白馬岳  2932b

 


データ】     

1998年7月18日(土)快晴後晴れ  歩行時間7時間
7月19日(日)快晴後曇り
  歩行時間9時間

7月17日(金)
18:25中松江
  20:00泉南IC  22:52名古屋西

7月18日(土)
1:44〜2:00梓川SA
  (ローソン) 3:25猿倉

4:45猿倉スタート 6:00〜20白馬尻 6:40大雪渓 7:20〜30落石上休憩  7:55〜8:15石上休憩 8:27〜35アイゼンはずし 9:27〜41小雪渓手前休憩 10:08葱平 11:30白馬岳頂上頂上宿舎 12:00Mさん・Kさん到着 13:00宿舎発 13:50〜14:10頂上  19:00就寝

7月19日(日)
3:30起床  6:30宿舎発 8:00杓子岳分岐 8:20コル 9:30〜45鑓ケ岳頂上  10:05鑓温泉方面への分岐 10:37〜50小雪渓 11:30大出原終  12:15〜50鑓温泉入浴 14:00〜15三次郎沢 14:50小日向のコル 16:15林道 16:25猿倉 17:30黒菱ヒュッテ   21:00就寝

7月20日(月)曇り時々雨  歩行時間2時間
5:00起床   8:00リフト  8:20リフト終点 9:20八方ケルン  9:40〜10:00八方池 10:15八方ケルン 10:30八方山 10:45リフト  11:03リフト終 11:30〜12:12倉下の湯12:23〜50そば神 13:52豊科IC 17:24勝川IC 20:13泉南IC  21:25自宅

駐車場
  猿倉駐車場(無料、多数)

温泉
   鑓温泉(300円、日本第2位の高所)、倉下の湯(400円、半露天風呂)

メンバー
   Iさん、Mさん、Kさん
   


念願の日本アルプスへ。どこの山を最初に選ぶか悩んだ末、危険個所がなく、高山植物、雪渓、展望、山小屋と全て揃った白馬岳とすることとした。梅雨が明けるかやきもきしながら、待ちに待った日は予報はベスト。メンバーは金陽会全員が揃った。しかし、最初からハプニング。5万円のハイウェイカードが事もあろうに、オートマティックミッションの隙間に入ってしまうという事件が起こった。それも何とか、I氏のよく知るM自動車で取り出してもらい、事なきを得る。

ようやく落ち着き高速道を走りながら明日の天気はと空をながめると、星空だ。皆盛り上がる。交替で眠らねばならないが、なかなか眠れず。豊科ICを下り、コンビニで朝食と昼食を調達し、猿倉へ向う。真っ暗な道が続き、不安を感じはじめた頃、駐車場に着き、先人の多さに安心する。仮眠もほどほどに夜明けとともに出発する。


猿倉から白馬尻への道すがら、白馬岳らしきものが目の前に見えた。しかし、知識不足で特定できないが、ともかく写真をとる。1時間ほど頑張ると白馬尻に。大雪渓が見え、いやがおうにも興奮する。スパッツと軽アイゼンをつけ、大雪渓に。思ったより固いし、風がひんやりする。何枚か写真をとり、いざ出発する。ゆっくり登り始める。確かに登山道より歩きやすいぐらいだ。

途中のクレバスだけは、少し怖い感じがした。2回目の休憩の頃になると、M氏が大きく遅れる。体調が不十分なのか。何しろ、睡眠不足、荷物の重さ、高度すべて初めての体験で体にこたえるだろう。計画者として責任を感じる。大雪渓の終わりは、ぱっくり口が開き、あの中に落ち込んだら大変だろうなと思ってしまう。この辺りはパトロールの人も多い。慎重に通過する。

周りは高山植物が増え始め、小雪渓近くでは、クルマユリのお花畑がとりわけ美しい。しかしながら、この頃、M氏は更にしんどそう。K氏も少しつらいようだ。とうとう四阿のある休憩所でM氏はダウン宣言。荷物をチェックすると、ウインダーインゼリーだけで8個、これだけでも相当な重さだ。バテるのも当然だ。

皆で相談し、I氏と私が小屋に先に着き、荷物を置き、迎えに戻ることとする。小屋は、白馬山荘をあきらめ、村営頂上宿舎とする。だが、そこも見えているのに遠く感じる。しかし、登山道の周りはミヤマキンポウゲ等見事なお花畑と雪渓。心がなごむ。11時30分、先ず何とかI氏とともに小屋にたどり着く。荷物を置き、俄レスキュー隊として、M氏を支援に向かう。10分ほど下ると二人がゆっくり登ってくる。児玉氏に聞くと、M氏は「5分登っては、10分休む」と言うと笑っている。M氏の荷物をI氏と交替で持ち、12時に無事小屋へ到着する。

手続きを済ませ、部屋へ案内される。さすがに一番乗りだ。生ビールがあると言うので、荷物の整理もそこそこにして、休憩所に向かう。かんぱーい、何とうまいことか。

その後、M氏とK氏は睡眠。少し若いI氏と私は頂上へ向うこととする。登り始めると、何とウルップソウがたくさん咲いている。一番見たかった花だ。もう時期が遅いのではとあきらめていたのでなおさらうれしい。それにしても足が重い。疲れとビールで息も絶え絶えに登る。しかし、イワツメクサやミヤマシオガマ等たくさんの高山植物になぐさめられる。コースタイムの倍近くの時間を費やし、頂上へ着く。

遠くはガスがかかり見えないが、旭岳方面はきれいだ。記念写真を撮り、しばらくトカゲと化す(昼寝)。帰りの道で先ずイワギキョウを見つけ、岩だらけの中に風に吹かれ咲くそのけなげな姿に感動する。その後少し下りると人だかりが。何とコマクサが咲いていて、踏まれないよう、石で囲んでいる。いっしょうけんめい写真を撮る。今回は高山植物に初めて出会う登山でもあり、感激。そして感激を胸に、有名な白馬山荘のスカイプラザに向う。

入り口近くの宿泊受付窓口はたくさんの人が並んでいる。本当に街のレストラン並の雰囲気だ。I氏と再度乾杯。生ビールもつまみもうまい。頭が真っ白になる。稜線上の頂上がよく見える地点で、しばらくのんびりして宿舎へ下る。二人はうとうとしていた。私も少しうとうとした後、起きると日の入り間近だ。外に出てみると杓子岳と鑓ガ岳が夕日に映え美しい。

夕食は、残飯を発生させないよう自分が食べるだけ取るセルフ方式だ。カレーを選択したが、まずまずおいしかった。M氏は、体調も今一つのためか、まずく感じたようだ。それにしても大変な人で食事交替を告げるアナウンスとセルフ方式への協力を呼びかける声が遅くまで繰り返される。大勢の宿泊者の影響は、1畳2名以上に。前夜眠って
いないとは言え、眠れるものか?

7月19日(日)

夜のうちに、廊下かどこかに移動した人がいたのか、途中から余裕ができ、眠ることができた。夜明け前、K氏とM氏が昨日頂上に登っていないので、山頂からのご来光も目指し、出発する。私もと思うが、外は、ガスがあるようであり、近くの尾根からご来光を見ることにする。尾根から山頂方面を見ると、山頂や白馬山荘の周りは、ご来光を見る人で溢れかえっている。ご来光も荘厳だが、それを見る人達の多さもすごい。ほどなく、K氏とM氏も、槍ガ岳も見えたと興奮して帰ってくる。朝食を食べ、出発。皆は、昨夜も今朝も味噌汁の味かしないとしてぼやいていた。いずれにせよ、朝は弁当の方が出発が早くでき良いようだ。

出発して、ほどなく剣岳方面や遠く槍ガ岳穂高岳方面もくっきり見え感動する。特に剣岳は形もすばらしく、すっかり魅せられる。いつか登れるだろうか。大雪渓を上から見下ろした後、杓子岳は、昨日の疲れと今日の行程を考えて頂上はパスし、巻き道を進み、鑓ガ岳を目指す。振り返ると、白馬岳の形もすばらしく、雪倉や朝日岳方面も緑と残雪のコントラストがすばらしい。途中、ミヤマオダマキ、ミヤマアズマギクもはじめて見る。鑓ガ岳山頂からは、鹿島槍ガ岳、五竜岳がはっきり見える。雲が湧きだし、時折雲に隠れるが、すばらしい眺めだ。今日のカメラのレンズが28oから80oなのが惜しまれる。近いようで遠い。いつか縦走できるであろうか。少し早いが簡単な昼食をとった。

鑓ガ岳を下りると、鞍部に数は少ないがコマクサが咲いていて皆喜ぶ。更に、温泉方面へ下ると、お花畑が広がる。特にハクサンコザクラが初めてで感動が大きい。マクロレンズがあれば、もっといい写真が撮れるのだが。更にミヤマキンバイ、アオノツガザクラ、コイワカガミにもはじめての出会い。ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、チングルマも大きなお花畑に広がる。また、大きく雪渓も広がる。ウラジロナナカマドの白い花が咲く中を下り、途中の沢でおいしい水を飲み、鎖場を慎重に通過し、ようやく鑓温泉に。有名温泉だけに入らずにはいられない。昨日入浴していないだけに、最高の気分。しかし、これがかえって疲れを呼び、後の行程が長く感じられる。途中、ミヤマキンポウゲの大群落や雪渓等見所も多かったが、猿倉までは本当に長かった。

夜は、黒菱ヒュッテでおいしい食事をよばれ、ぐっすり眠る。翌日、天気がよければ、唐松岳まで考えていたが、ガスと雨で全く視界が効かず、八方池を往復する。いつかパンフレット通りの景色を見たいものだ。

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