皇海山 |
【データ】
【メンバー】 |
既に日本百名山を達成されたIさんが、放っておいたら、私の達成は、なかなか進まないということで、サポートしてくださることになり、一日有休をとり、皇海山・武尊山・巻機山の三連ちゃんを目指すことになった。メンバーはIさんと富士山も共にした昭和47年生まれのS君である。さらに武尊山と巻機山には、関東からK君も合流してくださるという。22日の水曜日は、夜飲み会がある上、天気予報によると23日はよくないので、23日の正午に出発することになった。目指すは、関越道の赤城高原SAで、Iさん宅からでも、650qほどある。S君が寮に向かいに来てくださり、スーパーウジタで、柿葉寿司を仕入れ、Iさん宅に向かう。 当初は前夜発としていたが、木曜日が天気が悪い上に、私は宴会、お二人も寝酒があった方が良いということで、Iさんの決断で、木曜日発とした。Iさんの詠み通り、出発時刻がよかったと思われ、渋滞もなく、長野道の梓川SAで夕食をとり、赤城高原SAには、20時40分頃着いた。途中、SAのミニストップで稲荷寿司も仕入れたので、私としては行動食も完璧の準備だ(最近のSAは本当によくなった)。 ここから、宴会の始まりだ。恵比寿ビールで乾杯後、サポートしてくださるお二人のために用意した3本の酒のうち、一番高級な日本酒「羅生門の龍寿」の一升瓶へと続く。酒の番付は、Iさんが横綱・S君が大関、私は前頭下位というところで、お二人はぐいぐいやる。この日のために買っていた、山の庭タンネのふきの煮物も美味しく、S君も美味しい肴を用意してくれていて、あっという間に二人は、一升瓶を空けてしまった。明日の降水確率も下がり、何とか登れそうだということで、23時には、寝る。雨音もなく、熟睡する。 ![]() ![]() 5時に目覚め、お二人を起こし、準備する。空は曇りで、SAから赤城山も見えている(左上の写真)。沼田ICで降り、根利まで、20q強、栗原川林道20q強を走る。栗原川林道は、元々、追貝からより根利からの方が道が良いとのことで、予定していたが(沼田ICからの総距離、林道区間の距離もほぼ同じ)、念のため、管轄行政に確認すると、老神温泉側からは工事で閉鎖されているという。カーナビは地図で設定し、登山口の皇海橋を目指す。林道は情報通り、20qぐらいしか出せないが、水たまりや表土が流れていた何箇所かを除き、全般に路面状態は悪くなかった。ダートに入ると、すぐに獣侵入防止フェンスがあり、間もなく分岐があったが、皇海山への表示があり、迷わない。6時30分頃、林道をやせたリスが横切った。 皇海橋手前で、竜宮の湯の送迎マイクロバスに出会ったが、対向できる場所で、難を逃れた。皇海橋は橋の前後に駐車場があり、トイレも一つだが、水洗である(左下の写真)。平日なので、先行車は2台だけであった。しかし、ここで思わぬハプニングが。S君が二日酔いで、登らないと言う。日本酒がダメなようだ。非常に残念だが仕方ない。 ![]() ![]() Iさんと二人で登る。登山口には地図と熊に注意の看板が入り口にあった。林道支線から登山道に入ると、カラマツ林となり、少し行くと沢へ下る。渡渉は5回あるが、雨で増水したら困りそうなのは、最初だけであった(右上の写真)。ここの渡渉のために、ダブルストックとしたが、その必要もなかった。せせらぎの音を聞きながらの笹原の道が続く。途中、日本庭園のように苔むした石の美しい場所もあった。 ![]() ![]() 二人は体調良く、団体を追い抜いた後、先行者を目印に歩いていると、二股の沢を間違って、左に行くところを右に行ってしまい、苦労して、笹を分けて、左の涸れ沢に下りる。豊富なピンクのテープを気にしていれば間違うことはなかったのだが。沢が終わると(右の写真が沢最上部)、ロープに頼って登らねばならない急登が待っていた。登りきると、鋸山との分岐で、風の通る笹原に、ダケカンパの若木が何本か生えていた。 分岐を左手に進むと、奥秩父のような雰囲気のコメツガ・シラソ・オオシラビソの針葉樹の森で、残り標高差100mぐらいのところで、もう一つの団体に会い、スピードの速さに驚かれる。朝 ![]() ![]() 大岩をまわりこむように最後の急登を上がると(右は、ポーズをとってくれたIさん。本当は下りに撮った)、平らになり、さらにまわりこむように進むと、庚申二柱と書かれた青銅の剣があり、その先に二等三角点と山頂表示と測量台があった。あまり特色のない山で、Iさんが記憶していないというのも分かる。しかし、ここは渡良瀬川源流の盟主で、晴れていれば、至仏山や日光白根山、富士山まで見えることもあるそうだ。 ![]() ![]() 団体さんと写真を撮り合い、S君のことが気になるので、そそくさと下る。下りでは、一瞬、鋸山が見えた。(左下のの写真)S君も一緒だったら鋸山もチャレンジしたかもしれないが、三連荘でもあるので、景色を楽しみながら下る。雨が降らなかったことと先ずは一座達成できたことを喜ぶ。駐車場に着くと、S君は寝ていて、まだ、調子が悪いと言う。帰りの林道では、立派な角の鹿が横切り、驚く。温泉は、途中、見つけていた南郷温泉しゃくなげの湯に立ち寄るが、S君は入浴もしないと言う。しゃくなげの湯は、露天風呂もある立派な施設で、源泉かけ流しで、冷えた体があったまった。広間で私は弁当、Iさんは、うどんと焼きおにぎりセットを食べた。 ![]() ![]() 途中、沼田インター近くのコンビニで、懲りずに、稲荷寿司を買い、今夜の宿の谷川岳PAに向かう。このPAには、「谷川岳6年の水」がふんだんに流れ出て、それ目当てに汲みに来ている人も多い。飲んでみると冷たくはないが、甘い感じがする。谷川岳PAで、K君に明日朝の待ち合わせ場所と時間をメールし、またまた宴会の始まりであるが、なんせ大関のS君がダメなので、Iさんも寂しそうだ。早々にPAの食事コーナーで、夕食を済ませ、18時には夢の中となる。S君にあげた三共胃腸薬が効くことを祈りつつ。 |