武蔵野散策と江戸東京たてもの園

 


データ】     

2018年4月22日(日)
8:16水道橋駅 8:49武蔵堺駅 14:17東小金井駅 15:00水道橋駅

メンバー
    単独
   


以前から武蔵野の雑木林の面影の残るところを散策したかった。武蔵境駅近くに住む同期のH君からポイントとなるところを聞いていたので、いつかはと思っていた。

一方、大宮の鉄道博物館も気になるが、小石川からは結構面倒だ。

土曜日、久しぶりに、横浜桜木町のドルフィーに、森山威男クインテットを聴きに行く。JAZZを好きになったきっかけをくれた弟といっしょで思い出になった。初めて満員(と言っても50人ほどだが)になって、メンバーものっていて弟も大満足だった。

若い人がJAZZ離れして、ミュージシャンが食べていくのも大変な時代となったのが残念だ。この日は、朝から大宮か武蔵野をと思っていたが、雑用に追われ、朝は麦でのモーニングでおわった。

翌日の日曜日も良い天気だったので、新緑を求めて、武蔵野に行くことにした。あわよくば、大宮もと考えていた。

水道橋から四谷で乗り換え、武蔵境に向かう。武蔵境は近年高架に伴い建て替え、駅前も実に立派だった。西武の支線も来ている。地図を頼りに「独歩の森」に向かう。小学校横の後藤さんという家が実に立派で、木も巨木だったので、思わず見とれる。

独歩の森は隣接していた。面積は大きくはないが、武蔵野・雑木林の雰囲気は色濃く残っている感じはする。また樹木名が表示されている。















保存会によると、平成17年4月、武蔵野市立の緑地として開園し、かつてこの地域が武蔵野村大字境字山野(さんや)であったことから、「境山野緑地」と名付けられ、この地域一帯は、明治の文豪である国木田独歩(くにきだ・どっぽ)の小説『武蔵野』と関わりがあるため、公園の南側半分は、地元では「独歩の森」とも呼ばれ親しまれているとある。

コナラやクヌギといったドングリの木を中心とする武蔵野本来の雑木林は、市内からほとんど姿を消し、今では境山野緑地が唯一の存在となり、わずか1ヘクタール程度の面積だが、武蔵野市においては貴重な自然空間とのことだ。

私はあまり人もいなくて、のんびりした時間を過ごした。ここから、小金井公園までは、玉川上水沿いの道があるようなので、そこを歩くことにする。上水沿いの樹木は手入れはされていないが、道は歩きやすい。30q近くあるようで、全行程踏破したいものだ。















途中に、「くすの樹」という感じの良い喫茶店もあった。小金井公園は想像以上に広かった。巨木は多いが、武蔵野の面影はない。スポーツゾーンも広くて大勢の人が利用していた。

つつじの山(下の写真)などを見て、江戸東京建物園を目指す。園内は3つのゾーンに分けられ、西ゾーンは武蔵野の農家と山の手の住宅、センターゾーンは格式ある歴史的建造物が並び、東ゾーンは下町の町並みが再現されている。















最初に見学した西ゾーンで好きになったのは、前川國男邸、田園調布の家(大川邸、上の写真)、小出邸だ。モダニズム建築家の前川國男が1942年に建てた自邸は戦時の建築統制下で建築面積は小さく抑えつつも、大屋根の中央に吹き抜けの居間とロフト風の2階が独特だ。本人は気に入っていなかったのに、この日も外国人の方が熱心に見ていた。

田園調布の家(大川邸) は、田園調布の開発計画を最近詳しく知り、興味を持っていた。下見板張りの外壁とテラスにパーゴラが設けられている。

小出邸 は 建築家・堀口捨己がヨーロッパから帰国した直後に設計した住宅で、文京区の西片に最近まであったということで親しみを感じた。

常盤台写真館(右の写真)は北側に大きなガラス面を取り、間接光が入るように設計されていて、この日もスタッフの方に写真を撮ってもらえた。

三井八郎右衞門邸は 第二次大戦終戦後に京都から港区麻布に移築された財閥三井本家の和風邸宅ということで興味深く見た。

農家の吉野家や八王子千人同心組頭の家や綱島家では、囲炉裏に火を起こして湯茶の振る舞いや風車作成指導をしていた。

センターゾーンでは、高橋是清邸がやはり興味深かった。是清はこの建物の2階で暗殺されたという。

東ゾーンの看板建築や銭湯はこの建物園の最大の見どころだとも思う。その後、この建物園の紹介本で詳しくそれぞれの建物の特徴を知り、再訪したくなった。特に壊される前に譲り受ける苦労話は印象に残った。















出桁造りの商家の小寺醤油店、台東区下谷にあった庶民的な居酒屋の鍵屋、神田にあった文房具屋の武居三省堂、花市生花店、万世橋交番、 田神保町にあった荒物屋丸二商店、和傘問屋の川野商店等どれも魅力的だった。そして足立区千住にあった宮造りの銭湯子宝湯 は入浴する人の声が聞こえそうだった。
また、家内と再訪したいと思う。















ここで結構時間を使い、お腹がすいたので、「キッチンブラウン」という店に立ち寄った。ビーフシチューとメンチカツのコンビは美味しかった。

大宮まで出かける気力はなく、後楽園のラクーアに立ち寄り、疲れをとった。


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