草津白根山

 


データ】     

2010年8月21日(土)晴れ 3時間14分
2010年8月20日(金)

17:45尼崎 18:40新大阪 19:10吹田IC 20:20〜21:15多賀SAにて夕食 22:30〜一宮IC付近渋滞45分 23:30恵那SA 0:00岡谷JCT 1:30〜45姥捨PA 6:00白根山P

2010年8月21日(土) 

6:25スタート <15分> 6:40〜46湯釜展望 <12分> 6:58弓池展望
7:07スタート <14分> 7:21本白根ゲレンデ本白根登山口 <8分> 7:29木道 <13分> 7:42噴火口跡入口 <27分> 8:09本白根探勝歩道最高地点 <4分> 8:13三角点分岐 <4分> 8:17〜26最高地点 <25分> 8:42〜48本白根山展望所 <18分> 9:06鏡池下降点 <5分> 9:11〜17鏡池 <23分> 9:22鏡池下降点 <13分> 9:35富貴原ノ池分岐 <23分> 9:52白根火山ロープーウエー <17分> 10:09ゴール

10:30草津温泉大滝の湯・蕎麦「うし代亭」 13:00草津温泉発 14:15信州中野IC 14:30信濃IC 15:00山の庭「タンネ」
18:30夕食 20:00就寝

2010年8月22日(日) 

6:00起床 せせらぎの小径散歩 7:30朝食 小鳥ケ池見学
9:00戸隠中社発 9:50長野IC 10:25〜40梓川SA 12:30名神高速 13:45〜14:35大津SAにて昼食 15:00吹田IC 新御堂筋大渋滞
16:05地下鉄西中島南方発 16:45南海難波駅発

メンバー
    Hさん、Nさん 
   


草津白根山は、過去2度計画したが、頓挫した因縁の山だ。四阿山を一緒に登った、前任地の所長のNさんとHさんから、夏にどこか是非一緒にとのお誘いを受けたが、Hさんの体調が今ひとつとのことで、ハイキング程度とすべく、草津白根山となった。温泉と戸隠の山の庭「タンネ」に泊まることが目的の旧交を温める楽しい旅だ。

20日の午後、上手く尼崎で会議があったので、終了後、会社の風呂に入り、さっぱりし、Hさんの車で、東淀川駅近くのN所長の寮に向かう。吹田ICから名神に入り、大津SAで夕食を目論むが、人気のレストランで、一時間待ちとのことで、多賀SAに向かう。大津SAのレストランはHさんに言わせると、和菓子屋が多角化でやったレストランが何故?という感じとのことだ。

多賀SAでは、カロリーを気にして、とんかつは避け、豚と野菜の味噌炒めとしたが、なかなか美味しかった。一宮IC付近が事故渋滞だったので、ここで時間がかかった分、渋滞に巻き込まれた時間が少なくて済んだ。

恵那トンネル付近は大雨でびっくりしたが、飯田を過ぎる辺りでは、雨も上がり、姥捨PAには、午前1時頃着いた。我々三人は年齢差は、Hさんと私では15歳近くあるが、話題もあい、車中も楽しい時間だ。

姥捨Pは、前回より涼しく、Hさんは車中で休むと言うが、N所長は、どうせ眠れないから、私にベンチで飲み語ろうと言うので、お付き合いすることにした。これも、明日はハイキング程度との計画だからだ。積る話は濃く、3時間はあっという間に過ぎ、美しい月を愛でながらの思い出の夜となった。せめて、30分ぐらいは寝ようということで、ベンチで4時から4時半まで30分だけ寝るが、寒かった。それにしても大企業の役員で、こんなことできるのは、Nさんぐらいだろうなと思わず、にんまりした。Iさんと共にお二人に出会い、非常に親しくしていただける仲になれただけで、当社に入った甲斐もあったというものだ。

4時半にHさんに起こされ、白根山の駐車場に向かう。朝のひんやりした志賀草津高原ルートの景色をうつらうつらしながら眺める。途中、国道最高地点付近には雲海を撮りたいカメラマンが並んでいた。絶景の続くドライブに好適な道で、また、家族で来たいものだと思った。

横手山や渋峠を過ぎ、白根山の有料駐車場に着く。さすがに止まっている車は10台もない。外気は14度と涼しい。Hさんが用意してくださった柿の葉寿司が朝食だ。何故かたくさんの鴨がいて、欲しがり、集まってくるのがおもしろい。















最初に湯釜に向かう。湯釜は有毒ガスがあるのか、釜近くへ行く道は閉鎖され、渋峠寄りの駐車場から、白根山方向に回り込むように向かう道となっていた。取り付きには、ヤナギランが咲き、スキーストックがおいてあったので、借りる。舗装して整備された道をHさんとN所長は、足取りが軽い。白根山頂へは行けないようになっていた。

たどり着いた湯釜の見える場所からは、逆光だが、よく見えた。以前のように釜近くへ行けないのが惜しまれる。親子の方に記念写真を撮ってもらい、駐車場に戻る。































二人がトイレに行っている間に弓池の見える展望箇所で待つ。本白根山のルートはガイドブックの案内に従い、弓池横の舗装道を本白根ゲレンデ本白根登山口に向かう。ゲレンデのリフト横の道を登る。ヤナギランのピンクの群生が美しい。

樹林帯に入り、木道を少し登るだけで、水平な道となり、寝不足の我々には有難い。途中、コメツガ・トウヒ・オオシラビソ・シラビソが並んで咲いていた。ほどなく、深田久弥が「古代ローマの円形劇場」と想像した火口が見える場所に着いた。左手にコマクサの花の名残の斜面を見つつ、ゆるやかに下り気味に進む。















少し上り返すと左に展望台に続く道との分岐を最高地点を目指し、右に進む。リンドウも多い。たくさんのコマクサの復活を目指す広場を過ぎ、尾根に取り付くと、浅間山が見えた(右下の写真)。日光方面の山々も左手に見えた。















風の強い尾根は、ミヤマアキノキリンソウのような花とコマクサの名残が美しい。本白根探勝歩道最高地点からは南西方向に二等三角点(2164.8m)があると思われる付近まで、ハイマツがぎっしりであった。北方向には最高箇所の2171m地点が見える。万座温泉に下る道を進むと、下降が始まる地点辺りから、三角点に向かう方向には、有毒ガスで立ち入り禁止となっていた。万座温泉までは1時間もかからない。































最高点に戻り、記念撮影後、本白根山展望所に向かう。展望所では、ラブラドールを連れた夫婦に出会う。

ここから鏡池下降点に行く道の左手の火口に向けては、コマクサの群生が見事だ。最盛期は、さぞ美しかったと思われる。草津白根山は本当にコマクサの群生が見事でシーズンに来るのがベストだろう。鏡池が見え出し、下降点から池に下ると、池の中は、はっきりと亀甲構造土が見えた。周りは、リンドウがたくさん咲いていて、池の背後の斜面は、ダケカンバの林が美しい。一日のんびりしていたいぐらいのところだ。

鏡池下降点から、富貴原ノ池分岐までは、急な下りで、本当にこんなに下るのかと地図を思わず確認する。逆回りにしなくてよかった。ほどなく草津温泉の町が見えた。富貴原ノ池分岐からロープーウェー駅までは、ほぼ水平でダケカンバの大木が多い。

振子沢は、橋をかけると積雪で流されるからか、階段と梯子になっていた。ロープーウェー駅の裏から駐車場まで、近道10分の標識があり、ほんの少し登ると、ほぼ水平となる。 前方に白根山の火山らしい樹木の生えない姿が見えた。

駐車場に向かうと、車と人で溢れ返り、早朝とは別世界で、暑くならないうちに周回してきたことが正解だったと確認しあう。湯釜に登る人も、蟻の行列のようだ。ぶどうソフトを食べながらくつろぐ。Hさんは、全く問題なく、この調子だと以前のような山登りも復活されることだろう。

朝いなかった管理人は、きっちりフロントに支払い依頼紙を置いていた(^^ゞ 志賀草津道路の独特の景観を楽しみながら草津温泉にヘアピンカーブを下る。途中、ベルツ温泉センターや西の河原露天風呂の表示があったが、Hさんはガソリンスタンドで聞くのに限るとのことで、ガソリンスタンドで給油時尋ねると、大滝乃湯と蕎麦は「うし代亭」を勧められた。















草津温泉の道は狭く、苦労して大滝の湯に着くと、朝というのに、駐車場は、ほぼ満車状態だ。ただ、内湯も露天風呂も広く混雑を感じさせない。白濁の強酸性の湯は、さすが日本三大名湯だった。建物の概観はコンクリートだが、内装は湯の花がつき、打たせ湯も内湯に落ち、歴史を感じる。露天風呂の周りでは、ベンチに寝転びゆっくり過ごす人も多い。ただ名物の「合わせ湯」が男女入れ替え制で時間が合わなかったのが残念だ。それと牛乳がなかったことが。名湯に地元牛乳はつきものと思うのだが。

この後、蕎麦屋に向かうと、迷って、草津温泉の名所「湯畑」の前を通ることができた。湯もみショーで有名な「熱の湯」の外観も見れた。18ケ所の共同浴場も含め、また、家族で訪れたいところであった。

お薦めの蕎麦屋「うし代亭」も、天ぷらも含め、なかなか美味しかった。通のHさかの評価もまずまずだった。ここから、戸隠までは、Hさんが考えてくれていた信州中野ICから北の信濃ICに向かうルートが短時間だが、それでも2時間はかかる。二人で交替で乗り切った。

信濃ICから戸隠への道すがら、私の好物の「とうもろこし」を売る店が続くが、夕食を楽しみに我慢する。カーナビのミスで、少し苦労して、5年振りに、山の庭タンネに着く。やはり素晴らしい宿だ。浴場やトイレや洗面は古いので不満もある人もあろうが、ストーブや本箱、ソファ、囲炉裏の間まである居間や食堂(右下の写真)の雰囲気は、宿の名の通り、独特の雰囲気だ。ストーブ前のソファで相変わらず、少し酸味のあるコーヒーを飲むと、帰ってきたなぁという気持ちになる。















Hさんと長いお付き合いの主から、飾られている2枚の畦地氏の版画の謂れや48年に及ぶ歴史、美味しい夕食のフランス料理の謂れ等の興味深い話に眠気は来ない。本箱の古い山の本を見ていると、何と後ろから当社の法務部のA君に声をかけられ、お互い驚く。昨秋、当社の私も知る人に紹介され再訪したと言う。世間は狭いが当社の関係者は昔から多いとのことだ。















少し昼寝して、デッキでくつろぐと、夕食の声がかかる。相変わらず美味しく、ジャガイモを主材料とした前菜(右上の写真)、魚料理(左下の写真)、肉料理、共に満足した。ワインは博識のN所長が選んでくださり、白はブドウの種類、赤は場所で名付けされているという常識をおしえてくれた。どちらも美味しく、隣のテーブルはA夫妻でいい一時となった。















さすがに三人は、20時には、ぐっすり寝た。ちなみにタンネにはテレビは置かれていない。居間の新聞もつい最近とのことだ。

朝から、お薦めのせせらぎの小径を散歩する。N所長は牧場まで、Hさんもかなりの距離を散歩されたとのことだ。戸隠連峰がよく見えた。

朝食は和食で、トマト、とうもろこし、サケ、茄子料理、卵と豆、味噌汁と書けば、大したことないのだが、どの料理も工夫と味付けが絶妙であった。















出発前に山岳救助隊長だった主人から、蟻の戸渡の場所を聞き、戸隠山と高妻山を眺める。私の要望で唯一観光した、中社の駐車場に車を止め、ぶらぶら歩くと、途中、行者であろうか僧正の墓がたくさんあった。小鳥ケ池は期待に素晴らしく、戸隠連峰が素晴らしい。

帰りは渋滞もなかったので、私の山の師匠、紫さん推奨の大津SAの近鉄レストランで、ビーフシチューを食べる。口が肥えた二人も満足されてよかった。ここのデミグラスソースは絶妙だ。 
















新御堂筋が大渋滞だったが、地元のHさんの機転で抜け道を通り、さほどの時間がかからず、西中島南方に下ろしていただいた。

今回も素晴らしい思い出ができた。敬愛する二人の先輩とともに、山・温泉・蕎麦・そしてタンネ、たっぷり信州を堪能した旅であった。おつきあいいただいた三人に感謝したい。これで日本百名山も95座。来月にIさんたちと巻機山、武尊山、皇海山、10月にK君と苗場山、来年、光岳で完登予定だ。

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