GWは、近年では初めて、山には行かなかった。
今回は鷲峰山に行って来たが(登ったとは言えない)、それは宇治観光のついでであった。実は、山仲間のIさんが、昨年の関百完登に続き、近百も、残り、3座(三重嶽、西方ケ岳、古ガ丸山)のみとなり、今月中に完登計画が組まれている。その同行のため、2週続けて宿泊となるので、妻への罪滅ぼしに、GW中、妻が行きたいと言っていた、宇治観光に、付き合ったのである。地図を見ているうちに、鷲峰山が近いことに気づき、ここは車で行けるので、ちょうどいい機会だということで、立ち寄ったという感じである。これをもって登ったとするのは、おこがましいが、行った結果、わざわざ登るほどでもないという感じも正直している。ただ、山頂の宝篋印塔、一等三角点の全国に48しかない天測台など見るべきものは多い。
宇治市までは、京滋バイパスが、名神に直結し、短時間で行くことができた。源氏物語ミュージアムの駐車場に止め、平等院に向かう。源氏物語を中心とした町おこしをしているとのことで、表参道を含め、道やトイレも美しい。何年ぶりかの宇治橋からの宇治川の流れは速かった。
平等院は鳳凰堂の修復 で阿弥陀如来像は見れなく残念だったが、平成2年から10年にわたる調査で分かった創建時の姿に復元されていた。美しい姿で、これぞ世界遺産と感じた。同じく世界遺産の宇治上神社もボランティアの方の説明を受け、よく理解できた。宇治市内は湧水が多かったが、今はここだけだという。世界遺産となったのは、日本現存最古の神社だということからだそうだ。
そこから数分で、源氏物語ミュージアム。篠田正浩監督の「浮舟」も独特の風情で印象に残った。喫茶で飲んだ宇治ミルクグリーンティーもうまかった。昼食後、鷲峰山に向かう。府道3号線で天ケ瀬ダムを越え、郷之口から府道62号宇治木屋線を走る。郷之口付近では山頂に電波塔の林立 する鷲峰山頂が茶畑や早田植えの終わった田んぼ越しに見えた。
茶畑は霜よけか温度をあげるためか黒いスクリーンに囲まれていた。62号線は分岐もあるが、案内があり迷うことはなかった。途中、鷲峰山まで8.3kmの表示もあった。犬打峠には案内があり、ふるさとの森、鷲峰山頂まで5.0km、の表示があり、途中山頂3.5km、2.2kmの表示もあった。ここから地福谷林道に入る。少し走ると分岐があったが、直進が正解であった。細い道となり、妻がはらはらするというが、舗装道でさほどでない。宇治のくつわ池からの鷲峰山林道と合流する辺りには、東海自然道の整備からかトイレのある広場がある。

ここからは、急で、真ん中の掘れた道で、運転は慎重となる。ほどなく、広い林道に出た。左が一等三角点のあるNTT無線中継所や京都府、国土交通省の無線中継所につながる。右に少しで金胎寺の参道入口だ。その前は、林道が広くなり3台は十分止められるスペースがある。しかし、途中、狭い林道でか、いつのまにかタイヤホイルをなくしていることに妻が気づく。たしかに途中、大きな音がした。帰りに探すことにする。
参道は舗装道からほどなくダートとなり、山門があり、くぐると、寺務所と茶店を兼ねた休憩所、トイレがある。ここにあった案内板では、鷲峰山の登山コースは、バス停局前につながる湯屋谷コース・3.5km・1時間30分、バス停越中前につながる大道寺コース・5.6km・2時間、これらのバス停からは、京阪宇治駅までバスで25分、逆の南側のバス停原山につながる原山表参道は4kmで、このバス停からはJR加茂駅までバスで20分とのことだ。また、この行場は有料で4km2時間とのことだが、ネット情報によるとかなり困難で、けが人も多いとのことだ。金胎寺は「北大峰」と呼ばれるという。
山門から山頂は7分と寺の人が教えてくれた。一登りで、鎌倉時代の重要文化財の多宝塔、江戸時代の本堂、大師堂、行者堂、鐘堂があり、山頂には多宝塔の左の道を一登り。ここには、1300年にできたという宝篋印塔があった。比叡山や琵琶湖も見えるというが、霞んでいた。虫取りの家族連れが来ていたのと茶店の主人が70歳の人たちをつかまえて、「まだまだ若い、わしは84歳や」と元気そうに言っていたのが印象に残った。
駐車地点に戻り、中継所群まで1km強走る。三角点は中継所でも一番奥にある中継所のところに近いとネット情報 に出ていたので、そこまで進むと、中継所につながる道が左手にあった(右上の写真)。これは立派な舗装道だが、遠回りになりそうなのでよくみると、分岐の辺りの道にさも踏み跡によじのぼるためと思われる枯れ木が組まれ、テープとその上に踏み跡らしいものがあるので(左上の写真)、おそらくここからが近道だろうと思い、よじのぼると、わずか、数十メートルで中継所前に出て、ネット情報通り、踏み跡が2本あり、右のテープのある上に上がる踏み跡を進むと、すぐに一等三角点と有名な天測台(左の写真)があった。満足して帰路につくが、林道にはホイルはなかった。予想通り、平等院の大鳥居の5差路からは渋滞であった。
帰りは、長女のネット接続等パソコン関係の調整があったので、また神戸に寄り、所要をこなし夕食をとる。疲れたが、なかなかいい一日となった。阪神高速湾岸線で、過去のことがあるので、先頭をきらずに黒い車の後をつけると、なんとそれは覆面パトで、飛ばしてきたベンツがつかまった。
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