氷ノ山(須賀ノ山)  1510b

 


データ】     

2001年10月27日(土)晴れ  歩行時間5時間
:55自宅 コンビ二 3:45阪神高速泉佐野IC 4:45〜50明石SA 5:15播但自動車道姫路(143km) 6:05和田山IC(207km) 6:17〜36道の駅但馬楽座(219km 朝食) 6:54県道87号線(235km) 7:08福定親水公園(247km) 

7:16スタート <11分> 7:27〜30布滝 
<9分>7:39不動滝、くのじ滝 <19分> 7:58〜8:03地蔵堂 <7分> 8:10沢 <17分> 8:27弘法の水 <11分> 8:38一口水 <6分> 8:44〜53氷ノ山越 <29分> 9:22仙谷コース <16分> 9:38〜10:00氷ノ山山頂 <35分> 10:35〜12:05 <35分> 12:40〜52氷ノ山山頂 <19′> 13:11〜14神大ヒュッテ <16分> 13:30 一の沢水飲み場 <26分> 13:56東尾根避難小屋 <16分> 14:12林道登山口 <26分> 14:38ゴール 計298分 

14:50大段ヶ平送り 15:57親水公園戻り 16:11国道9号 16:31〜17:48道の駅但馬楽座 養父温泉、但馬牛レストラン 18:12播但自動車道和田山IC 19:03姫路バイパス 19:50〜20:05明石SA 20:51阪神高速湾岸線住吉浜21:24泉南IC 22:10自宅


 
 【駐車場
   福定親水公園  30

 【駐車場
   養父温泉「但馬楽座」(500円)

 【メンバー
    M君
   


近畿で憧れの山の一つであった氷ノ山を紅葉ベストシーズンの期待を胸に目指す。睡眠不足を少しでも避けるため前夜発車仮眠を早朝発に変え出発。5時間は眠れたのでまずますだ。M君は7時間も寝ているというが、風邪気味で今一つである。コンビ二で買い物を済ませ、阪神高速湾岸線に乗る。ほとんど車はない。住吉浜で乗継券をもらい神戸線の摩耶入り口に入ると急に車が増えた。明石SAで運転を変わるが、播但道に入ると急激に睡魔に襲われ、SAで5分休むと元気が出た。

和田山に近づくと霧がひどいが、天気予報は悪くないので悲観しない。国道9号の道の駅但馬楽座でトイレと朝食をとり、氷ノ山に向かうと狸がひかれ、鳶がむらがっていた。自然界にない食物連鎖を感じる。関宮町の役場の少し先で氷ノ山と鉢伏のスキー場案内に従い、県道87号に入る。中央線はないが、そう狭くない道路であった。福定親水公園の分岐を慎重に探すと、氷ノ山登山口という石柱があり、左斜め前に入る道があった。わずかで親水公園に着くと、道の左右に計30台ぐらいの区画整備された駐車場があった。5・6台既に止まり、出発準備をしていた。我々も準備をしている間にもたくさん入ってくる。

手際よく準備をして真新しいトイレの横の道を進む。トイレには登山者カード提出箱もある。上に進むと整備されたキャンプ場があった。更に進むと布滝への道の分岐があったが、そのまま進むと、河原に出て、少しで登山道となった。少し登ると布滝への道があったので寄り道をする。沢に滝を見やすいように橋がかかっていた。65mの滝は立派で紅葉が美しかった。分岐に戻り急登であるが、ジグザグに切り、登りやすい道を進むと、不動の滝やくのじ滝が見える良い展望場があり、真新しい地蔵と遭難碑があった。「石仏と一緒に進め夢の国」という句が刻まれ、胸が痛む。冬の厳しさは天下一品である。

右に再度布滝を見ながら、すばらしい紅葉の中を進むと、青いトタン屋根の地蔵堂があった。中には古い木仏が三体安置されていた。ここは伊勢街道で道中安泰を願い寄進されたのであろうか。トタンでなければ更によいのだが。これをBコースと呼び、鉢伏への道をAコースと名づけ、標識は多いが、AとかBという名は好きになれない。途中水場も多く、何度か飲むが冷たくやわらかい感じでおいしい。左手を見よという看板を見ると山頂の避難小屋がよく見えたが、こしき岩はわからなかった。一口水近くで野鼠をM君が見つけるが、私は姿を確認できなかった。

笹が切り開かれた中を登ると避難小屋が見え、氷ノ山越であった。ベンチで何人かの人が休み、笹原の向こうに霧が海のように広がり美しかった。Aコースと若桜町へのルートとの十字路でもある。若桜方面や鉢伏へのルートの紅葉は赤茶がかってい
た。避難小屋は真ん中に囲炉裏があり、火が使えるようになっていた。山頂へは前衛のコブを越えてとなるが笹原の道は大きく切り開かれ、幅は広く鈴鹿の山々と違い歩きやすかった。

地図通りブナの巨木が現れ、森の豊かさを感じた。鞍部まで進むと若桜町からの仙谷ルートが合流し、こしき岩が現れ、裾を通ると、笹原をジグザグに登り苦労せず山頂に立てた。前方の鉢伏が見渡せ、気持ちの良いルートだ。山頂避難小屋は大きく、2階にはふとんや毛布が用意されていた。展望はすばらしいが、この時点では名前が分からなかった。山頂直下には、ネット情報通り、新しいトイレ付展望台ができていた。トイレは水洗で、2階の展望台も良く、造りも景観にマッチしていた。ネット情報では賛否両論あるとのことだが、私は賛成である。尼工ヒュッテよりずっといいというのは本当であろう。姫路からこられた御夫婦と談笑した後、前方のすばらしい笹原の向こうに見える三の丸展望台を目指す。

ほどなく千年キャラボクがあり、たくさんの実をつけていた。コース標識がないので、少し不安になったが、地図とコンパスで確認すると間違いなかった。しかし山頂からの神大ヒュッテへの道はどこにあったのかと首をかしげる。所々にぬかるみのある笹原の道を快適に進むと、小熊のようなものが笹原の中を逃げていった。すぐ後に「熊に注意」という標識があったので、熊かなぁと話しながら進む。

さほど苦労せず、三の丸に到着する。少し古いが、展望台があり、夫婦が休んでおられた。それにしてもすばらしい眺めだ。氷ノ山方面は秋空に笹原が光り、本当に美しい。三の丸まで足を伸ばして本当によかった。山崎から来られたという御夫婦とすっかり親しくなり、山名を教えてもらう。お勧めの扇ノ山は赤茶けた紅葉。その左に鳥取市と日本海。そして遠く大山もはっきり見える。那岐山、後山、三室山等名だたる山の山座同定ができうれしかった。釣りが好きで来年は古座川に行きたいとおっしゃっていた。ストーブをおかしした御礼に焼酎をいただく。楽しいご夫婦であった。殿下コースから来られたということで、わずか40分とのことだ。

名残惜しいが、氷ノ山にもどると、たくさんの人で溢れかえっていた。トイレも列ができている。ほどほどにして下ると、すぐに古生沼があった。なんてことのないものだった。ここからは古いが木道ができていた。東尾根の方が紅葉が美しい。天然記念物の東尾根つつじ郡が特に赤く美しく、その後も紅葉の散歩道だった。しかし東尾根避難小屋からは階段が続く。風邪のM君はしんどそうだ。この階段を上るとなると大変だ。林道との出会いからは舗装道を30分ほど下った。この林道は25kmもあるようだ。福定親水公園は車で溢れかえり、路肩にも止めている。コースタイムを大幅に下回り無事もどってきた。

そこに朝上ったコースから50歳過ぎと思われる3人の婦人が下りて来て、道を尋ねると大段ヶ平に戻りたいという。地図で確認すると全く違うところだ。真面目に考えれば間違いにすぐに気づくはずだ。何とかなるだろうという甘えに腹立たしさを覚えるが、これからだと日も暮れるので、送り届ける。何とダートの林道を10km。お礼をくれようとしたが断り、今度行く山の地図を買うよう諭す。帰路も御夫婦一組を乗せるがこちらはルートを分かっていて、足達者な奥さんが車を取りに1km先を歩いていた。一つだけよかったのは、紅葉が最もすばらしかったことだ。いつか家族であんちょこに登るにはいいコースかもしれない。

養父温泉で疲れを取り、風邪気味のM君に精をつけてもらうため、但馬牛のステーキコースをおごる。さすがに狂牛病で客は我々だけ。農家も死活問題だそうだ。しかし美味かった。ここの店員さんに山頂で出会ったのは熊に違いないと教えられる。熊ぐらいしかいないし、よく見かけられるそうだ。人助けをしたのでよいことがあると思ったが送り届けた1時間のため、事故渋滞に巻き込まれ、更に1時間半ロスした。良いことも悪いことも多い一日であった。

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