないだろう。湖西道路をくぐり、R161の交差点で蓬莱山の写真をとる。蓬莱駅のホームの椅子には婦人会のご厚志でざぶとんが敷かれていた。新快速への乗り換えの山科駅では、晴れれば小春日和、陰ると冬の寒さを味わう。新快速・地下鉄・サザンともすべて座れた。膝が笑い自分の足ではないようだったので助かった。コースタイムを6時間を3時間半で済ましたせいであろうか。関西百名山も86座となり、近百と合わせても残30座(重複6座)だが、遠距離が多く時間がかかりそうだ。
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