
7時過ぎの電車に乗れる時間に起きれば出かけようと思っていたところ、ほどよく目覚めたので、準備する。天気予報通り、雨が上がり、良い天気である。加太線も南海もゆったり座れたが、北に行くにつれ、雲が多くなり、大阪は青空はない。回復が遅れているのであろうと思う。新 今宮のコンビ二アンスリーで鱒寿司と助六寿司を買う。そういえば、昨日のテレビで和歌山県の酢の使用量がダントツに多く、理由は中華そばにつきもののはや寿司、さんま寿司やめはり寿司等、名物の寿司が多いからだという。
大阪駅にも早く着いたので、新快速も座れ、十分に睡眠をとったので、珍しく仕事に関係する本を読みながらとなるが、頭にはさほど入らなくて、同じ箇所を何回も読み返す(^^ゞ 乗り換え駅の加古川は、思ったより小さな古い駅なので、意外だったが、よく見ると、高架工事をしていた。同じホームの向かいに普通が止まっており、すぐに発車した。2つめの曽根駅で下車する。帰りの北池登山口から宝殿駅と曽根駅はどちらが近いか見ていたところ、少し曽根の方が近いと感じた。
大阪と三宮間の特割切符を持っていたので清算すると820円の追加(宝殿駅の場合は740円)であった。環状線の170円とを足しても200円程度割安となるのがおもしろい。きっと、大阪・三宮間の休日切符の特割分が効いてい るだけでなく、この間は私鉄との競合が激しいので特別料金となっているのであろう。
高御位山は、鹿島神社からのコースがよく紹介されているが、曽根駅から播磨アルプス全山縦走コースというのがあることをHPで知り、チャレンジする。ガイドブックの紹介で は、「岩尾根が続く登山道から終始展望が楽しめ「播磨アルプス」とも呼ばれている。また、富士の山容に似ているため播磨富士とも呼ばれ、「ふるさと富士」としても人気がある。」と書かれていた。取り付きが分かりにくそうなのが気になる。
先ず、駅を出て、右から北に上がるか左からか悩むが、右の方が広いので、進むとつき当たり、左に進むと、右手にため池をみて、すぐに国道2号線に出た。ここは豆崎の交差点で陸橋もある。めんどうなので、陸橋を渡らず、横断して、左手姫路方向に20mほど行くと、右斜めに入る道があるので進む。取り付きはどこかと思っていると、ベランダの女性がもう少し手前であることを知らせてくれる。戻りよくみると、国道から10mほどの国道から見て右手に積水ハイムの家があり、小さな駐車場と倉庫のような建屋との間に右に入る取り付きの道がある。小さな標識やテープもある(左上の写真)。
少し登るとすぐに一枚岩があり、ロープもないが、フリィクションのきく岩であるが、昨夜の雨で濡れているので慎重に登る。後は、いくつも分かれている箇所もあるが、どれも同じところにつながる。振 り返れば、加古川市内もよく見え、神戸製鋼の加古川製鉄所の高炉の向こうに淡路島が見える。最初に左の展望が見え出し、右の展望が見え出す。10:29に右からの道が合流する。全山縦走のコース標識があり、道幅も少し広いかった。どこかで分かれていたのか、取り付きが違うのか興味あるところだ。
豆崎奥山かと思った平坦な岩場は、そうではなくて少し先に山名の標識と三等三角点があ った。目指す高御位山と左手に鷹ノ巣山等への縦走ルートの山々が見える。三角点と高御位山を写真に撮る(一番右上の写真)。この山を登った誰もが山は高さだけではないとか、まやかしのアルプスを冠したものは多いがここはその名に値すると誉めるが、私も同感であった。少し下ると、登山道の笹を刈っているご夫妻がいたので、お礼を言う。
次のピークからは右下に池が見えその向こうに高御位山が見える。それにしても高木が全くといってない。これがアルプス的景観となっている。10:59全山縦走コース標識に「高御位山の小天狗」と書かれた箇所を越えると、大きく標高差100mほども下り、鞍部は鹿嶋神社からの道と合流する。ここから高御位山まで80分の表示がある。使えそうにないトイレ、遊具と半円形の展望台がある。そこから百間岩と呼ばれる岸壁が立ちはだかる(左右の写真)。ここもフィリクションがきき、どこでも適当に登れるという感じだ。ただ、上部の左側には新しいロープがある。右下に鹿嶋嶋社の大鳥居と広い駐車場が見える。車はそう多くなく十分なスペースがある。
追い越していったご夫妻は健脚で(ご主人は空身)、とてもついていけない。この辺からは一気に人も多くなる。登り ついた鉄塔からは左手に姫路市街が見えるが、城は特定できない。歩き出すと、クレー射撃場の音が頻繁だ。予備知識がないとびっくりする。右手に鹿島槍のような双耳峰の鹿嶋山(別名鷹ノ巣山)が見える(右の写真)。途中ビニール袋と火箸を持ちゴミひろいをしているグループに会う。結構空き缶等拾ってあった。このように愛されて播磨アルプスは幸せだ。
東峰の四等三角点(264.2m)でみかんを食べ、少し先に高御位山まで50分の標識があり、すぐに桶居山との分岐がある。片道1時間とのことだが、そこまでの気力はない。山頂まで 1.6km・鹿嶋神社まで2kmの標識があった。それにしても暖かで下着一枚で歩いている。三月下旬並の暖かさだそうだ。
12:13に山頂35分・市の池公園20分の標識がある分岐に付く。12:26高御位山山頂の反射板が目立つ最後の下りと上り箇所に来る。12:39反射板のある山頂一角に着くと、多数の登山者がいた。展望はすばらしく小豆島や四国も見える。東の方には大岩と高御位神社がある。三角点は社の西隅にあった。ぎりぎり避けて社を建てた感じだ。大岩で写真を撮り、昼食をとるが、汗をかきすぎたのか食欲はなくチキンラーメンだけである。
今日は単独行の気楽さでちんたら歩いたが。そういえば、深田久弥氏は、「わが愛する山々」の天城山の項で、「一人で山を歩いてみると、これもなかなか楽しい。一日中誰とも口を利かず、勝手に休み、勝手な時に物を食う。束縛も制限もない。退屈?ノン。気に済まぬ相手のいる方がずっと退屈である。孤独を愛す、なんて高尚な精神でもない。くだらぬ俗な空想に耽りながら歩く。妨げら れないということが楽しいのである。」と書いていたが、全くその通りだと思う。

神社に参り(左の写真)、立派な道にこちら側は表参道で良いのかと思ったが、全く的外れで、その後大岩の下りが続き、慎重に下る。振り返ると青空の下、高御位山は立派で大岩が一際目立つ(左右下の写真)。成井方面への分岐が小高御位山であろうか。
成井分岐を右手に縦走ルートを進む。また大岩を下り登り返しとなる。尾根からは明石大橋も見える。右に捲くように進むと鉄塔があり、北山登山口への分岐である。北山まで0.8km、20分、目指す北池登山口までは50分、逆に高御位山頂までは1.5km50分の標識があった。ここから右手に朝から歩いてきたルートが見え、感慨深 い。13:51宝殿駅への分岐を左に分ける。こちらも魅力的なルートだが、全山縦走ルートを進む。徐々に高度を下げつつも、忠実に尾根をたどり、登山口付近はこのルートで最も高木の雑木林であった。
下り立った登山口には地蔵が並び新しいコンクリートの社風の建物と横の道路には巨大な北山鹿嶋神社の鳥居があった(左下の写真)。六甲山の全山縦走には比べるべくもないが、充実感でいっぱい であった。宝殿駅までは40分の表示がある。電車は1時間に2本しかなく、次は曽根駅32分。微妙だ。
掃除に来ていた人に曽根と宝殿どちらが近いか聞くと曽根だが、そう変わらないというので、32分はあきらめ、宝殿に向かう。ルートは眼前にある国道2号線を左手に進む。バスの時刻を確認するが、2時間に1本あるかないか。ヒッチハイクともいかず、ひたすら歩く。JRを高架で越し、しばらく行くと宝殿駅左の大きな表示がある。わずかの差で出発したばかりで、コンビ二でジュースを買う。汗をかいたからか、500mlのフルーツ牛乳を一気に飲み干した。それにしても HPのコースタイムの速さには驚くばかりである。
帰りのJRも座ることができ、南海も堺から座れたのでラッキーであったが、岸和田でラピートが追い越すため5分の待ち時間があり、加太線は少しの差で連絡が悪かった。2月の22日のダイヤ改正でよくなることを願う。これで関百76座である。
HOMEへ
|