尾瀬ヶ原

 


データ】     

2012年7月22日(日) 曇り時々雨のち一時晴れ 歩行時間 5時間30分
22:00東京駅発 22:25〜23:10新宿西口 2:30赤城高原SA 4:00〜4:40尾瀬高原ホテル 5:00ゲート開門

5:10鳩待峠スタート <50分> 6:00〜10山の鼻 <45分+写真タイム> 7:16牛首分岐 <30分+写真> 8:00竜宮入口・出口 <3分> 8:03〜13竜宮十字路 <25分> 8:40〜48見晴らし <10分> 9:00東電分岐 <10分> 9:10温泉小屋Uターン <8分> 9:18東電分岐 <8分> 9:27只見川 <6分> 9:33〜10:00東電小屋 <15分> 10:17ヨッピ橋 <35分> 11:07牛首合流 <10分> 11:20〜30逆さ燧 <20分> 11:50〜12:10山の鼻小屋 12:30研究園 <55分> 13:25鳩待峠 
14:10鳩待峠発 14:40〜15:45尾瀬高原ホテル入浴 原田農園にて20分
三好SAにて20分休憩 19:55新宿駅西口付近  

メンバー
    単独
   


尾瀬ヶ原の周りの至仏山や燧ケ岳は登っているものの、尾瀬ヶ原そのものを歩いたのは、大学生の頃、父が前橋に単身赴任をしていて、水芭蕉の頃に弟と三人で、歩いて以来だ。そのときは、どこまで歩いたのかも記憶がない。ニッコウキスゲの咲くころ、歩きたいと思っていた。

尾瀬には、東京からは、ツアーがたくさん出ていて、夜行日帰りで、入浴付でも、5500円からある。その価格のツアーはさすがに満席で、探すと、「フジメイトトラベル」が同様のものであったので、申し込む。5900円で、鳩待峠イン・アウトだ。22:00に東京駅を出て、新宿駅を経由して、朝5時に鳩待峠に着く。

21時50分に新丸の内ビル隣の東京海上日動火災ビル前集合なので、早めに出かけると、同じツアー参加すると思われる人が数人いた。鳩待峠まで乗り入れることができるバスとしては、最大の24人乗りのバスだった。新宿駅西口で、残りを乗せるとほぼ満席であった。小学生の男の子二人を連れたお母さんや女性の単独者、若いサラリーマンの男女グループ等多士済々だ。座席は、大型バスと同じしっかりしたものだったが、三人がけと違い、旅慣れた私でも寝づらかった。 

三好SA、赤城高原SAで休憩後、尾瀬高原ホテルに4時に着き、弁当引取りや着替えタイムとなった。残念ながら、小雨が降っているので、上下共にレインウエアを着込んだ。鳩待峠へのゲートは、5時開門とのことで、バスが何台か待っていた。

鳩待峠は、続々と到着するバスでにぎわっていた。「尾瀬」の看板前で写真を撮り、山の鼻に向かい、標高差200mを下る。最初は、石を丸太で止めた階段道で、スリップに注意だ。その後の木道は極めて快適で、ブナの大木の中を気持ちよく進む。下りきると、川上川沿いとなり、平坦だ。山の鼻にはたくさんのテントが張ってあり、屋内の大休憩所では、たくさんの人が朝食をとっていた。また、山小屋から、至仏山に向けて団体客が出発し、山小屋の人たちが見送っていた。

















私は尾瀬ヶ原散策にのんびり出かける。ラッキーなことに雨はすぐに止んだ。大きな声で、「今から12時までは晴れると天気予報は言っている。山の鼻まで戻っても30分。至仏山に登ろう」と言う団体が戻っていた。本当だろうか?上田代は、ヒオウギアヤメやワタスゲが多かった。今日は、写真撮影も主な目的なので、のんびりしたものである。湿原の所々にある白樺の白い幹は印象的で、朝霧のときなどのプロの格好の被写体となるのもうなづける。


































出会った人が話してくれるには、今年は、ニッコウキスゲが少なく、キンコウカが目立つ(左上の写真)。気象のせいかと話す。期待のトキソウ(下の写真)があちこちで見れ、サワランも所々に咲いていた。竜宮現象と呼ばれる、竜宮入口(右下の写真)から、吸い込まれ、地下水となった後、出口(左下の写真)で湧き出すのが間近に見れ、面白かった。出口には、魚がたくさんいた。


































下の大堀には、期待通りニッコウキスゲの群落があり、白樺の木々との対象が絵になる。竜宮十字路に向かって右奥も、白樺と牧草地っぽい景観が素晴らしい(左下の写真)。竜宮十字路で一息いれた後、見晴を目指す。すぐに群馬県と福島県の県境となる沼尻川を渡る。見晴までは、期待したほど花もなく、淡々と歩く。見晴で「弥四郎清水」と名付けられた水は、甘く感じられた。冷たさはさほどではない。温泉小屋を目指して歩くと、東電小屋への分岐で、お祖父さんとお父さんと小学校の男の子二人が写生をしていた。夏休みの宿題とするのであろうか?

















温泉小屋への道は、一旦、森林帯に入り、赤田代に出る。ここも特に特徴のある湿原でなく、温泉小屋手前で、霧が押し寄せて来たので、引き返す。

東電分岐からは、東電小屋までの木道はかなり痛んでいた。東電小屋と別館は立派で少し高くなっているので、休むには最適だ。トイレも美しい。昨年の大震災と原発事故後、東京電力が保有する尾瀬と毎年2億円の維持費が話題となったが、国有がふさわしいのではないかと思う。ここで、昼食の冷やし中華を食べる。セブンイレブンも進化したものだ。美味い。


































東電小屋を過ぎ、ヨッピ橋を渡ると、池塘と浮島が点在する有名な写真スポットとなる。サンショウウオやオゼコウホネも咲き(左上の写真)、見所は多い。この頃には、どんどん晴れてきて、至仏山は、青空となった。朝の引き返した団体はさぞ喜んでいるであろう。燧ケ岳も曇り空だが、姿を現した(左下の写真)。牛首で合流し、池塘を見るとヒツジグサがここかしこに咲いていた。直径は5cmもなさそうだ。逆さ燧の見える池塘でゆっくりし、山の鼻に戻る。日差しが強くなり、日焼け止めを塗らなかったのが失敗だった。

















山の鼻の小屋の日陰で一休みし、父と男の子の親子連れに出会う。子供はまいたけごはんの昼食弁当は口に合わないようで、パンをかじっていた。売店に花畑日尚氏の素晴らしい絵葉書が売られていたが、売り切れていた。やはり郡を抜いた出来栄えで、売り切れが惜しまれた。 

















時間があるので、一周1kmという植物研究見本園を歩くが、キスゲ以外は、目立つ花はなかった。

















鳩待峠への道は、大渋滞だ。途中、せきとめられた水溜りにやせた岩魚がいた。標高差200mの上りなので、適度に階段沿いに長いベンチがあり、皆、休んでいた。満開のハクサンシャクナゲを見れたのはラッキーだった。水場もあったので、飲むと、冷たさはほどとほどだが、美味かった。  

バスの時間まで30分はあったので、大清水からのシャトルバスの有効性のアンケート に答えたり、靴洗い場で靴を洗ったりして過ごす。アンケートの係の方に聞くと、ニッコウキスゲが少ないのは鹿の食害とのことだ。わなをしかけていたのも理解できた。山と渓谷社もごみ広いキャンペーンをして、バンダナを配っていた。

迎えのバスに乗ると、隣席の人がオリンパスの600mmまで望遠できるカメラで撮った写真を見せてくれる。虫の写真等丁寧に撮っていた。

尾瀬高原ホテルまでも一眠りして、風呂上りにビールを飲むと、再びぐっすり眠る。 小学生の男の子二人はぐっすり。原田農園で、名物のりんごジュースを飲むと、またまた ぐっすり眠る。

夕食は時間節約のため、三好SAのファミリーマートで三元豚のかつ重を買い求める。コンビにも美味くなったと感心する。渋滞もさほどでなく、予定の20時より少し早く新宿に着いた。下車は新宿か東京か迷い、歩く距離が少ないと思われた新宿でおりるが、都営新宿線の駅が見つからず、丸の内・銀座・東西線と乗り継いだので、行徳に着いたのは東京まで行くのと時間は変わらなかった。 

尾瀬の印象は、初めてではないので、北海道の雨竜沼湿原や八甲田山の毛無岱の方が北国特有の雰囲気があるように感じた。また、秋や水芭蕉の頃だと違うと思われるので、チャレンジしたい。

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