氷ノ山(須賀ノ山) 1510b |
【データ】
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近畿で憧れの山の一つであった氷ノ山を紅葉ベストシーズンの期待を胸に目指す。睡眠不足を少しでも避けるため前夜発車仮眠を早朝発に変え出発。5時間は眠れたのでまずますだ。M君は7時間も寝ているというが、風邪気味で今一つである。コンビ二で買い物を済ませ、阪神高速湾岸線に乗る。ほとんど車はない。住吉浜で乗継券をもらい神戸線の摩耶入り口に入ると急に車が増えた。明石SAで運転を変わるが、播但道に入ると急激に睡魔に襲われ、SAで5分休むと元気が出た。 和田山に近づくと霧がひどいが、天気予 ![]() 手際よく準備をして真新しいトイレの横の道を進む。トイレには登山者カード提出箱もある。上に進 ![]() 右に再度布滝を見ながら、すばらしい紅葉の中を進むと、青いトタン屋根の地蔵堂があった 笹が切り開かれた中を登ると避難小屋が見え、氷ノ山越であった。ベンチで何人かの人が休み、笹原の向こうに霧が海のように広がり美しかった。Aコースと若桜町へのルートとの十字路でもある。若桜方面や鉢伏へのルートの紅葉は赤 ![]() 地図通りブナの巨木が現れ、森の豊かさを感じた。鞍部まで進むと若桜町からの仙谷ルートが合流し、こしき岩が現れ、裾を通ると、笹原をジグザグに登り苦労せず山頂に立てた。前方の鉢伏が見渡せ、気持ちの良いルートだ。山頂避難小屋は大きく、2階にはふとんや毛布が用意されていた。展望はすばらしいが、この時点では名前が分からなかった。山頂直下には、ネット情報通り、新しいトイレ付展望台ができていた。トイレは水洗で、2階の展望台も良く、造りも景観にマッチしていた。ネット情報では賛否両論あるとのことだが、私は賛成である。尼工ヒュッテよりずっといいというのは本当であろう。姫路からこられた御夫婦と談笑した後、前方のすばらしい笹原の向 ![]() ほどなく千年キャラボクがあり、たくさんの実をつけていた。コース標識がないので、少し不安になったが、地図とコンパスで確認すると間違いなかった。しかし山頂からの神大ヒュッテへの道はどこにあったのかと首をかしげる。所々にぬかるみのある笹原の道を快適に進むと、小熊のようなものが笹原の中を逃げていった。すぐ後に「熊に注意」という標識があったので、熊かなぁと話しながら進む。 さほど苦労せず、三の丸に到着する。少し古いが、展望台があり、夫婦が休んでおられた。それにしてもすばらしい眺めだ。氷ノ山方面は秋空に笹原が光り、本当に美しい。三の丸まで足を伸ばして本当によかった。山崎から来られたという御夫婦とすっかり親しくなり、山名を教えてもらう。お勧めの扇ノ山は赤茶けた紅葉。その左に鳥取市と日本海。そ ![]() 名残惜しいが、氷ノ山にもどると、たくさんの人で溢れかえっていた。トイレも列ができている。ほどほどにして下ると、すぐに古生沼があった。なんてことのないものだった。ここからは古いが木道ができていた。東尾根の方が紅葉が美しい。天然記念物の東尾根つつじ郡が特に赤く美しく、その後も紅葉の散歩道だった。しかし東尾根避難小屋からは階段が続く。風邪のM君はしんどそうだ。この階段を上るとなると大変だ。林道との出会いからは舗装道を30分ほど下った。この林道は25kmもあるようだ。福定親水公園は車で溢れかえり、路肩にも止めている。コースタイムを大幅に下回り無事もどってきた。 そこに朝上ったコースから50歳過ぎと思われる3人の婦人が下りて来て、道を尋ねると大段ヶ平に戻りたいという。地図で確認すると全く違うところだ。真面目に考えれば間違いにすぐに気づくはずだ。何とかなるだろうという甘えに腹立たしさを覚えるが、これからだと日も暮れるので、送り届ける。何とダートの林道を10km。お礼をくれようとしたが断り、今度行く山の地図を買うよう諭す。帰路も御夫婦一組を乗せるがこちらはルートを分かっていて、足達者な奥さんが車を取りに1km先を歩いていた。一つだけよかったのは、紅葉が最もすばらしかったことだ。いつか家族であんちょこに登るにはいいコースかもしれない。 養父温泉で疲れを取り、風邪気味のM君に精をつけてもらうため、但馬牛のステーキコースをおごる。さすがに狂牛病で客は我々だけ。農家も死活問題だそうだ。しかし美味かった。ここの店員さんに山頂で出会ったのは熊に違いないと教えられる。熊ぐらいしかいないし、よく見かけられるそうだ。人助けをしたのでよいことがあると思ったが送り届けた1時間のため、事故渋滞に巻き込まれ、更に1時間半ロスした。良いことも悪いことも多い一日であった。
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