奥大日岳・立山(雄山)

 


データ】     

2013年8月4日(日)、5日(月)
8月3日(土)22:40竹橋発

8月4日(日) 雨のち曇り後晴れ 歩行時間4時間37分

7:00室堂着 
9:22雷鳥荘発 <20分> 9:42沢 <24分> 10:06新室堂乗越 <62分> 11:08奥大日岳1.1q・新室堂乗越1.6q・雷鳥平2.5qの標識 <37分> 11:45〜12:30奥大日岳山頂 (途中計50分休憩) <130分> 
15:30雷鳥荘 17:30夕食 19:30就寝

8月5日(月) 曇り時々晴れ時々雨 歩行時間3時間34分
4:30起床 
5:30雷鳥荘発 <15分> 5:45みくりが池温泉 <21分> 6:06室堂山荘 <44分> 6:50一ノ越 <55分> 7:45〜8:11雄山山頂 <33分> 8:44一ノ越 <31分> 9:15室堂山荘 <15分> 9:30〜35みくりが池 9:50雷鳥荘

10:30温泉 11:10雷鳥荘発 11:45室堂ターミナル
12:30室堂発 14:45〜15:05有磯海SA 16:45〜55小布施P 19:05〜30横川SA(峠の釜飯) 19:43〜58三芳P 20:40新宿 21:30行徳駅

メンバー
    単独
   


夏山は、今年も一度は行きたいと思っていたが、仲間も日程が合わず、長期の山行は難しいので、どこに行くか悩んだ。候補は、裏銀座、八ヶ岳縦走、大日岳から称名の滝と考えたが、裏銀座は、バスの帰りが難しくあきらめ、八ヶ岳よりは雪と高山植物を見たいと思い、大日岳としたが、大日山荘に問い合わせると、土曜日ばかりか日曜日泊でも定員の倍の予約でやめた方が良いという。

それなら、雷鳥沢にテントを張るのもいいかと考えたが、金曜日夜の毎日新聞の子会社の「毎日あるぺん号」の室堂行きは満席で、土曜日も残り2席というので、あわてて予約した。ただ富山は、八月に入っても、まだ梅雨は開けていない。室堂の天気予報も優れないのか゜気がかりだった。

不思議だったのは、土曜日の天気で、前日までは曇りの予報が当日は快晴となった。梅雨が明けていない証と思ったが、その土曜日に梅雨は開けたとのこと。土曜日は江戸川の花火大会があったので、行徳会場で途中までで切り上げるなら、バスの出発に間に合うだろうとの詠みで、自転車で江戸川河川敷まで往復する。さすが東京の花火大会は立派で大満足する。江戸川の河川敷からは船橋等他の会場の花火大会も遠くに見え、東京だなぁと感心した。それにしても風があり寒いぐらいだった。

夕食後、22時40分竹橋の毎日新聞本社に向かう。新聞社の玄関が出発地と言うのが面白い。その分、トイレもデラックスだ。次々に色々な方面に出発する。秋葉原からのバスは少し遅れたが、4列のシートは満席だった。

4列シートとはいえ、アイマスクと睡眠薬のおかげでぐっすり眠ったが、最初に目覚めた北陸自動車道の有磯海SAは雨模様だった。到着した室堂も小雨で、天気予報は見事にはずれた。テント泊をあきらめ、ミクリガ池温泉に空きを確認したが、空いていず、雷鳥荘に向かう。雷鳥沢でキャンプをしたと思われる沢山の人に雨で疲れた感じで出会う。それでも昨日は、快晴の下、絶景を見れたであろう。

雷鳥荘までは、舗装遊歩道とはいえ、意外と距離とアップダウンがあり、重荷の私は、天気の悪さもあって、ゆっくりだ。池塘をバックにコバイケイソウの群落がガスの中、美しい(上の写真、ただし翌日撮影)。雷鳥荘に着くころには、雨も激しくなった。ベレー帽姿の佐伯さんが出迎えてくれ、チーフとも思われるNさんに空きを聞くと、OKで一安心する。

荷物を整理し、10時頃からは、天気はよくなるという佐伯さんの話や、ラウンジでスマホで雲の流れを見ていたカップルも同じことを言っていたので信じて、準備をする。驚いたことに、トイレもウォッシュレットだ。洗面の水も湧水で美味しいという。剣岳のロケ隊が泊まったらしく、香川・浅野・仲村の写真やサインが飾られ、ストーブ゛のラウンジも山小屋らしい雰囲気があった。

















予想通り、9時半頃、雨があがったので、荷物を預け、軽装で、奥大日岳を往復することにした。雷鳥沢に下ると、キャンプ場は、テントは多いが、雨で苦戦していた。残雪を下り、沢の木橋を渡り、左手に進むと、剣御前との分岐はすぐだ。下ってきた方に道の状況を聞くと、問題ないが、雨でぬかるんでいるという。

















新室堂乗越方面への上りにかかるとほどなく、大きな残雪があり、下りて来た方のアドバイスに従い、傘はリュックにしまい、ストックを頼りに慎重に登る。残雪帯を越えると、高山植物が多く、特にコバイケイソウが目についた。今年は当たり年のようだ。ハクサンイチゲも盛りだ。チングルマは、やはりコイワカガミと共存している。

















稜線に出て進み、最後の上り近くにコバイケイソウの大群落があった。ニッコウキスゲやシナノキンバイも結構多く、ハクサンフウロも目についた。きつくない道なので、花を楽しみつつ進む。展望はないものの。北アルプスらしい雰囲気に満足する。ウグイスの鳴き声が大きい。

















切り落ちる残雪帯を右手に歩くと、池塘があり、すぐに山頂であった。この頃には青空も見え出したので、山頂写真を撮ってもらい、ゆっくりした。特に大日岳方面が晴れ、山荘も見えた。トイレルランのランナー二人の会話は、やはり驚きの世界だ。えさ=食事は何?水をどこで確保できるか等軽量化のための会話が新鮮だ。

















残念ながら、剣岳方面はわずかに稜線が見える瞬間があっただけだった。下山途中から、さらに晴れ出し、弥陀ヶ原、室堂全体が見え出したので、ゆっくり休んで楽しむ(左上の写真)。さらに新室堂乗越に近づくと、ナナカマド咲く向こうに剣御前が青空の下に現れてきたので、稜線の景観を楽しむ(右上の写真)。時間と共に雄山からの稜線も現れ出した。やはり山は展望がきく方が良い。山頂で親しくなった若い男性の方は、稜線伝いに薬師岳を越え、できれば槍ヶ岳まで行くという。うらやましい限りだ。女性の団体は、さらにここでゆっくり展望を楽しむとくつろいでいた。 


































残雪帯も溶けて緩んでいたので、問題なかった。沢の木橋手前で靴底等を洗い、キャンプ場を通る。テント場は少し乾き、温泉帰りの家族連れも見られた。雷鳥ヒュッテ等日帰り温泉が楽しめるのが素晴らしい。

















雷鳥荘に着き、山荘前で晴れた素晴らしい展望も肴に、凍らせて持ってきたビール(キリン党になったので、一番搾り)と新製品のセブンイレブンで新製品のそら豆でくつろぐ。やはり2500mは別天地だ。雄山も奥大日岳も見えた。

















雷鳥荘の温泉は素晴らしい。大きな洗い場と内湯の奥に展望温泉風呂がある。白濁した温泉は最高だ。ゆっくり楽しみ、17時半からの夕食に並ぶ。食事もみくりが池温泉に負けないものだった。隣の祖父祖母に連れられた多数の孫たちは、躾よく気持ちが良かった。

部屋は二段ベット4つの8人部屋。関西から来た年輩の二人連れは、雄山登山とアルペンルート、年輩の二人は、足を痛められて昔をしのぶカメラマン、比較的若い親子連れ、若手二人であった。

18時から雨が激しくなったが、翌朝晴れることを期待して、再度雨音を聞きながら温泉に入り、アイマスクと耳栓を使い19時半に就寝した。よく眠れて、4時半に起きた。雨がやんでいたので、自炊室で朝食をとり(山荘の朝食は6時から)、朝風呂を浴び、霧の中、雄山を目指す。12時半発のバスなので、早朝に登りたかったので朝食は断っていた。

みくりが池温泉で左手の室堂山荘への道をとる。室堂山荘辺りもコバイケイソウ等高山植物が豊富だ。室堂山荘の立派さに驚く。ここは温泉ではないが、由緒があり、人気なのだろう。残雪帯を抜けると一ノ越への上りだ。完璧な舗装道だが、途中3箇所残雪があり、昨日の雨で凍っていたので、滑らないよう三つ目の残雪帯は少し苦労した。

















それでも一ノ越まではあっという間で、手前で晴れ、室堂全体が見渡せほっとする。一ノ越には有料トイレがある。

ここからは、山頂まで標高差・時間共にしれているが、記憶よりは急登だった。どこからでも登れるという感じでなるべく足元の良いルートを探す。それにしても、その山との相性があるのか、前回は全く展望がなく雨の中、剣御前まで周回した。今回こそは晴天をと期待していたが、山頂近くなると雨が降り出し、着いた頃は結構激しく降っていた。雄山神社で、雨宿りと雨具を装着して、前回見逃した一等三角点だけ、カメラにおさめ、少し腹ごしらえして下山する。

天気は悪いが続々と登ってくる。一ノ越まで戻ると、さらに生徒の団体も含めて平日でも大変な人だ。雨が上がったので、気楽に下っていると早い足の女性に追いつかれる。聞くと、山頂の雄山神社の巫女さんで、休みで南信の自宅に戻るところだと言う。さすが巫女さんになるだけあって明るく感じのいい方で楽しい話をたくさん聞かせてくれた。

















雨水で暮らしている話、自家発も朝と夜だけ使う生活、昨年は少雨でシャワーも使えず、室堂まで入浴に下りた話、今年は天候不順で2日しかご来光が見えず、4度から10度の気温が続いているという話、色々な人が登ってくるが一昨日はスーツ姿の人が来たのにはびっくりしたという話、室堂では雷鳥荘の温泉がベストなど興味深い話を聞かせてくれ、下山を楽しくしてくれた。天候には恵まれなかったが、雄山からいいお土産をいただいた。それにしても小さな子供やごく軽装の人も登ってくるのにはびっくりだ。

室堂に着き、巫女さんが「一緒に記念写真を」と言ってくれたので、これも思い出となった。この頃は雄山山頂も見えた。ぶらぶらミドリガ池やみくりが池を見物する。しかしこの後、また俄かに曇り雨も降りだした。生徒や小さな子供は大丈夫だろうか?

















雷鳥荘は親切で、前日泊なので、無料で再入浴させてくれた。これは幸せだった。さっぱりして着替えて、ちょうど雨がやんでいる時間帯を利用して汗をかかないようゆっくりターミナルに向かう。雷鳥荘の人が重いシーツなどを歩荷していた。

ターミナル付近のチングルマやコイワカガミなども見頃で観光客も楽しんでいたが、またまた雨が降り出し、立山玉殿の湧水を水割り用に確保し、待合室に逃げ込む。バスに乗り込んだときは激しく雨が降っていた。

バスは二人だけ。立山の名水水割りを飲みながら立山駅までの景色、高山植物やブナ林を見て立山の余韻を楽しむ。立山駅や有峰の白樺荘の客を合わせても13名。二席を一人で使い、のんびり過ごす。

高速道でも天気はめまぐるしく変わり、夕食の横川SAは大雨だった。夕食は懐かしいおぎのやで峠の釜飯を食べた。渋滞もなく、新宿駅に予定通り着いた。1時間ごとといってもいいほど天気はめまぐるしく変わったが、雷鳥荘も良く、短かったが、充実した山行となった。

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