塩見岳 3046.9m

 


【データ】     

2001年10月6日(土) 晴れ時々曇り 歩行時間  時間52分
10月7日(日) 晴後曇り 歩行時間8時間20分

10月5日(金)

20:00自宅 コンビ二 20:47泉南IC 21:35天理 22:48〜23:00大山田P 23:24勝川IC(241km) 23:47春日井IC 0:45〜49座光寺P 0:54松川IC 1:30R152上村分岐 1:35鳥倉林道分岐 2:02パノラマ公園 2:10ゲート前無料駐車場(自宅から398km)<仮眠 朝食>

10月6日(土)

6:24スタート <37分> 7:01〜07登山口 <20分> 7:27〜32鞍部49 <11分> 7:43(三伏峠まで2/10) <14分> 7:57〜8:03休憩 <7分> 8:10(三伏峠まで2km2時間の標識) <18分> 8:28(三伏峠まで5/10) <5分> 8:33〜38休憩 <7分> 8:45休憩(三伏峠まで6/10) <5分> 8:50〜52(三伏峠まで1km1時間の標識、水場)<38分> 9:30塩川分岐 <10分> 9:40〜55写真休憩 <12分> 10:07〜15三伏峠 <25分 途中写真撮影> 11:00〜40三伏小屋テント場 計210分 11:40テント場スタート <35分> 12:15稜線 <12分> 12:27〜14:32烏帽子岳山頂 <35分> 15:07テント場 18:00就寝

10月7日(日)

3:15起床 4:32スタート <30分> 5:07三伏山からの道合流 <21分> 5:28〜32本谷山山頂 <68分> 6:40〜50塩見新道 <15分> 7:05〜20塩見小屋 <55分> 8:15〜25塩見岳西峰山頂 <5分> 8:30〜55東峰山頂 計194分  8:55 <45分> 9:40〜45塩見小屋 <12分> 9:57塩見新道分岐 <53分> 10:50〜55休憩 <12分> 11:07〜15本谷山 <10分>11:25三伏峠分岐 <20分> 11:45テント 計152分 11:45〜13:07昼食、撤収 <22分> 13:31烏帽子岳分岐 <5分> 13:36塩見岳分岐 <2分> 13:38〜45三伏峠小屋 <15分> 14:00塩川新道分岐 <17分> 14:17〜20水場(鳥倉林道まで2km1時間の標識) <28分> 14:48(鳥倉林道まで1km30分の標識) <30分> 15:18〜28登山口 <34分> 16:02ゲート前駐車場 計153分 

16:15スタート 16:45鳥倉林道入り口(16km) 17:20〜18:16まつかわ温泉清流苑 19:32春日井IC 21:33天理 23:05自宅

【駐車場】
  
ゲート前駐車場(無料、多数)

【温泉】
  
 まつかわ温泉清流苑(350円)

【メンバー】
   
M君
   


MさんとI君が不参加となり、M君と2人で出かける。天気予報は良い。渋滞もなく、快調に走る。松川ICで分かりやすい道案内資料をもらい、助かる。小渋川沿いの道は1車線で曲がりくねっているので、私が運転する。真夜中にママチャリで走っている人がおり、びっくりする。大鹿村役場の分岐でやり過ごすが、すぐに気づき、地図で確認し事なきを得る。M君と案内標識を慎重に探しながら、進むと5分ほどで、左上に上がる道の多数の標識の一つに「鳥倉林道施設」という標識があったので、進む。

分岐には標識があり、長い道程ではあるが、順調にゲート前の駐車場に着く。ダートだが、区画もされている。十数台が止まっていた。空は、月がこうこうと照り、オリオン座も輝いている。仮眠をするが、M君が寒いと言うので、途中暖房を入れる。コンビ二のサラダとおにぎりの朝食をとり、準備の途中、周りの車のナンバーをみると、関西の車は少なく、岩手や秋田というナンバーもあった。数人は、日帰りのようで、軽装で出かけていった。なんと一人は折りたたみ自転車である。よく考えたものだ。

6:24出発。立派な林道を歩くと、崩壊箇所があり、年末までの予定で補修工事中である。直線距離にするとすぐだが、コの字型に回って行くので登山口まで40分ほどかかった。ダートになったと思ったら、すぐに登山口であった。塩見小屋は幕営禁止の看板がある。登山届を提出し、登山道に入るが、いきなりの急登に苦しむ。20分ほど頑張ると、支尾根の稜線に出た。右手の樹間から見える山は、帰ってガイドブックで見ると、小河内岳であった。三伏峠までを10等分した真新しい標識があり、励みになる。途中ガレ場もあり、GWに登ったというSさんの実力に敬服する。いくつかの木製の橋も雨が多いためか、腐るのが早いようだ。

針葉樹と苔の美しさに感心しながら登ると、ダケカンバやナナカマド等の紅葉が見頃で感激する。また、中央アルプスに加え、槍・穂高も見え、天候に恵まれたことを喜ぶ。唯一の水場は、甘露に感じ、冷たくおいしかった。ただし、7/10(10分の7)の標識当たりのガレ場は、木道も痛み、帰りの慎重さが求められる。そのすぐ後、伊那出身で、北沢峠まで縦走するという2人連れと共に歩くことになり、会話を楽しんでいるうちに、仙丈、甲斐駒、塩見等が見える絶景の場所となり、お2人と記念写真を撮る。ガイドブックに記載がなかっただけに感動も一入である。Kさんが木にスルスルと登り、写真を撮る身軽さに驚かされる。

景色と会話のおかげで苦もなく、三伏峠小屋に着く。小屋は新しく、冬季小屋も結構広かった。水があれば、ここに泊まるのだが。烏帽子や塩見が青空に浮かぶ。Kさんがストックを忘れたがすぐに気づかれ戻るのとM君が渡しに行くのと出会えてよかった。三伏小屋方面に向かうと烏帽子との分岐で、塩見の絶景に出会う。ハイマツと紅葉のダケカンバの向こうに青空に塩見が浮かぶ。いつまででも見ていたい景色だ。M君に先行してもらい、写真を撮る。

小さな小屋を左手に、烏帽子への三伏小屋からの直登ルートを左に見送り沢沿いの道を下ると、小屋が見えてきた。紅葉の向こうに仙丈らしき山が見える。小屋は情報に反して閉まっていて、テントが3張りほど張ってある。テント場は霜柱で湿っているが、水場に近い場所に張ることにする。このアライのエアライズも5回目7泊目となり元を取った感がある。ただ、残念なのは旧のトイレ付近に大量のごみが捨てられていたのと、トイレがトタンで囲まれたベニヤ板に穴を空けただけの沢への落とし込みだったことだ。

昼食とビールを持ち、烏帽子に向かう。ダケカンバの紅葉は美しいが、息切れして苦しい。立ち休憩を繰り返しながら登る。テント設営のための長い休憩で体が休んでしまったようだ。M君はパンをかじりながら余裕をもって登れるのがうらやましい。ようやく稜線に出ると、烏帽子はすぐだ。三伏峠小屋方面のダケカンバの黄が見事だ。

頂上からの眺めは絶景だ。雲海に浮かぶ富士山。前河内、小河内から荒川岳の前岳と中岳。残念ながら、赤石はガスの中だ。塩見の右手に蝙蝠岳、左手に間ノ岳と北岳、仙丈が雲海に浮かぶ。そして中央アルプスと槍・穂高が雲海に浮かぶ。早く下りても仕方ないし、明日は今日より天気予報がよくなかったので、ビール片手に2時間も至福のときを過ごす。M君は昼寝である。それにしてもハイマツが美しい。ただ残念なのは、たばこの吸殻が多数あったことだ。ごみ袋に入れ持ち帰る。心無い登山者がいるのは本当に残念だ。

いつまでもいたいが、きりがないので、下ると、何とキーンという泣き声と共にお尻の白い鹿2頭に出会う。遅くまで鹿の鳴き声が聞こえていた。小屋も空けられていて5・6人が陣どっていた。早速チャンコ鍋の準備をする。豚肉、つくね、キャベツ、モヤシ、たまねぎ、しいたけ、しろねぎ、ちくわである。なかなかうまかった。用意をしてくれた妻に感謝する。しかし、温度はどんどん下がり、17時の気温は4度。ガスに包まれたので18時にはシュラフにもぐる。今回は、エアマット、下着はブレスサーモ、薄手のフリース等に懐炉も用意し、シュラフをきっちり閉めると暖かく、ぐっすり眠れた。12時にトイレで起き、2時頃目覚める。月明かりで明るい。3時15分M君を起こし、朝食の準備。卵、キャベツ、もやし入りのサッポロ一番塩ラーメンである。

ヘッドライトをつけ、出発。月明かりでも樹林帯の中は真っ暗。一箇所沢を渡るところで少し悩む。三伏山からの道に合流する頃、白んでライトも不要となる。本谷山への上りは、お花畑の跡という中を進む。夏はさぞ美しいであろう。本谷山山頂からは、ピンク色の空に仙丈、甲斐駒も美しく、目指す塩見も大きく眼前に横たわる。ここから一旦紅葉の中を下ると、枯れ木が多い。更に進んだ樹林帯にテントが一つ張られていた。塩見山頂で出会った京都のカップルのものであった。

トラバース気味に進んだ後、涸れ沢を一気に上り、塩見新道の分岐に出た。ここからは紅葉の山の向こうに雲海に浮かぶ中央アルプスが見える。少し休んだ後、進むとハイマツの稜線に出て、左直下に塩見小屋があり、有名な小屋前のベンチで展望を楽しむ。逆光の中の天狗岩と塩見、間ノ岳、北岳、甲斐駒、仙丈、北アルプスは後立山まで見える。そして中央アルプス。聞いていた通りだ。幕営禁止であるが、テントも3つ張られていた。小屋は避難用のスペースのみ開放され、2畳ほどのスペースで、月に1度管理人が来たときは、遠慮して欲しいと書かれていた。

コースタイム1時間30分の上り。ナナカマド、とりわけ美しいダケカンバの黄葉の向こうに北岳が美しい。天狗岩から先は、手を使っての急登である。ガレていたので、落石をしないよう慎重に上る。M君に後押しされるように進んだためか55分で上れた。三角点のある西峰には数名休んでいた。何枚か写真を撮った後、東峰に向かう。荒川、赤石方面もはっきり見え、蝙蝠の左に雲海に浮かぶ富士山。何より北岳に続く縦走路がすばらしい。360度すべて見渡せる景色に満足し、天候に恵まれたことに感謝する。M君はウイスキーを楽しんでいる。下る頃になると、早くも仙丈や甲斐駒がガスに包まれつつある。

先が長いので名残を惜しみ、下る。塩見小屋まで慎重に下り、小屋で最後の展望を楽しんだ後、快調に飛ばす。途中陽が当たり、ナナカマドがあちこち赤く輝いていた。しかし、本谷山への上りは、にせピークが多く、遠く感じた。三伏小屋のテント場まで、最後の塩見を楽しみつつ、下る。撤収を急ぐとともに、昼食のカレーを食べ、ガスの中、三伏峠までの辛い上りを頑張る。三伏峠小屋のテント場も5張り以上あり、何とゴールデンリトリバーと小さな犬がいた。愛想良く寄って来てかわいい。父の飼い犬の散歩ができなかっただけに、替わりに撫でてやる。豊口コースの登山口までは長く感じる。7/10付近のガレ場は特に慎重になる必要があった。登山口から駐車場までは2kmとのことだが、コの字型なので、長い。駐車場は満杯になったのか、道路にも何台か止まってあった。

温泉を山渓の本で調べると、まつかわ温泉の清流苑が350円という低料金でありながら、大きな露天風呂、サウナ等すべての種類があるというので向かう。ちょうど32kmを1時間で着いた。大きな駐車場も満車で溢れかえっていたが、大きな風呂で満足して入れた。天気がいいと南アルプスが見えるようだ。レストランのとんかつ定食事も早くておいしく、渋滞もなく、予定より2時間も早く和歌山に着いた。すべてに恵まれた山行であった。

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