長女は、高校受験後、私に似たのか「大阪に行くより、登山の方が良い」というので、出かけることとするが、経験不足なので、ハイキング程度で展望がよく、帰りに温泉をと思い、山と渓谷の和歌山県の山で調べると、日高富士と呼ばれる真妻山があることを知る。
高速道路で御坊まで行き、山野小学校を目指すが、手前まで行きながら地図とは異なる気がして戻り、地元の人に尋ねると引き返した地点の目の前が山野(さんや)小学校であった。公民館の横が駐車場になっていたので、拝借し、出発する。
少し戻ると取り付き点は道路脇に手書きで真妻山登山口とあり、確認できたので、自信を持って左折する。橋を渡ると、立派な登山口表示があり、農道をぐんぐん進む。うぐいすが盛んに泣いていた。舗装道であるが、急でどんどん高度を稼ぐ。30分ほど進むと、左手に真妻山らしい山が見えるのに道は下りだすので、不安になったが左への取り付き林道があり、朽ち欠けた日高高校山岳部の標識があり、ほっとする。
さらに20分ほど登ると終点となり、ようやく地道となる。長女は、このまま頂上へ続いていくと思っていたらしく、地道に驚き、虫にさされないよう、めくりあげていた長袖をおろす。また、とかげらしきものが盛んに音をたてるので、その度毎にびっくりして声を上げるのがおかし い。10分程で鞍部に出ると、真妻山が見える。細い道となり、春香からゆっくり進むよう要請される。息を切らし喘いで登ると、山頂に着いた。先着者が二人いたが、相当先に着いていたようで、程なく立ち去られた。山野からのピストンのようだ。真妻山山頂は案内通りの見晴らしの良さだが、春霞でぼんやりしていた。
それにしても気持ちの良い芝生の原だ。測量に使った櫓跡も残り、登らないよう国土地理院の注意書きがある。長女も大喜びだ。私は冷たいビール。長女はジュースを飲む。近所で買った弁当もうまい。頂上からは、4方向に道が開かれ、松原方面以外は、表示がないので、下りの道を地図と磁石で慎重に確認する。
大滝川の道は急坂で春香はおっかなびっくりだが、なかなかバランスは良い。しかし初めてに近いので膝ががくがくしているとのことなので、万一のことのないよう慎重に下る。私もイメージしていたより本格的なのに驚く。たかが標高500mとあなどってはいけない。舗装道まで1時間弱かかった。山野小学校までも長かったが、途中大滝川森林公園が立派に整備されていたのに利用している人が全くいないのは残念であった。
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