下余呉バス停には、待合所の小屋があったので、その中で昼食をとる。温泉玉子つきのとろろそばだ。今日は天気がいい が、結構涼しくて、冷やしそばの味は良かったが、そうおいしく感じないほどだ。
バスは中型で途中から、たくさんの女学生が乗り込んできた。上丹生のバス停で降りると眼前に丹生富士と呼ばれる七七頭ガ岳の姿があった。気温は17度と表示している。すがすがしいはずだ。小学校の横を通り、高時川沿いに舗装道を進むと、左側に「よごオーストリッ チファーム」というだちょう牧場があった。
突き当たりに 表参道の碑があり、右に新しい橋がかかるが、直進して、山道に入る。山頂まで1.9kmの表示があった。シャガがたくさん咲いていて清々しい。ここからは一気の急登だ。自然林の中の道だが、昨日の疲れか今日2座めの疲れか苦しかった。木をつかむほどもはないのに、何歩か歩くと立ち止まる有様だ。途中、稜線に近いところで上丹生の集落が見えたのが救いであった。
稜線に出ると比較的なだらかな道になり、左側が切り開かれて展望がきき、山並みと風で実に気持ちが良い。でも、少し上りになると、息苦しいので、昨日からの連荘で乳酸が貯まってきたのかも知れない。冷たく冷えたエネルギーゼリーの補給で一息つく。
展望に慰めつつ上ると、見事なブナの大木が現れた。ブナの木は、本当に雰囲気がある。思わず触れてみた。でも、幹が柔らかいので、いたずらがされているのが悲しい。
ここからもう一上りで、ようやく(時間・標高差は大したことないのだ が)、山頂であった。木の間から、余呉湖と奥琵琶湖も見えた。結構大きな西林寺のお堂と右手に祠もあった。三角点は、どこかと探すと奥に踏み跡があったので、もしやと思い進むと、右手に瑠璃池に下る道があり、その先に三等三角点があった。
瑠璃池は、資料では水溜りとのことなので、わざわざ下らず、また、結構風があり、冷えるのとバスの時間を気にして下ることにする。下山の菅並方面 は観音堂の裏手である。10分ほどで直進する道と右手に下る道が分岐する。右手には新しいリボンがあるものの、標識もなく、少し悩むところだが、ネット情報で得ていたので、私は迷うことなく、右に進む。
倒木があったり、滑りやすそうな急斜面があったり、少し神経を使う。ただ、木の間から、横山岳が垣間見え、迫力がある。
ようやく、菅並の集落も見え出すという標高300m近辺にも、ブナの大木が数本あったのには、驚いた。北であることと自然が守られていることを強く感じる。集落間近の堰堤付近の道端には、シャガが満開であった。今日は両方の登山口で、この花に見送られることになる。
菅並の集落の登山口は、舗装された空き地があり、数台は駐車可能であった。集落は、萱葺き屋根の名残のトタン屋根の家が多かった。
バス停は、ダム建設のためか整備された二車線道路沿いに小屋もあったが、何とバスダイヤが改正され、ネットで調べていたより30分も遅い。一方、車も10分に1台通るかという感じで、ガリバー君にもなれない。
覚悟を決めて、ビールで巻き寿司をついばみつつ、次女に薦められていた重松清の「日曜日の夕刊」をのんびり読む。
バスは空いていて、木ノ本駅までこっくりこっくりする。木ノ本駅では肌寒くホットコーヒーを買い求める。木ノ本駅でも待ち合わせが30分近くあったが、長浜で連絡の良い新快速があったので、大阪には思ったより早く着いた。これで関西百名山は91座となった。
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