三周ケ岳・夜叉ケ池 1292m

 


データ】     

2002年4月27日(土)  曇時々はれ 歩行時間4時間53分
:45自宅 5:10T氏宅 5:37泉南IC 6:23吹田IC 6:48大津SA7:38関ケ原JCT 8:16今庄IC R365 県道231 8:44登山口   

9:00スタート <25分> 9:25夜叉ケ滝 <9分> 9:34トチの巨木 花を撮影しながら <36分> 10:10〜20夜叉ケ池まで1000m <21分> 10:41夜叉ケ池まで後500m <9分> 10:50夜叉ケ池まで200m <6分> 10:56〜11:10夜叉ケ池 <10分> 11:20〜35休憩・写真撮影 <22分> 11:57小ピーク(1210m) <35分> 12:32〜13:35三周ケ岳山頂 <32分> 14:07〜10小ピーク <20分> 14:30〜35夜叉ケ池・三国岳方面分岐 <4分> 14:39〜50夜叉ケ池 <23分> 15:13夜叉ケ池まで500m <12分> 15:25夜叉ケ池まで1000m <4分> 15:29〜35トチの巨木 <6分> 15:41〜46 <19分> 16:05ゴール   

16:10出発 16:40〜17:15今庄365温泉やすらぎ R305 17:50木ノ本IC 18:12〜27多賀SA 19:12桂川PA 19:32吹田IC 20:15泉南IC 20:38T氏宅 21:00自宅


駐車場
 登山口駐車場無料、多数)

温泉
  今庄365温泉やすらぎ(500円、露天風呂・サウナあり)

メンバー
   T夫妻、M氏
   


妻には「また、福井県まで行くの」とあきれられたが、かねてから、あこがれの山であった三周ケ岳と夜叉ケ池を目指す。HP「山楽日誌」のA氏が昨年同時期に登られているので、情報は十分だが、昨年は雪が多かったようなので、本格アイゼンの必要性をA氏にメールで尋ねると、今年は2週間前で昨年と同じような感じだとネット情報にあったと教えていただく。念のため軽アイゼンは持っていった方が良いとのアドバイスを得る。

 

いつものメンバーで高速を走るが、やはりGWだかろうか少し車が多いような気がする。今庄ICで下り、R305、県道231を走ると、美しい川と新緑、やや盛りを過ぎてはいるが八重桜に心が洗われる。随所に「夜叉ケ池」の標識があり、迷うことなく、広野ダムを経由してダートの道に入る。渓流釣りの車もある。驚いたのはこの標高(登山口で500m弱)で、残雪が残っている。行き止まりの駐車場には、早10数台の車が止まっていた。美しいトイレとともに、A氏のHPに書かれていたケヤキの大木があった。大きな案内図の看板によると、夜叉ケ池まで3km、2時間とある。

 

夜叉滝神社の鳥居をくぐり、左折して登山道に入る。傾斜もきつくなく、広い整備された道に何より美しい新緑の自然林を歩くのが良い。渓流沿いの道は快適そのものだ。ところどころにミツバツツジが咲いている。積雪で荒れた箇所も補修されていた。また、主な木には、番号と共に木の名前が記されていて勉強になる。左手下の美しい沢を気にしていると夜叉ケ滝が見えた。案内板はなかったが、よく見える位置にあり、新緑に映えている。

いつものようにT夫人に花の名を教えてもらいながら歩く。特にミヤマカタバミの白でなくピンクの花が気に入った。2回ほど新しい丸太橋を渉ると、トチの巨木が2本あった。ここで沢を離れるので一休みする。それにしても見事なトチだ。ここからは、花の街道であった。エンレイソウこそ一つしかなかったが、イカリソウや咲き終わったイワウチワがあった。更に木の根元にチゴユリも2輪咲いていた。標高800m当たりに、シャクナゲがあり、早5分咲きで当たり年のようにたくさんの蕾をつけていた。夜叉ケ池まで1000mの標識がある地点からは、たくさんのカタクリが咲いていた。こんなにあると2週間前に三十三間山で苦労して撮ったカタクリの写真は何だったのかと思ってしまう。

 

更に上部に行くと、今度はイワウチワの大群落。また、タムシバの白い花もここかしこに咲いていた。標高900mを過ぎると、残雪も多くなり、バイカオウレン、ショウジョウバカマが咲いていた。池まで後500m、200mの標識を見て、急登を頑張る。左手には目指す三周ケ岳が見える。残雪を注意深く横切り、稜線に出ると大きな残雪で、そこを過ぎると「夜叉ケ池」であった。思ったよりは残雪が少なく、その分増水して、池のふちの道は水没していた。

温泉でもらったパンフレットによると、干ばつに苦しめられた村をその村の娘が池に身をなげうって救ったという伝説、池に住む二頭の龍の争いの伝説、池に住む龍と結婚した娘が池から戻り、龍に授かった整骨の秘術を後世に伝えた伝説、二頭の龍を弓矢で射る伝説など数多く伝えられているという。また、国内絶滅種に平成8年指定されたヤシャゲンゴロウが住むという。水は澄み、美しい神秘的な池であった。

 

さてここからどう進むのかと思うと、T氏が祠の前を過ぎ、池の中に足をつっこみ進む。先行者がそうしていたという。木につかまりできる限り濡れないようにして進むと、大きな残雪にステップが切られていた。滑らないように気をつけ、対岸に出た。カタクリの群落を見つつ、三国と三周の分岐に出ると、一気に視界が開け、残雪の山々に感動する。下の方は、新緑と残雪が美しい。もう一週間ほどすれば上部も新緑と残雪が美しいであろう。何枚かカメラにおさめ、三周ケ岳を目指す。ここからは、あまり整備されていない登山道であるが、踏み跡は、濃い笹薮の箇所以外ははっきりしている。稜線には、驚嘆するぐらいイワウチワの群落が続き、カタクリやショウジョウバカマもここかしこに咲いている。田中澄江さんだったらどう表現されたであろうか。

2箇所の岩場の前には笹原が美しく輝き、シャクナゲの蕾も大きく膨らんでいた。岩場はガイド通り、最初は、右を大きく巻くように進み、次は直登したが、大したことはなかった。途中、短いが、手ごわい藪や残雪帯を進み、やせ尾根を慎重に進む。右手の烏帽子山が堂々として残雪が美しい。花の多さに続き、すばらしい展望にうきうきする気持ちで、小さなピークを数回越え、山頂手前の鞍部に出ると、またまたカククリの群落である。踏まないよう気をつけていると、頭を張り出した木にぶつけ、カタクリの神様はいないのかとぼやく。

 

山頂には、奈良と大阪の6人ずつのパーティー2組がいて、南近畿が揃ったといって笑う。T氏がししゃもを焼いてくれ、缶詰のやきとりとともに、ビールと発泡酒で乾杯。遠くは霞んでいるが、冠山や能郷白山も山座同定(わざわざ20万分の1の地図を買ってきたので満足)でき、至福のときを過ごす。

 

  帰りも新緑や花を楽しみ、比較的ゆっくり下りる。標高900mあたりで出会ったカップルの女性はサンダル履きだったので、残雪等注意を促す。少しむちゃすぎる。A氏も立ち寄ったという今庄365温泉やすらぎ(いい施設であった)に立ち寄り、さっぱりして木ノ本ICから高速に乗る。2週間前と同じく多賀SAのロッテリアに腹ごしらえをして帰宅する。栗東大津間と攝津南の渋滞も大したことはなく順調に帰れたが、やはり和歌山から福井は遠い。




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