男体山 |
【データ】
【メンバー】 |
Iさんが三連休に都合がつき、Mさんと三人で山行できるようになった。裏剣や下の廊下も対象となったが、Iさんの「しんどい、怖い、混む」は避けるということで、針の木と日本百名山の男体山と日光白根山のみが、候補として残り、後者に決まった。 登頂済みのIさんのことを考え、せめてコースを変えるということで、男体山は二荒山神社から、日光白根山は菅沼登山口からとした。 天気と徹夜山行は避けるということで、土曜日の午前3時30分甲東寮発となった。Iさん達は早く着いたので、あわてて用意する。引越しほどの荷物を持ち、雨上がり中、深夜割引の適用を受けるため、3時30分に尼崎ICに入る。 思ったより眠れたので、私の運転も快調だ。恵那SAで朝食にきしめんを食べた後、中央道・長野道を経て、上信越道に入ると、妙義山の特徴ある岸壁に驚く。話は、横川の釜飯弁の話になり、横川SAに入ると、入り口におぎの家のコーナーがあったので、超早い昼食となった。 さすがの人気で、一定時間ごとに運ばれてくるようだ。三人とも満足して、いよいよ関越道に入る。榛名山・赤城山を見ながら、沼田ICを40%割引を受けて出る。参考までに、IC付近にセルフスタンドがいくつかあり、高速内のスタンドより、3円安かった。 ここから日光までは、70km。国道は120号線は日光ロマンチック街道と呼ばれる。途中、吹割の滝があるので、私のために、寄っていただく。この駐車場は、500円払うが、みやげもの等を買うのに使える券が同額もらえる。 吹割の滝に向かい下ると、最初に鱒飛の滝があった。なかなかのものだが、過去事故が多かったため、近づかないように、ロープが張られているが、禁止とは書かれていないので、自己責任で、写真撮影の人もいた。我々もそれに倣う(^^ゞ ![]() ![]() ![]() 獅子岩をIさんから説明を受け、なるほどとうなづいて見た吹割の滝は、水こそ少なかったので迫力は今ひとつのことだが、初めての私には、なかなかのものだ。資料によると、「昭和11年12月16日文部省より、天然記念物に指定された吹割の滝は、高さ7m、幅30m余に及び、ごうごうと落下、飛散する瀑布は、東洋のナイヤガラといわれている。この滝は、凝灰岩、花崗岩の川床上を流れる片品川の清流が、岩質の軟かい部分を浸蝕し、多数の割れ目を生じ、あたかも巨大な岩を吹き割れたように見えるところから、"吹割の滝"の名が生まれた。吹割の滝に続く鱒飛びの滝の壮絶な景観、そして獅子岩と呼ばれる岩壁群の奇景など、独特の渓谷美を見せている。」とある。 折角なので、浮島橋を渡り、浮島観音に参り、吹割橋を渡り、第一から第三の観瀑台に向かう。第一は良かったが、第二と第三は今ひとつだった。吹割大橋から国道に戻るが、大橋付近には、公営の無料の駐車場があった。 土産物屋で、駐車券を使い、山用に紫さんお薦めのドライフルーツを買う。4個で1000円と半額だということで、おはせさんが支払いのときもお徳だよと念を押す(^^ゞ 日光は名前の通りで、今日は全国的には、雨模様だが、この辺りは晴れていた。 丸沼辺りからは、紅葉も期待以上で、菅沼辺りは、特に良かった。菅沼キャンプ村は、見学には60円、キャンプはバンガローだけで、最低8000円とのことだ。登山口は土産物屋の駐車場の日光寄りの隣で、ダートの広い路肩に縦列分も含めて40台程度置けるようだ。大きな標識がある。 金精道路のトンネルを抜けると、下りとなり、湯元温泉分岐を過ぎると、戦場ケ原に出た。左手に太郎山を見て、右手に湿原が広がる。秋というより、曇りのせいか、何ともいえない冬の風情だ。こういう季節感を感じるとき山に来た喜びを感じる。赤沼駐車場は、いい駐車場だが、キャンプ禁止で、警備員もいたので、Iさんの判断で、湯元温泉に向かう。 Iさんの勘は当たって、キャンピングカーがたくさか並び、大きなトイレもあったので、ここをねじろとする。案内所で聞くと、日帰りの「はるにれの湯」は閉鎖されたとのことで、日帰り温泉の紹介を受ける。 昼食は早かったので、夕食も早く明るいうちにとなり、問題はどこでやるかと東屋も見つけたが、結局、駐車場を使った。Iさんが炉端焼きをやってくれた。どれもおいしかったが、特に長いものバター焼きは出色で、ワインともよくあった。Mさん準備のサラミとチーズにも満足する。楽しいメンバーと楽しい小宴(小と言っても2時間だが(^^ゞ)。人生の幸せは、こんな時間にあると心から思う。 温泉は、案内所に薦められた中で、最も安い「ゆの香」(700円)とした。足湯前を通り、突き当たりを左折する。湯元の湯は硫黄の香りがする白色の源泉かけ流しですばらしい。内湯も露天も小さいが、お湯のよさで楽しめた。 ベトナムからの人たちがたくさん入って来て、Iさんが交流を深めていた。皆で、キャンプに来ていて、この後、菖蒲が浜でバーベキューとのことだが、風邪をひかなければいいが。 今夜はIさんのハイエースの広い車内で寝る。夜は月と星が美しいが、風は強かった。時々車の屋根に枝か木の実の落ちる音がする。2時間ごとに起きたが、風の音にも風情があった。 朝は、雑炊に加え、Mさん用意の井出商店のラーメンまで食べたので、時間がかかった。加えて、6時前からどんどん駐車場に車が入って来る。東京からの車がぞくぞくで、何と清滝ICからつながっていると言う。さすが日光である。 ![]() ![]() 男体山の登山口の二荒山神社の駐車場の空きが心配だったが、何とか空いていた(下山後確認すると登山者用は国道沿いでなく、神殿に向かう道の左右に十分あった)。青空に浮かぶ紅葉の男体山を写真におさめ、トイレを済ませ、受付に向かう。 500円の入山料をおさめると、お守りと登山路の説明を受けた。一合目までは階段が続く。ここから三合目の舗装林道までは、素晴らしい樹林帯だが、急登が続く。針葉樹とぶなの森だが、左手には、笹原の向こうに紅葉の広葉樹の森が広がる。鹿の食害がひどいのか、木には一本一本対策ネットが巻かれていた。今月号の山と渓谷誌にも特集されているが、鹿は深刻な問題だ。 ![]() ![]() 休憩したのは、三合目からわずか数分手前のところだった。三合目から四合目にかけては舗装林道だが、産後埋めからほどない所から、中禅寺湖が見渡せる絶好の展望箇所があった。思わず歓声を上げる。後でやってきた若者男女集団も感激していた。特に朝日で湖面の色が素晴らしい。 四合目の鳥居(右上の写真)まで舗装林道を紅葉楽しみつつ、ぽくぽく歩く。四合目からは再び本格的な登山道だが、丸パイプやロープも張られ、さすが表参道という感だ。ここから五合目までは、ゴヨウツツジ(シロヤシオ)かアカヤシオと思われる木々の紅葉が見頃でため息が出るほどだ。 ![]() ![]() 五合目小屋を越え、六合目に向かう道がガレ場からは迂回路となるが、富士山が遠くに見えたので(左上の写真)、Mさんと写真を撮る。Iさんが先行することになる。七合目小屋からはガレの急坂で、振り返ると中禅寺湖にいろは坂の渋滞まで確認できる。 この辺りでMさんが足の治療を行う。靴擦れのようだ。それにしてもMさんはスーパー70歳だ。先日も単独で新穂高から、黒部五郎・水晶・鷲羽をこなしてきた。 茶色の鉄鳥居をくぐり八合目小屋の滝尾神社に向かう。そこを過ぎるとようやく、ゆるやかになった。HPとMさんに34年間で1000回登ったという82歳の方がいると聞いていたが、九合目階段付近でそれと思われる方に出会った。 ![]() ![]() 山頂まで赤茶けたザレ場を喘ぎながら登るが、展望が素晴らしく、山頂からは見えにくい 戦場ケ原も一望だ。Iさんが山頂で待ちわびているのが分かる。山頂は、結構広く、先ず、たどり着いたところに二荒山大神の像と立派な方向別山名盤がある。そして右手に奥宮と改装中の社務所があり、さらに右手70mには大きな神剣が天を突き刺す。そして左手には奥宮があり、日光白根山が間近だ。 ![]() ![]() 今日は天気が良いので、山名盤に従い、山座同定する。皇海山の向こうに富士山、少し右手に乗鞍岳、そして間近に日光白根山、振り返り、左手には、至仏山、問題は双耳峰が会津駒となっているが、燧だと思われる。もちろん、太郎山・女峰山等至近の山も多い。天候に感謝し、のんびりした。 ![]() ![]() 下りは急ぐものでもなし、七合目辺りでカラマツの黄葉と中禅寺湖の景色を楽しみ、五合目付近ではヤシオの紅葉をたっぷり撮り、ゆっくり下る。しかし、三合目でもこれから上る人もいる。さすがに途中で引き返すことになろう。 ![]() ![]() ![]() ![]() 下り降りても(左上の写真は登山受付所)国道は、どちらへ向かうにも大渋滞だ。時間もあるので、のんびり歩いて華厳の滝に向かう。途中、展望台で男体山の勇姿(右上の写真)をカメラにおさめる(Iさんは蕎麦タイム(^^ゞ)。 ![]() ![]() ![]() 華厳の滝は、上からでも見れるが、有料エレベーターで降りる。30人乗りがひっきりなしで大もうけだ。期待以上で紅葉には少し早いが、流量があり、高さでは那智の滝に劣るが、必見の価値ありであった。また、家族と来なければと思う。観光客の方がニホンカモシカがいると言うので見ると確かに崖を攀じ登る親子がいた。 駐車場への帰り道、何とかコンビ二もどきの店を見つけて、明日の昼食等仕入れることができた。結局、湯元温泉方面の渋滞は、竜頭の滝の駐車場へ右折したい車が原因であった。 |