笠ヶ岳 2897.5m |
【データ】
【駐車場】 |
白山から1カ月が経ち、M君とアルプスへと話していたが、彼が奥穂への山行で飛ばしすぎ、アキレス腱を痛めたので、Mさんをお誘いすると、Iさん、M君も行けるようになり、4人で出かけることとなった。天気は、日曜日が崩れるとのことであるが、まずまずである。M君の車でIさんの家に行き、Iさんの車に乗り換えることとなった。そこで、M君が登山靴を忘れたことに気づく。運転新米のM君があせって事故を起こしてはと私が運転して取りに行く。これ以上ハプニングがなければよいが。 いつものコンビ二で朝食にサラダとおにぎり、昼食用に割子そばとおにぎりを買い、高速に乗る。先日の雨で名阪は車線規制となっているとの情報を得ていたので、名神でと考えていたが、吹田までの道が渋滞との情報があったので、西名阪を選択する。特に車線規制はなく、順調に山田西ICに着く。国道41号をひたすら北進する。下呂の手前辺りから、こっくりこっくりし、乗鞍スカイラインへの分岐で目覚める。M君はライトのビーム切り替えを知らなかったため、怒ったトラックの運転手がぎりぎりを疾走して、びっくりする。何とか新穂高温泉への分岐まで来て、そこからは、道路が細くなるので、私が運転する。村営無料駐車場への入り口が発見でき、進むと、結構空きがあり、よい場所に駐車することができた。7〜8割の駐車率というところだ。30分ほど仮眠すると、白み出し、周りが準備をしだしたので、起きて朝食をとり、出発準備をする。天候はよく、期待が持てる。 バスセンター近くのトイレは、新しく清潔だが、列をつくっていた。登山届を提出し、昨年雲の平のとき通ったなつかしい林道を進む。穴毛谷や後ほど歩くことになる稜線も見える。1時間ほどで、笠新道の分岐に着く。水をくみ、いよいよ急登の始まりだ。若いM君が自分の2リットルに加え4リットルの水を持ち上げてくれるという。たのもしい限りだ。重い体で、ゆっくり登る。1450メートルの標識辺りは、ぶなやならの美しい森だ。ただ、石が濡れていて滑りやすい。気をつけていたが、1600メートル辺りで一枚岩に滑り、肘をすりむく。マキロンで消毒し、登ると、1650メートルを過ぎた辺りで早くも穂高の壁が現れ、感激する。逆光であるが、なかなかの迫力だ。更に登ると、槍ヶ岳の西鎌尾根が見え、天候に恵まれたことに感謝する。 悪戦苦闘して、高度計で杓子平までもう少しと思っていると、先に行ってテントを張っていると思っていたM君がひょっこり目の前に。杓子平まで数十メートルという地点だそうだ。1時間前に着き、食事をとり、昼寝までしたという。「急に景色が変わり、感激しますよ」という声につられ、一上りすると、話通り、眼前に笠ヶ岳と弓折岳に続く稜線が広がる。すばらしい景観だ。M君たちは、私のテントを受け取り、Iさんと先行して、テントを先に張ってくれるという。たのもしいメンバーに感謝する。 私は、体調が回復するが、M氏は絶不調で、食事後、しばらく横になるという。目の前に見える笠ヶ岳山荘の遠さを見て、がっくりきたようだ。わずかな這い松の影で15分ほど横になると、出発できるというので、ゆっくりでも歩を進めることとする。トラバース終えた後、いよいよ標高差400m弱の上りだ。道が付け替えられ、笠から遠く高い地点の稜線に取り付くようになったのが難点だ。まだ新しく高山植物を踏みつける感じがし、何となく痛々しい。コバイケイソウの名残が多く、初夏は、すばらしいお花畑であろう。M氏と少し距離が開くので、標高差100メートルほど登ると、休むというパターンで何とか稜線にたどりつく。槍・穂高は、すっかりガスに隠れてしまった。 稜線から見ると、テント場は、まだ遠く、かなりアップダウンがありそうに見え、愕然とするが、歩いてみると、そう上りはなかった。旧道分岐から見ると○印は残っているが、崩壊しているのが分かる。しかし楽そうだ。ウサギギクがところどころ咲き、ミヤマリンドウやタテヤマリンドウをたくさん見かけた。トウヤクリンドウを一つも見かけなかったのが不思議だった。穴毛谷が見えると、簡単に下りていけそうな感じがする。駐車場や温泉街が見えるので、携帯電話が通じるか試すと、珍しくauでも通じた。テント場を望遠レンズでのぞくと一番手前に張っているようだ。抜戸岩手前で、先に行って心配しないようにとのMさんの話で先行することとする。 ガスの中、ようやく最後の上りを終え、テント場にたどり着くと、ビールを飲み終えた後で、残念がると、若いM君が買いに行ってくれた。水は山荘で1リットル/人ということだ。M氏も30分ほど遅れてようやく到着した。ビール、酒を楽しみ、カレーの夕食をとると、眠気で18時30分過ぎには、床についた。数回、目覚めたが、よく眠れて、3時頃、寒気とトイレのため、起きると、満天の星空だった。M君が流れ星を見つけて喜んでいた。温度を測ると7度であった。御来光は見えなかったが、槍・穂高のシルエット、黒部五郎、薬師方面のシルエットが見えたが、ほどなくガスに隠れた。 朝食定番のワンタンメンを食べ、山頂を目指す。山荘でトイレをと思ったが、混雑しており、後回しとした。大変な宿泊者だったようだ。山荘から10分強でたどり着いた山頂には、真新しい祠があり、そこから10mほどのところに三角点と山頂表示板、そこから数メートルのところに古い祠と仏像があった。写真とお祈りを済ませ、ガスのため、ほどほどに下りる。クリヤの頭への道は、険しそうだった。山荘でトイレとお茶のペットボトル(450円)とジュース(300円)を買い、天気予報では、雨になるとのことなので、テント場に急ぎ、撤収する。露で重くなっているが、M君が持ってくれ助かる。 ガスの中ということもあって、稜線ピークに向かう途中、雷鳥の鳴き声が聞こえた。笠新道は、下りもなかなかのもので、後半は、滑りやすく苦労する。I氏が先行し、3人でのんびり下る。穂高連峰は涸沢岳付近だけだが見え、見送られるようであった。林道直前では、ぽつぽつ雨が降り出すが、本格的なものとはならなかった。笠新道入り口で中高年のパーティーから手製のサンドイッチをごちそうになる。水割りを飲みながら、ぶらぶら下る。バスセンターで温泉水と湧き水を飲み、みやげに空のペットボトルに入れる。記念にアルペン浴場でと思うが、13人も入浴しているとのことで、「ひがくの湯」で、汗を流し、ソースかつ丼を食べる。食堂は大変な混雑であった。M君がM氏の指導を受け、運転するが、2時間でギブアップ。美濃加茂市手前と名神の大津手前から渋滞があり、やきもきするが、大事にならず助かる。 |