空木岳・南駒ケ岳・越百山

 


データ】     

2001年7月14日(土) 曇り時々晴れ 歩行時間  時間30分
月15日(日) 晴れ後曇り後雨 歩行時間8時間30分

   

月13日(金)

20:00自宅 20:45Iさん宅後ガソリンスタンド 21:07阪神高速湾岸線泉佐野IC 21:35〜45島屋出口池田氏ピックアップ後コンビ二 22:15西名阪 23:15〜20伊賀P 0:32春日井IC 0:47〜3:30虎渓山P 4:00中津川IC(323.4km) 4:35〜48道の駅大桑(358.7km) 5:20今朝沢橋駐車場(374km)

月14日(土)

5:40スタート 伊奈川林道 <1時間30分> 7:08〜18金沢土場(4号目登山口) <16分> 7:34金沢橋 <10分> 7:44うさぎ平 8:11〜20八丁のぞき <12分> 8:32崩壊地 <20分> 8:52〜9:08北沢(木曽殿越へ3時間40分の表示) <25分> 9:33七合目へ30分の表示 <9分> 9:42〜46休憩 <12分> 9:58七合目(仙人の泉へ20分) <16分> 10:14〜30仙人の泉(八合目へ40分) <46分> 11:16〜38八合目 昼食(山荘へ75分の表示) <20分> 12:08見晴台(あと45分の表示) <10分> 12:18〜25見晴場 <29分> 12:54お花畑 <6分> 13:00〜29木曽義仲の力水 <10分> 13:40 木曽殿山荘 2510m 15:15〜16:10東川岳往復 17:30夕食 18:50就寝

月15日(日)

:03木曽殿山荘スタート <35分> 4:43〜53日の出 <15分> 5:08〜18第一ピーク <20分> 5:38〜42休憩 <13分>  5:55〜59写真撮影 <2分> 6:01〜6:50空木岳山頂 <60分> 7:55〜8:10赤なぎ岳<13分> 8:23摺鉢窪カール分岐 <31分> 8:54〜9:08南駒ケ岳 <50分> 10:04鞍部 <26分> 10:30〜43仙崖嶺 <60分> 11:48〜12:05越百山 <26分> 12:31〜58越百小屋水場 <37分> 13:35〜54七合目水場 <40分> 14:35上のコル(4合目へ15分、下の水場へ20分の表示) <21分> 14:56下のコル4合目(登山口へ30分の表示) <5分> 15:01下の水場 <4分> 15:05〜12雨対策 <14分> 15:26〜34福栃橋登山口 <40分> 16:14駐車場(今朝沢橋) 16:20出発 16:53〜17:40フォレスパ木曽入浴 18:26中津川IC 18:30〜19:10恵那SA夕食 20:40〜45菩提寺P 21:00京滋バイパス 21:20R1 22:00阪神高速守口 22:38泉佐野IC 23:05Iさん宅  23:25自宅

駐車場
  今朝沢橋駐車場(無料、多数)

温泉
   フォレストスパ木曽(800円)

メンバー
   I夫妻、Mさん
   


会社の業務で、Iさんと同じ時期に長期休暇をとることが難しくなったので、今夏は、回数勝負でということにし、第一弾として、当初は、主要山域を制覇した来年以降と考えていた中央アルプス南部に出かけることにする。今年の梅雨明けは早く、関東地方が11日に明け、14日に近畿地方も明けるというので、天気も期待できる。 当初は、越百から空木周回というルートを考えていたが、越百小屋に予約をすると、ヘリでの荷揚げのため、閉める可能性があるということで、別の山域も検討していたところ、インターネットの囲炉裏の山行記録で昨年の同時期に逆周りをしたものがあり、木曽殿山荘に泊まることとする。混雑することで有名なので、電話で確認すると、20日の連休以降は混むが今週は大丈夫でしょうとの話だった。空木岳は100名山、南駒ケ岳は200名山、越百山は300名山で、一度に100、200、300というのもおもしろいし、何より人の少ない静かな山歩きができそうなのがうれしい。日本百名山も、これで29座目である。

Iさんが、仕事の飲み会があるので、自宅でIさんの奥さんをピックアップし、阪神高速湾岸線で島屋に向かう。コンビ二で翌日の食料を調達し、再度阪神高速で近畿道、西名阪と乗り継ぐ。登山口までの林道は分かりにくそうなので、中央自動車道のPで仮眠と朝食をとり、中津川ICのR19の大桑村の道の駅でトイレ休憩をし、伊奈川沿いの道を探すが、伊奈川大橋が工事中で標識もなかったので行き過ぎてしまう。地図で再度確認し、右岸か左岸か迷うが、右岸を走る。結論としては、どちらでも行けるようだ。

少し走ると、伊奈川渓谷、登山口の真新しい表示が随所にあるので、ありがたかった。細い林道を進むと、伊奈川ダムが現れたが、砂でほとんど埋まっていた。しばらく進むと、大きな空き地が上下2段あり、50台ぐらい止まれそうだ。予想に反して10台くらいとまっていたが、後で分かるが、ほとんど渓流釣りの車だった。隣の車も、渓流釣りの仕度をしていた。登山届けを提出しようとするとネット情報通り今年も「熊出没多発注意」の警告が貼られていた。ゲートを超えると、すぐに越百と空木への林道が分かれ、古いが標識があった。伊奈川林道をどんどん進むと、前方を渓流釣りの人が進み、途中マウティンバイクの渓流釣り2人が追い越していった。渓流釣りのメッカなのかもしれない。金沢土場までの1時間30分を足慣らしのつもりでぶらぶら歩く。天気は上々である。クガイソウがすがすがしい。

金沢土場で休み、Mさんからアミノ酸サプリメントの効果を聞く。脂肪を燃焼するということで売り切れ続出とのことである。林道を更に進むと、金沢橋があり、滝が落ちていた。そこを一台の車が抜き去って行った。後で分かるがボッカの人だった。うさぎ平まで行くと、小さな広場があり、先の車が止められていた。いよいよ登山道である。あまり歩かれていないようで、笹等がはみだし、露で濡れるので、他のメンバーは嫌っていたが、私は、中八人山のおかげで気にならない。 笹と針葉樹の中をひたすら登り、八丁のぞきで一息つく。 右側が崩壊しているロープの張った箇所を慎重に過ぎ、アップダウンのあまりない笹道を下り気味に進むと、沢の音が大きくなり、北沢に着いた。木曽駒山岳会の真新しい立派な表示板がある。休憩していると、ボッカの若い人が追い越して行った。

北沢にかかる橋は、いかにも手作りという感じだったが、滑らず助かった。そこからは九十九折の針葉樹の中の急登である。適当に休みながら、待望の仙人の泉に着いた。冷たく水量も多く期待以上においしい。まさに生き返るという感じだ。八合目までは、シダとおおしらびそが美しい原生林であった。ようやくたどり着いたという感じの八合目で昼食をとる。コンビ二ではじめて買ったうなぎ弁当を食べる。なかなかおいしい。それからは、トラバース気味の道を歩く。

見晴台では、 御岳は見えなかったが、新しい表示板の建つ見晴場では、空木岳がややガスにかかるものの、ほぼ見渡せた。木曽義仲の力水近くはお花畑で、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、グンナイフウロ、ハクサンチドリが美しく咲き、力水では、シナノキンバイが特に美しかった。ミヤマクルマユリも一輪だけ咲いていた。力水も仙人の泉に負けず、冷たく美味で、汗の体もふいた。山荘からも水汲みに数人下りて来た。お花畑の中を進むと、ハイマツの花が咲き、前方に空木岳がそびえるのが見えると、木曽殿山荘であった。

手続きを済ますと、お茶とヤマケイJOYに書いていた山荘名物の梅の砂糖漬けをよばれた。その後、ビールで乾杯し、二階に上がる。大部屋が一つで端が二段になっている。指示のあったリュック棚に荷物をおき、枕を借り、横になる。しかし、あまり眠れなかったので、東川岳をピストンすることにする。山荘の前で写真をとってもらい、カメラ一つの空身で登る。ハクサンシャクナゲが咲いている。下りて来る人が多い。青空に空木岳(第一ピーク)が美しい。東川岳山頂近くまで上ると、一瞬ガスで覆われた後、晴れ、ガスに浮かぶ空木や滝雲風に流れるガスが美しい。しかしフィルム切れ。脳裏に焼き付けるしかない。大失敗である。下りて来た人がデジカメですかと尋ねるので、そうであればなぁと残念がる。ドラマは5分ほどで終わり、夕暮れまで二度とガスが切れることはなかった。

山荘に次々到着し、予想に反して70人位が泊まることになったが、一度に食事をすることができた。オーナーの沢木さんは指示が明快、運営上手でテーブルには代表者の名前が書かれ、席も決められていた。山菜炊き込みごはんとおでんと吸い物で本に書いていた通りであった。おいしく、Mさんも珍しくすべて食べていた。夕食後、ふとんが敷かれ、こちらも的確に割り当てられた。我々は、出発が早いので、階段に近いところであった。敷き布団は2枚で3人、掛け布団は1人に1枚であった。7時前には、眠ったが、8時の消灯時に起き、以後は1・2時間毎に起きあまり眠れなかった。

2時頃、外のトイレに出ると、満点の星空に、空木岳上空に半月が輝いていた。3時30半に起き、4時に出発することにした。何人か早出発していく。急登をゆっくり登って行くと、八ヶ岳の上空が赤く染まり、美しい。道端にはウスユキソウ、ハクサンイチゲ、イワツメクサなど咲いていて、特にウスユキソウが露で美しい。4時40分ご来光である。 5:08ようやく第一ピーク到着。写真撮影等でゆっくりである。ここからが手足総動員の必要な岩峰で苦労する。一箇所鎖が欲しいところもあった。しかし快晴の空に宝剣岳への縦走路、御岳、乗鞍岳、白山も見えるので、苦にはならない。

宝剣岳の上の雲がピンクに染まり殊更美しい。いよいよ頂上かと思ってたどり着くと、まだ先であったが、何と宝剣の横に槍・穂高も見える。また右手の南駒ケ岳も美しい。絶滅したと言われる雷鳥の鳴き声が聞こえ、遠足に来たのかななどと話す。目指す空木岳の岩峰も凛々しい。南アルプスの山々も見える。山頂は広く、池山尾根にはヒュッテが見えた。小屋の山菜おにぎり弁当を食べながら展望を楽しむ。白く輝く雲海に、左から八ヶ岳、甲斐駒、仙丈、北岳、間ノ岳、農鳥、塩見に重なるように富士山、荒川、赤石、聖と続く。越百へ続く稜線もすばらしい。展望を満喫した後、赤なぎ岳へと向かうが、頂上にいた大半の人は池山尾根を下るようで、縦走する人は見当たらない。

赤なぎ岳を越えると摺鉢窪カールがあり、避難小屋が見える。途中、いわひばりがいた。分岐から見ると、お花畑が広がっているのが見える。目指す南駒ケ岳までは、そこそこの上りでネット情報「南駒ケ岳」の散歩感覚とは違う。途中左手に雪渓が残っていた。ここからの展望もよく、空木岳がすばらしい。目指す越百山はなだらかだ。仙崖嶺も近くに見え、1時間もかかるとは思えない。ただガスが上がりだし、周りの山々は見えなくなり出した。コルはすばらしいお花畑で、シナノキンバイ、コバイケイソウ、クロユリ。中でもクロユリの数が多く、Iさんの奥さんも喜ぶ。ダケカンバの幼木の中を抜けると鞍部で、眼前の第一の岩峰群は直登かと思われたが、右に巻き、次が仙崖嶺であった。第一の岩峰群に、雲がかかり、アルプス的景観であった。鎖場は危険はなく、補助的なものであった。

この辺りから、Iさん夫妻、Mさんの疲れが見え出す。Iさんの奥さんの話によると、昭文社の日本200名山のガイドでは、越百小屋に泊まり2泊3日となっているので、やはり少しきついのかもしれない。越百山までは、 情報通り、白砂青松という稜線漫歩。ハイマツと花崗岩の道を歩く。花は少なく、ハクサンシャクナゲが所々で咲き、うぐいすが鳴いていた。こんな高山まで上がるのかと驚く。皆へとへとで、山頂にたどり着く。陽射しがきつく暑いが、風はある。越百山山頂は、古い表示板があるだけであったが、眼前に南越百山が見える。往復30分程度だが、その気力は残っていない。

名残惜しいが、小屋を目指して下る。ダケカンバと針葉樹の林だ。結構小屋までは時間がかかる。20分のコースタイムは怪しい。道も荒れていた。小屋手前に水場の標識があったので、時間は表示されていないが、すぐだろうと思い、下るが結構遠く、標高差100mぐらいもあった。冷たい豊富な水で、他のメンバーの分もくみ、もどる。急登でリュックをおいてきたらよかったと後悔する。心配してIさんが下りてきた。越百小屋は営業小屋は荷揚げのため15日から17日まで休みとのことである。冷たい水で喉をうるおし、福栃山への上りを越えると、後は長い下りであった。針葉樹の少し荒れた道をひたすら下る。七合目の水場は近く、皆顔を洗ったり、体を拭いたりする。上のコルから福栃橋までの道と駐車場までの道は、コースタイムよりはるかに近く、山と渓谷社の登山地図帳はまちがっているようである。皆疲れてバンテリン等塗る。おまけに15時頃から雨が降り出し、雷さえ鳴り出し、駐車場まで濡れ鼠となる。福栃橋には大きなコース案内看板があった。

途中、何と今朝沢橋から南駒と越百を2日間で2周したという人に出会う。南駒への道は相当荒れているようだ。空木を出てから出会った人は20人に満たない。福栃橋近くでは、再度クガイソウが出迎えてくれた。沢の水は美しく小さい滝もある。にわとり小屋方面から下りて来た単独者がおり驚いたが、翌日の囲炉裏に南駒ケ岳の山行記録があったので驚き電子メールで確認すると、囲炉裏のmimaさんであった。

フォレストスパ木曽で汗を流し、囲炉裏情報通り「くるまや」のそばをと思うが、そばやは閉まっていた。帰路は、早くと名阪を使わず、名神としたが、京都東から事故渋滞が16`ともなり、瀬田から吹田まで2時間近くもかかるとのことなので、京滋バイパス、R1、阪神高速守口線、湾岸線と乗り継ぎ23時30分に自宅に着く。

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