三津河落山(さんづこうち) 1654m

 


データ】     

2002年10月14日(月)  曇後晴れ 歩行時間2時間44分
5:50中松江 6:27道の駅紀ノ川 7:00R24分岐 7:27消防署 7:37道の駅杉の湯川上 7:50大迫ダム 7:57大台分岐 8:05〜10伯母峰峠 8:35川上辻(125km)

8:50スタート <15分> 9:05〜10名古屋岳 <20分> 9:30如来月(最高点) <8分> 9:38〜41如来月の肩 <13分> 9:54〜10:01大和岳 <14分> 10:15〜31如来月の肩東稜にて写真 <20分 途中写真> 10:59名古屋岳 <10分 途中写真撮影> 11:17川上辻 <20分> 11:37巴岳 <18分 途中写真> 12:00〜30日出ケ岳 <14分> 12:44巴岳 <12分> 12:57ゴール

13:10出発 13:47R169 14:12道の駅杉の湯 14:23消防署 14:55R24 15:40道の駅紀ノ川 16:50中松江

駐車場
   川上辻

メンバー
   単独
   


3連休はすばらしい天気に恵まれたが、前2日は所要。日曜日の帰宅も遅かったので、朝起きた時刻と状態で、眠ければ電車で須磨アルプス、元気なら念願の三津河落山とする。



三津河落山は、以前山と渓谷社の「大峰・台高を歩く」で読んであこがれていた上、少し前に囲炉裏の関西の山歩きとハイキングのHPで詳しく紹介され、是非紅葉の季節にと思っていた山だ。



朝4時半に一度目覚めた後、5時に起きるとそう体調は悪くない。早々に準備し、出発する。曇空だが、NHKラジオの天気予報では近畿は阪神以南が晴れで降水確率は0といっているが、果たしてどうか。コンビ二で最近凝っている幕の内弁当を買い、快調に走る。驚いたのは大滝ダムが巨大な姿をあらわしていたこと。脱ダム宣言も出て、通勤途上、公共工事関連の本を読み知識がついただけに、余計複雑な思いである。しかしそのおかげで、道はすこぶるよくなった。今回は、数日前の新聞でキースジャレットの記事を読んだので、行き帰りに、たっぷりお気に入りのサンベアコンサート札幌での演奏を聴く。秋の空気と本当に合っている。



大台への分岐手前の数キロはまだ、未完であったが、思ったより早く分岐に到達。伯母峰峠辺りで、大普賢岳の勇姿が眼前にあらわれ、写真撮影に励む。その後ガスが強くなる中、高度を上げると、紅葉が美しくなる。1300mぐらいからは、身頃に近い。川上辻前の路肩の広場に駐車する。



急いで身支度し、山道を左手に進む。すぐに左手に赤いテープが表れる。気づかないとそのまま行ってしまうだろう。遊歩道ではないとのロープまでしてあるので。


HPを参考に笹原の中の斜面を登っていく。シャクナゲが多く、咲き殻も多かった。遠くで鹿の鳴き声がする。HP情報によると、三津河落山は、大台ガ原・日出ガ岳の西北に連なるピーク群の如来月(にょらいげつ)、名古屋岳、大和岳などの総称だそうだ。山名の由来はこの辺りが吉野川、熊野川、宮川の三河川の分水嶺であるところからきているという。何より、ハイカーや観光客が殺到する東大台に隣接した山域ながら、人も少なく静かな山歩きが味わえるところがすばらしいが、行程は短いが東大台のように道標が完備されているわけではなく、テープを拾いながらの山行となるので、地図、コンパスは必携であると書かれていた。



名古屋岳は、縦走路をピーク付近で少し左上に上ったところにある。山名が書かれた石柱があった。なんと小雨がポツリ。0%でも降るのが大台か。北に下り、紅葉の原生林の急登を登り返すと如来月。三津河落山の最高点だ。上から早くも一人下りて来られた。ただし、この後も出会ったのは3組合計6人のみ。実に静かであった。単独の人は、ガスで如来月で引き返してきたという。


如来月にも石柱があった。写真を撮り、踏み跡の薄い道を行く。しかしテープはしっかりしている。3人組に会うと展望がないのを実に残念がっていた。肩に出るとHP情報通り一気に開ける笹原だ。石柱には三津河落山と書かれている。東と北に続く道があり、ガスで何も見えないので、久しぶりに磁石できっちり確認し、北に向かう。ガスっていて何も見えないのは、残念至極だが、何故か心地よい気分である。このコースは関西のベスト3に選んでも良いのではなかろうか。静かな山行を心から喜ぶ。数分で農林省の大台ケ原観測所があった。前方から2人連れがやってきた。大きな三脚も持っていて、写真撮影が主目的だったようだ。


大和岳は大きな石があり、石柱に同じく山名が刻まれていた。折角なので更に先に進むが、間もなく植林となった。山頂付近のヤシオツツジの紅葉は見事であった。


川上辻に戻る途中、如来月の肩の東稜で急にガスが晴れ、いい写真が撮れた。やっと一眼レフが使えた。りんどうを見つけて喜ぶ。この後、徐々に晴れ出したので、紅葉を撮りながら進む。名古屋岳からの下りでは、紅葉越しに巴岳も見えた。川上辻近くにとりわけ美しい紅葉があり、写真撮影していた人と会話する。私の歩いたコースに興味がわき歩こうとされたので、コース紹介のHPコピーをプレゼントする。


川上辻辺りの道路も車で溢れかえっていた。しかし、巴岳への道は静寂そのもの。いくつもの踏み跡を適当に上ると、テープがあった。しかしそう頻繁になく、ルートファンディングが少し必要だ。しかし右手には、強固な鹿柵ができ、途中からネットがある。ゆるやかな上りで巴岳の石柱があった。その先の大岩にはしめ縄が張られていた。右を巻き、尾根上に上る。ここから日出ケ岳にかけてもすばらしい紅葉が多かった。幸せな気持ち一杯で進む。



最後の一のぼりで、喧騒の中に入ってしまった。情報通り、展望台が取り払われていた。しかし、すっかり晴れ渡り、今たどった三津河落山が確認でき、それ以上に右から山上、大普賢、行者還、弥山、八経、孔雀、釈迦と大峰山脈が横たわる。それを眺めての発泡酒。至福のときである。弁当は最近凝っている幕の内。今日はローソンだったが、まずまずである。しばらく昼寝でもしたいが、混雑は避けたいので、早々に川上辻まで下る。ネットから離れ、大岩付近に進むと少し巻くように下る点と巴岳からは左手に進む点は注意を要するが、さほどのことではない。鹿柵の中の笹と外では、緑の濃さが格段に違った。食害のせいかな。


案の定、道路は車でごつたかえしている。両脇に止めている上、まだこの時間でも上がってくる車があるからだ。やはり朝より1時間余計かかってしまった。


しかし、本当に満足した山行となった。再度訪れたい山となった。




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