岩手山  2038.2m

 


データ】     

2004年7月31日(土) 晴れ 6時間(上り3時間40分+下り2時間14分)
4:25馬返 <6分> 4:31〜33鬼又清水 <9分> 4:42改め所 <9分> 4:51〜55休憩(左崖) <5分> 5:00新旧道分岐 <旧道経由> <4分> 5:04〜08桶の淵 <9分> 5:17一合目(新旧道合流、標高910m・山頂まで4070mの標識) <6分> 5:23豆腐岩(馬返2.4km・八合目避難小屋1.8km・標高930m・山頂まで3970mの標識)<10分> 5:33〜37二合目(標高990m・山頂まで3770mの標識) <6分> 5:43二.五合目(新旧道分岐 馬返2.0km・八合目避難小屋1.9kmの標識) <11分> 5:54三合目(旧道まで約100mの標識)<3分> 5:57〜59旧三合目(標高1150m・山頂まで3370mの標識) <17分>6:16四合目(標高1250m・山頂まで3150m・新道まで約70mの標識) <26分> 6:42〜47五合目(標高1390m・山頂まで2850m・新道まで約80mの標識) <20分> 7:07六合目・大蔵石(標高1560m・山頂まで2430mの標識) <29分> 7:36〜38七合目・新旧道合流(馬返3.9km・八合目避難小屋0.3km・標高1730m・山頂まで1950mの標識) <6分> 7:44〜8:00八合目避難小屋(標高1770m・山頂まで1830mの標識) <12分> 8:12不動平避難小屋 <18分> 8:30〜34周回路 <10分> 8:44焼走登山口分岐 <4分> 8:48〜9:08薬師岳山頂 

<17分> 9:25下山路 <8分> 9:33不動平避難小屋 <9分> 9:42〜54八合目避難小屋 <5分> 9:59七合目 <新道経由> <30分> 10:29五合目 <17分> 10:46四合目 <8分> 10:54三合目 <6分> 11:00〜02二.五合目 <7分> 11:09豆腐岩 <2分> 11:11一合目 <新道経由> <8分> 11:19新旧道合流 <14分> 11:33〜38鬼又清水 <3分> 11:41駐車場 

12:00〜13:25相の沢温泉お山の湯 14:10花巻空港(相の沢温泉から55km)

16:30 花巻発JAL2185便 → 18:00伊丹空港着

18:35空港バス 19:11尼崎市営バ


駐車場
  馬返登山口駐車場(無料、多数)

温泉
   相の沢温泉お山の湯(600円 シャンプー等有)

メンバー
   単独
   


夜にも何台かの車が着いた。眠ったのか眠れなかったのか朦朧としながらも8時間近くは眠ったことになる。台風が気になるので早い便で帰れるように4時に起き、出発準備をする。1グループが早、出かけた。キャンプ場を登ると、何とさらに立派なトイレや東屋があり、若い人達が朝食の準備をしていた。ここまで車で乗り入れ(下の車止めは簡単に抜けるので可能)、ここにテントを張れば完璧である。ここの鬼又清水は冷たくて実に美味い。

 

再度の大きな「登山口」の標識や登山届の提出箱、案内板があった。すぐに「くまに注意」の表示があり、ぎくりとする。重い足取りで進むが、すぐに先行グループに追いつく。右が崩壊した箇所を少し下ると、いよいよ上りだ。ブナでなくミズナラと思われる林を進むと新旧道の分岐があった。旧道の方が展望がよさそうなので、そちらを進む。左が崖だが、保護柵がある。階段を上り振り返ると展望が開けた。山頂付近も見える。いい天気だ。

 

結構歩いたなと思ったのに、新旧道が合流した地点は、まだ一合目だった。いつも思うが、合目とは何を基準にしているのだろうか。そこからざら場や階段が続き、豆腐岩の表示付近には、カモシカ保護地域の表示があった。二.五合目で新旧道が分岐する。新道をたどるが、三合目で旧道まで約100mの標識を見て、つい旧道に行ってしまった。

 

旧道の三合目には古いベンチもあった。クルマユリとこの標高でのチングルマににこりとしたが、このルート選択は失敗だった。展望だけはいいものの、ガレ場の急登で、風と暑さに悩まされ、喘ぎながら上る。ルートファインディングも面倒だ。今回は、何度も、「何故こんな辛いことを好き好んでするのか」との自問自答を繰り返す。

 

合目毎に水分を取りつつがんばる。前日コンビニで買った、凍ったジュースと鬼又清水でようやく生き返る感じだ。食欲はなく、朝からKITCUT2枚だけだ。五合目では、新道から小さな子供連れが来たのには驚いた。

 

ここから一旦潅木帯に入ると、ミヤマシシウドが咲いていたが、再びガレ場となった。六合目までの間に、日焼けよけの秘密兵器の首を覆う切れがなくなっていた。

 

南西に平たい山が雲の上に見えるが、何だろう。うぐいすの声だけが励みだ。しばらくすると、前方に鉢伏上の山頂が見え、七合目が近づいたことを知る。

 

七合目からは楽園の散歩道だが、あぶが多いのには閉口する。今回の登山は、団扇が本当に役立った。八合目の避難小屋とトイレ棟は立派だ。1500円で宿泊でき、毛布もある。何より、冷たい水が豊富に湧き出ているのがいい。そこに帰りを楽しみにジュースと牛乳をつけておく。管理人の方に聞くと、昨夜8時半頃に出発した山形の人は、深夜0時半頃小屋に着き、3時半には、山頂に向かったとのこと。昼間と変わらない時間と黙々と登る姿勢に敬服する。

 

 

この近辺はミヤマシシウドの大群落だ。青空に山頂が浮かび上がる。不動平避難小屋までの道はお花畑だ。シシウド、ヨツバシオガマ、トウゲブキが多い。不動平からは一気の上りだ。ざれて登りにくい。火口外周に出ると、展望はすこぶるよく、また、近々まで登山禁止だった火口の異様な風景が広がる。

 

時計回りに進むと、何mかおきに、地蔵がたっている。信仰の山だ。雲海に山々が浮かび、鳥海山の雄姿が特にすばらしい(左下の写真)。薬師岳山頂からは、東北の名山がほとんど見渡せた。近くの八幡平や秋田駒ケ岳、形の良い森吉山、さらに特に先月登った岩木山や八甲田山まで見えたのが感激的だ。しかし、目はどうしてもあこがれの鳥海山に行く。山に登る理由は、やはりこの大展望が大きな理由であろう。

 

眼下に平野が見えるだけに携帯電話も通じたので妻に電話する。風が強く聞き取りにくいようだ。一等三角点を写真に撮り、下ると、何と、こまくさがいくつか咲いている。焼走コースには大群落があるとのことだ。

 

りは実に楽だ。八合目小屋までに多くの人にあったが、小屋付近も大変な人だ。七合目からは新道を進む。まだたくさんの人が登ってくる。旧道ほどでないにせよ、気楽には下れない長い下りにうんざりしつつもふんばる。スピードがでたのは、2.5合目から下であろうか。走るように下った場所もあった。

 

鬼又清水でのどを潤し、顔を洗い生き返る。駐車場にはなんと百台もの車がある。温泉は網張温泉を目指すが、途中相の沢温泉お山の湯というのがあったので、そこにする。半露天風呂もあり、いい施設だ。昼寝ができるスペースも広く、ゆっくりできればよかったのだが、飛行機を早めたいので、昼食をとり、早々に空港に向かう。

 

CRJは伊丹近くで大変揺れたが、無事到着する。日本百名山も67座と約2/3登ったことになる。今回のおみやげは、かゆみのとれないあぶに刺された数箇所である。



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