竜ケ岳 1099.6 

 


データ】     

2003年5月11日(土)曇5時間1分(3時間7分+1時間54分)
5:40中松江 6:08I氏宅 コンビ二 7:20〜25天理 8:16亀山P 8:28四日市IC 8:39R306 8:56R421 9:00宇賀渓駐車場

9:15スタート <19分> 9:34裏道(ホタガ谷)分岐 <10分> 9:44〜47魚止滝 川沿い道Uターン <6分> 9:53山道・川道分岐 <20分> 10:13〜16五階滝 <6分> 10:22竜ケ岳・長尾滝分岐 <13分> 10:35中道分岐 <5分> 10:40〜52長尾滝 <4分> 10:56最初の堰堤 <14分> 11:10 3つめの堰堤(2つめの階段) <30分> 11:40最後の堰堤 <48分> 12:28〜34稜線 <10分> 12:44〜13:25竜ケ岳山頂 <12分> 13:37治田峠分岐 <16分> 13:53笹終わり <38分> 14:31小屋跡 <26分> 14:57〜15:03登山口 <22分>15:25ゴール

15:32出発 16:02〜35ヘルシーパル湯ノ山 16:54四日市IC 17:55天理IC 18:38泉南IC 18:56I氏宅 19:20中松江


駐車場
   宇賀渓有料駐車場(500円/日)

温泉】 
   湯ノ山温泉「ヘルシーパル湯ノ山」(525円、露天風呂あり)

メンバー
    I夫妻、Mさん
   


久しぶりの鈴鹿に出かける。近畿百名山で未踏の竜ケ岳、釈迦ケ岳、入道ケ岳のうち、全員が未登の竜ケ岳とする。HPやガイドブックで調べると考えられるコースはいくつかあり迷うが、オーソドックスな宇賀渓から上りはヨコ谷、下りはホタガ谷とする。少し遅い出発だったので、名阪国道はいつもより車が多く、一部渋滞もしていた。また、天気も思ったほどよくはなく、特に鈴鹿の山々は薄曇でよく見えない。四日市ICで下りたが、R306までは距離もあり、信号も多いので、鈴鹿ICで下りた方が合理的かもしれない。


R421を数km進むと宇賀渓であった。大きな標識手前の左右には無料駐車場があったが、早満車で、我々は左手のR421を分け右手に進むと宇賀渓の有料駐車場があり数台止まっていた。1日500円とのことだ。きれいなトイレもある。案内図を見ると、石榑峠からは表道、ヨコ谷は中道、ホタガ谷は裏道と呼ぶようだ。竜ケ岳までは4.8km、150分の表示があった。茶店の建ち並ぶ中を進むと、左手にキャンプ場に通じる吊橋があり、トイレもあった。裏道のホタガ谷分岐を過ぎると、登山道となり、シャガも咲いていた。前から来られたご夫妻に道をお教えする。宇賀渓の滝めぐりのようだ。


魚止滝までの道にはつつじも盛りであった。折角なので魚止滝(右の写真)を見物していくこととする。なかなかの滝であった。元の道の少し先に長尾滝までの道として川沿いと山道の2通りがあったが、川沿いの道は増水もあって骨が折れそうなことが分かり、引き返し山道を進む(帰宅してから確認するとやはり初級者向けのハイキング雑誌でも川沿いの道を景観の良さから推奨しているのだが)。すぐ先で再度川沿いの道との分岐があり、川沿いの道には燕滝があるようだ。さかんに蛙の鳴く巻き道のような道を進む。左下に滝が見え出すとそれと五階の滝の一部で、ほどなく上部の2段に当たる滝に出くわした(右下の写真)。美しい景色にしばし休憩をとる。



ヨコ谷に出る山道分岐後、長尾滝までは、4回ほど渡渉するのであるが、ロープを張ってくれているものの、増水しているので、濡れない様神経を使った。道案内をした御夫妻は、スニーカーに近いトレッキングシューズだったので大変そうだ。再度ヨコ谷への分岐を過ぎ、1回渡渉してしばらくで長尾滝であった。落差20mで渓谷最大というだけあって、見ごたえがあった(左下の写真)。ご夫妻も来られ、こんな道は初めてだが満足され、いっしょに写真に入ることを頼まれた。砂山方面に行かれるとのことなので、地図を見ながらアドバイスする。


ここからもヨコ谷に通じる道はありそうだが、元来た分岐まで戻り、中道を進むと、早速堰堤が出だし、2つめと3つめの堰堤は、右につけられたはしごを上った。特に3つめは高さ15mほどもあり、なかなかである。堰堤の上は、土砂が堆積し、河原のようになっている。自然林が続く本ルートは新緑がやさしく気持ちかいい。中にはロープを使って岩を登り堰堤を高巻きし下るという箇所もあり先週の鉢伏とは大きな差である。最後の堰堤を越えるといよいよ右手の上りとなる。早下山してきた人がいて、ここから滑りやすい道だと言うこと、頂上はガスで何も見えなかったと言っていた。


忠告どおり道は急だが、上りなので滑りは大丈夫だ。それよりイワカガミがこれまで見たことないほどたくさん咲き、自然林の新緑の美しさ、心地よい風に急登の苦労も吹き飛ぶ。稚児ユリも見つけることができた。12時少し前左手に大岩が見えると、その下にイワカガミの大群落があり感激する。足下にはミツバツツジと思われる花びらがずっと続いていた。盛りはさぞ美しかったのであろう。


稜線に近づくと自然林の新緑の美しさが際立ち、歓声を上げたくなるほどであった。左手には案内では福王から三池・釈迦・御在所・石榑峠まで見えるとあるが、今日はぼんやりと見える程度で、電波塔だけがはっきりしていた。12時半近く、山頂が見渡せる肩に着く。山頂までの道のりの笹が風に波打ち、すばらしい景観だ。右手のホタガ谷方面の景観も美しい。秋は笹原の潅木が紅葉しさぞ美しいと思われた。しばしの休憩の後、山頂に向かうと10分ほどで、2等三角点のある頂上に着いた。予想以上にたくさんの人がいて20名を越えていた。それにしても寒い。月見とろろそばを買って来たが、温かいものの方がよかったかもしれない。それでも発泡酒で乾杯。Iさんが持参してくださった紀ノ川づけやウインナー(Iさんお勧めのニッポンハムのシャウエッセン)が殊の外美味い。しかしHP「鈴鹿の山風」でも3本の指に入ると言われる展望も今日は全くダメだ。展望表示板も何の役にも立たない。皆も寒いからか瞬く間に下山して我々だけになった。


我々もそろそろというときに犬連れの人が石グレ峠から、若い4人の男女が裏道から上がってきた。若い人たちと写真を撮りあう。一人は半そでTシャツと半ズボンで寒イボが発っていると震えている。いくら若くてもという気温だ。


裏道沿いにはシロヤシオの木が多く、たくさんの蕾をつけ、今にも咲きそうであった。今日が暖かければ咲いていたかもしれない。シロヤシオの新緑の葉は先が紅色でやわらかい感じとともに特に美しい。


それにしても鈴鹿の山々は遭難防止のためか表示が豊富でこのルートも「宇賀渓登山道確認NO.」があちこちにつけられ、所々に地図まであり、現在位置が確認できる。裏道は、そのNO18、標高で言えば900m弱までが笹原であった。笹原が終わり数分下ると、水の流れが生じ下るにつれ、流れが太くなる。窯跡もあった。概して急でない下りだが、NO24、標高700mを過ぎると、路肩の不安なところにはロープが張られ、間伐材を利用した橋も多くあった。中道ほど急ではないものの、油断すると大怪我をしそうで気が抜けない。


そんなとき猿が対岸の木に止まりこちらを眺めていた。「そんなに慎重にならなくても」とでも言われているようだ。この先も沢を渡る橋、ロープ、間伐材を使った路肩の補強が随所にあった。登山口に近づくと、人工林となり、中道と違い終始樹林帯の中なので明るさはない。上り・中道、下り・裏道は正解だったようだ。



登山口の新しい東屋で一息入れ、途中の水場で鈴鹿の水を堪能しながらキャンプ場に戻ると、若い男女が楽しそうにバーベキューやくさ野球の真似事をしていた。


帰路、湯ノ山温泉で一風呂浴びることにする。一番手前の片岡温泉は1000円もするのでヘルシーパルとする。97年の4月に御在所岳と藤原岳に登った際、宿泊して以来である。広くていい風呂だが、湯ノ山温泉の湯は個性はない。


高速道路は朝より車は少なく快適に走る。阪神が勝ち、運転手のIさんも元気である。第二阪和国道も延伸し、ICを出てからも早くなった。充実した、満足の登山であった。これで近畿百名山は74座となった。


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