先週末は、山へ行けなかったが、伊豆韮山から富士山はもとより、駿河湾の向こうに純白の南アルプスが塩見から聖まで並んでいるのを見た。この季節でも珍しいことのようだ。また、週の半ばには羽田から伊丹への早朝の飛行機から南・中央アルプス、八ケ岳・御岳などを見て眠気も吹っ飛び、すっかり雪山に魅せられた。山好きには見るだけで満足ということもあるのかと、我ながらすっかりはまってしまったことを再認識させられた。
そんな中、関百稼ぎに、いつものメンバー、I夫妻とMさんで、京都北山の雲取山を目指す。会社で気がかりなことがあるので、気持ちは重い。
京都の北の 方だと、かなりの積雪が予想されるが、Iさんのテラノは12万円も出してスノータイヤをはかせているので大丈夫とのことだ。
コンビ二で飽きもせず昼食用の稲荷寿司を買い、覆面パトに気をつけて走る。京都南ICからは鞍馬を目指して堀川通りを 北進する。私は二の谷三の谷の周回を考えていたが、I夫妻は無難に花脊スキー場跡からのコースを考えていたとのことで、鞍馬近くのコンビ二で山と渓谷社の関西の山250のコース案内をコピーする。鞍馬寺の前を通るのははじめてだが、思ったほど深山の趣は感じなかった。ほどなく鞍馬温泉(露店風呂だけでも1100円)でここから先は、上りとなり、道にも積雪がある。スノータイヤと四駆の力発揮である。峠の温度はマイナス5度を示している。雪の坂道でカーブも多い道を大型市営バスが前からやってきたのには驚いた。
花脊高原の辺りの集落は、元は茅葺だったようで、トタンにかわったとはいえ、雪をかぶり風情があったので、I夫人が飛騨に来たようだという。国道から花脊スキー場跡までつっこもうとするが、さすがのスノータイヤテラノも無理で、橋(右の写真)を渡ったところですぐに引き返し、橋すぐ手前のJA京都中央花脊支店別所営業所の駐車場が休みで一台も止まっていなかったのでお借りする(左上の写真)。降る雪にも軒下を借りることができたので、準備に都合 が良かった。松村氏にこの日いただいたシンサレート入りの手袋は防水で強力な味方となる。
花脊スキー場跡までは、ダートのようだが(積雪が溶けたところがダートだったので)、車一台が通れる幅だ。10分足らずで着いた。建家もリフト跡もそう古くはない。交通手段が難しく維持 は難しかったのであろう。ここからは、山道で杉の植林の中を登っていく。雪が溶けて流れる沢のようなところもあった。雪で不明な箇所もあったが、注意するとテープや古い標識があり、寺山峠の方向が記されている。一上りすると、巻き道となった。ここも雪で傾斜があり、油断すると右下に足をとられ、危うかった。ただ、万一でも危険はしれている。雑木林も出だした頃、寺山峠であった。コースタイムは30分だが、45分かかった。
ここから一の谷出合までは下りで10分とのことだが、5分で着く。気をつけないとまっすぐ二の谷出合まで行ってしまう。注意すると、左に曲がる分岐に標識があった。沢沿いのほぼ平坦な道を何回か渡りながら進むと、左手に立派な渓友クラブの雲取山荘(左の写真)があった。この辺りは雪が深く、水が流れる沢の中を歩くような ところがある。今日のものではないが踏み跡があるので助かる。しかし、積雪はかなりで(右の写真)、その踏み跡もだんだんあやしくなって、峠への一のぼりのところでは、夏道ではなく、唯一の踏み跡は、左手の沢の右岸を上っている。大事があっても命にはかかわらないと思うが、かなり危険な上りで、Iさんがステップをつくり先導してくれる。
峠ではなく、このまま左手の谷沿いに直登するのかと思ったが、そうではなく、右手の急登を進むと、雲取峠であった(左の写真は峠から振り返ったもの)。ここまではコースタイム30分のところ、50分かかる。事前の情報によると笹原のようだが、かなりの積雪で、笹は見えない。寒いので、山頂を往復して、峠のすぐ下にある小屋(京都府大ワンゲル部所有のりょうぶ小屋)で昼食とすることとする。
山頂までは、楽勝と思われたが、最初の巻き道も傾斜で池田さんが丁寧にステップをつくってくださる。雑木林の樹氷が美しい。一度下りコブを超えた二つ目が待望の山頂で、20分のほぼコースタイムで来れた。三角点も雪の中で、古いながらも標識がなければ山頂の確信が持てなかったかもしれない(右の写真)。二の谷への踏み跡はない。写真を撮り、お腹もすいたので早々に峠に戻る。
途中、高校生から社会人の団体に会う。感じの良いグループであった。陽が射し、青空の下、樹氷がきれいだ。写真をと思ったが、近年高見や三 峰で撮ったものの方が勝ると思い、花よりだんごの気分となる。しかし待望の府大の小屋は鍵がかかり、雪を踏み固めて昼食とする。最初は寒気をさほど感じなかったが、時間とともに足先等寒くなる。それでもビールは飲むのだが。M氏からの差し入れのはや寿司にコンビ二で買った稲荷寿司、カップヌードルの昼食をいつもより短時間で済ませ、早々に下山する。団体のおかげで、踏み跡はしっかりして、歩きやすい。少し晴れてきて景色が美しい(左の写真)。山荘近くでこれから登るという中高年グループに出会う。前回頂上まで行けずにリベンジとのことだが、今日は踏み跡がしっかりしているので、問題ないであろう。
先行していた私に、山荘を過ぎた辺りで追いつく。二人でI夫妻が遅いことを気にするが、寺山峠で待つことにする。峠で10分待っても来ない。M氏が捻挫でもしているかもしれないと案ずるので、荷物をM 氏に預け、元の道を戻る。一の谷との分岐で二の谷に間違っていったかもしれないと思い、踏み跡を確認するが分からない。危険箇所はないが、捻挫かと思い、雲取峠へ向かう。声を出して呼ぶが反応はない。先の若者の団体に出会っても会わなかったという(彼らは山頂から尻セードで下ってきたという)。
そのうちM氏が来て下さり、Iさんといっしょだった場所を確認すると、そこまでは来ているとのことで、忘れ物を取りにいったか、二の谷方面に行ったのだろうということになる。まだ、中高年の団体もいるので安全は問題ないはずだ。案の定、一の谷分岐でよく確認すると、二の谷への道に踏み跡があり、間違って二の谷方面に行かれUターンしたと確信する。急いで下りると、スキー場跡からIさんが向かいにくる。団体に私が探していることを聞いたようだ。
結論は、一の谷分岐から二の谷方面へ行ってしまったとのことであったが、無事でありよかった。また、M氏と距離があいたのは、中高年の団体に知人がいて話していたからとのことであった。距離をおかないことを今後の反省材料としたい。京都市内は渋滞したが、高速に乗ると渋滞もなくスムーズに帰宅した。これで関百は75座となる。Iさんは91座である。
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