山形旅行
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2018年8月14日(火)晴れ お盆休みは、先ず、帰京しての両家との会食、W夫人に教えていただいた阪急百貨店の鉄道フェスティバルでジオラマを楽しんだ。メインは、14日からの山形旅行だ。 藤沢周平氏の作品が好きなこともあり、鶴岡市に行ってみたかった。それで、山形旅行を思い立つ。伊丹から山形空港に飛び、レンタカーで、鶴岡、酒田、最上川沿い、新庄から山形の周回ルートとした。宿泊地を鶴岡と山形とする。 3週間前にタクシーを予約しようとたが、確保できず、家内を車で第二阪奈バス停まで一旦送り届けて、自宅に車をもどして、私は歩いた。バス停では二組待っていて、ランニングシャツ姿の私を家内は笑うが、汗をかかずに済んだ。私は10分前に着いたが、家内から、以前友達の萩尾台の家族が歩いてバスに間に合わなかった話を聞いた。 伊丹空港は早朝にもかかわらず、人で溢れかえり、荷物預かりも手荷物検査もごった返していた。山形行はバスだった。 天気予報は三日共によくなく三日目は特に悪いのが気がかりだったが、行きの飛行路上は天気が良くて、富士山や中央・北アルプスも見えた。機材はエンブレラE170で2シート×2列で19列までだ。 わずか、1時間で揺れることもなく、山形空港に着いたので家内はほっとしていた。今回は日産レンタカーがお得で、免責保証もついて、3日で14000円しなかった。車種はマーチだ。 天気は晴れて、空港周辺のリンゴ畑の実も大きくなっていた。寒河江ICに向かう途中、標高2千メートルら満たないのに、残雪のある月山が見えた。天気を心配していたが、月山を家内に見せられただけでも良かった。 ![]() 朝食が早く二人ともお腹が空いていたので、寒河江のSAで、早い昼食とした。ご当地の豚と鶏肉を使ったカツ丼と親子丼を頼んだ。なかなか美味しかった。 対面だが、高速道路なので快調に月山湖に着いた。ちょうど、大噴水が上がる時刻で、近くまでは行けなかったが、見ることができたのはラッキーだった。 ![]() ![]() そこから無料の月山道路等を通り、羽黒山に向かう。観光客が多く、いろは文化館の駐車場は駄目だったので手前の駐車場に戻り何とか止めれた。 国宝の五重塔は、一旦、川まで下り、登り返す。隋神門をくぐると、杉の大木が茂る石段の道だ。途中、人工の須賀の滝や国の天然記念物の老杉を観る。国宝五重塔は、姿、雰囲気良く、家内と来た甲斐があったと喜ぶ。明治維新以来の内部公開とのことだったが、待ち時間がかかりそうだったので、見なかった。国内の国宝の五重塔をすべて見たが、山口の瑠璃光寺と双璧ではなかろうか。 家内が宿坊街を見つけて、手向郵便局があったので、景色消印を記念にと、はがきを書いた。これで、富士山、竜飛岬、竹富島についで四通目となる。 この後、家内の希望のお茶タイム。陶磁器ギャラリーもある「MILK」に向かう。事前のネット情報に加えて、「まっぷる」でも紹介されている有名店だ。この喫茶は、私にとっては生涯一入ったNo.1喫茶店とも思う。陶磁器ギャラリーの展示物と展示方法のセンスの良さ、少し酸味のあるブレンドコーヒー、器の素晴らしさ、室内の調度品、コンボステレオとクラシック音楽、そしてオーナー夫妻の雰囲気。すべてが素晴らしい。ホットサンドイッチも独特で美味しかった。 ![]() ![]() その後、NHKの番組で鶴岡は北前船の関係で古伊万里をおく古美術店が多いと知っていたので、ネット情報を頼りに「池徳古美術店」に立ち寄った。残念ながら、これぞと思うのは高く、無理に一品買い求めたが、正解ではなく、あらもいくつか見受けられたが、思い出の普段使いとしよう。 鶴岡市内は見所多く、先ず、家内の希望の「致道博物館」に向かう。ここで、四施設を見学できる共通券を買い求めた。博物館は、東京たてもの園などと比べると格落ちで、そそくさと済ませ、風間家旧別宅釈迦堂と旧風間家住宅に向かう。 旧風間家住宅丙申堂は解説もしてくださり、よく分かった。特に石屋根は圧巻だった。さらに、市役所の駐車場に車を止めて、庄内藩校の致道館を見学して、今日の宿、東京第一ホテル鶴岡に向かう。 ![]() ホテルはリニューアルまもなくで、コスパは高く、何より、夕食の山形牛の鉄板焼きが素晴らしかった。米沢牛は油が多く、ステーキは山形牛がお勧めだそうだ。シェフは紳士的で、野菜も地元の珍しい茄子など、堪能した。ワインは天童より朝日がお勧めとのこと。ガーリックライスも大葉としらすでしつこくなくつくってくれた。 2018年8月15日(水)晴れ後雨後曇り 昨夜は、少し酔って寝不足で温泉には入らなかったので、朝風呂に入った。天然温泉らしい湯で、展望も良くさっぱりした。朝食会場は、アネックスの8階で、種類も郷土色もあり、美味しかった。 先ず、9時開館に合わせて、藤沢周平記念館に行く。城跡にあり、市営施設とのこと。鶴岡公園の周りは緑豊かで景観も良い。市役所の駐車場からはすぐだ。特に入り口付近の名作と四季の写真のコラボは雰囲気があり、その世界を表していた。 ![]() ![]() 今日は、荘内大祭の大名行列があり、記念館の前の荘内神社では、その準備に追われていた。神輿や太鼓の準備にクレーンまで出ている。我々は神社に参拝し、家内は鯛のかわいいみくじを買った。 大宝館は外観だけにして、加茂水族館に向かう。ここの水族館は、クラゲが大人気で、全国あまたある水族館でも10傑にはいろうかという人気だそうだ。 今回の宿泊は、ここの水族館入園券つきだ。水族館に向かうと、早たくさんの車で、駐車場ははるか遠くとなった。家内が先に並んでくれていて助かった。ちなみに第二第三駐車場からはシャトルバスも出ている。 クラゲの他にアザラシショーなどもあるが、やはりクラゲだ。三年ほど前に建て替えられた水族館には、リニューアル後2百万人も入場したという。たかがクラゲではない。 列は二列になっていて、右のレーンは少し遠くなるがスイスイとのことなので選択したら大正解だった。十分楽しめた。やはりメイン水槽は群をぬいていてあきなかった。クラゲに特化しようと考えたのにはおそれいる。あっぱれだ。 ![]() ![]() 満足して、酒田市に向かう。湯の浜温泉の海水浴場は、海の家もあり、郷愁を感じた。昼食は「まっぷる」紹介の手作り蕎麦「出羽」にした。少し早めに着いたのが正解で、すぐに満席となった。私は鴨汁蕎麦。短い太麺で美味かった。 ![]() ![]() 酒田市の山居倉庫は期待以上。裏手のケヤキ並木の巨木と黒壁倉庫の間を涼風が吹く。何とも言えない心地よさだ。表の方も懐かしい木枠のガラス窓が続く。一部は酒田観光物産協会の運営する素晴らしい土産物店となっていて、展示が素晴らしい。 ![]() ![]() 気に入った欅のテーブルに出会い、買い求めることになった。帰宅後家具屋さんから、わざわざ塗装二回塗り直し手入れしてから送るからとの地元言葉での電話があった。県民性を感じて思い出の品となりそうだ。家内は万華鏡も見つけた。 次に行った旧鐙屋も立派で昨日の風間家と同じく石の屋根だった。折角なので、最上川沿いを走り、銀山温泉に向かう。風車の道の駅で念のため道路事情を確認すると大丈夫とのことだった。 途中まで自動車専用道路、また、最上川沿いの道も空いていて、順調だ。途中、仙人堂や芭蕉の乗船地等の名所もあった。山形北バイパスを快適に走るが、尾花沢辺りで豪雨となった。しかし、給油後、銀山温泉に向かうと幸運にも雨は降っていなかった。 日帰り客は温泉までは行けずに、手前の駐車場止まりで、800mほどの道のりを下る。川沿いの温泉街は短く、古山閣向かいの「伊豆の華」でお茶としたいが、16時30分からの再開を待つ。 ![]() 写真でよく見る能登屋旅館まで行くが、ここは、やはり子の温泉街は雪の夜がベストのようだ。伊豆の華で家内はクリームあんみつ、私は珈琲を飲む。 帰りに足湯に手を入れてみると結構、熱かった。ここの共同浴場は有名建築家隈研吾氏の設計だと知り、見もしなかったのは悔やんだ。 今日の宿泊の山形グランドホテルまでも、大した渋滞もなく、銀山温泉から、1時間半かからずに着いた。 このホテルは有名名画や彫刻を多く所有していて、グランド美術館をうたっている。部屋もリニューアルされていた。 夕食は中華料理の「桃花苑」で、アラカルトを頼んだ。満席なだけあって、美味しかった。面白かったのは青椒肉絲の肉が山形牛か問うと、山形牛や米沢牛は地元の人もあまり口にできないと言う。それでも肉は美味だった。 2018年8月16日(木)雨後曇り 最終日の天気予報は、前夜の時点では、昼ごろ強い雨となっていたが、前線は予想より南下したようで、朝から強い雨となった。 朝食バイキングは、ごはんは「つや姫」、いも煮等郷土色もあり、充実していた。この日は最初に、雨の中、ホテル近くの山形発の鉄筋コンクリート造りの校舎「山形まなび館」に立ち寄る。チェックアウト時に出会った男の子がやたらひとなつこく可愛かった。 次に全国有数の大正建築の傑作と称される「文翔館」を見学した。 ここの建物や敷地の立派さには驚いた。この日が初めてだというボランティアのSさん、元バスガイドだけあって話はうまく、知事や元県の文化会館「やまぎんホール」のエピソードや花笠音頭のようすなどなど話題が豊富で、郷土愛も強く感じられ、この建物だけでなく、山形県をよく理解でき旅の思い出となった。ご主人が病床にあり、前向きに生きるためにボランティアを始めたという。 この建物とガイドは旅の中でも強く印象に残った。喫茶室で珈琲ブレイクとさくらんぼとリンゴの焼き菓子を食べて、隣の議会後も観る。これらを無料で見学させてくれる山形県、おそるべしである。 ![]() 大雨の中、山形県立博物館教育資料館の外観だけを見て、山寺に向かう。家内は上らないと言うし、雨でもあり、足元も滑りやすいので、ゆっくり山寺芭蕉記念館を見学した。途中、雨にけむる五大堂を撮影しているとちょうど電車が通った。 ここ山寺芭蕉記念館は市営施設で外観は新しく見えたが、結構古い。米倉斉加年出演の40分のビデオ「百代の過客」で「奥のほそ道」が虚構であり、また、それは歌枕の本情を求めることにつながるということを知り、納得した。また、立石寺のせみは、あぶらぜみでなく「にいにいぜみ」の説が主力だが、季節的には鳴いていなかっただろうし、せみ塚の文字も判読不能、最上川の「五月雨早し」もさほど早くはないという話など、エピソードも興味深かった。 その後、外に出ると雨が上がり、五大堂などがくっきり見えて山は青々としている。嬉々として写真を撮った。観宝亭が特別公開して山寺を見学手、芭蕉堂でお菓子と抹茶をいただく。 ![]() 山寺の登山口を確認しての帰り、山寺郵便局があったので、再び、山寺郵便局のポスト型特別絵葉書を買い求め、自宅に送る。 旅の最後は天童将棋資料館とした。天童市は、ふるさと納税で、将棋ゴマ型の名前入りのストラップをいただき、興味があった。展示はシンブルだが、将棋好きにとっては別世界なのだろう。 ![]() 空港まではわずか数キロ。ガソリンを満タンにして返却して少し早いが夕食とした。 空港にはレストランは一軒だが、上山市葉山の温泉旅館『名月荘』が運営するエアポートキッチン『欅(けやき)』は評判通りだった。私は利き酒セットと山形牛牛重、家内は山形牛すき焼きセットを頼んだ。大変美味い上に、利き酒を頼まなくても、枝豆がついた。携帯電話の充電もさせてもらえて助かった。 おみやげのだだっちゃ豆は高く思えたので(なんと帰宅すると近所のスーパーで鶴岡さんのだだっちゃ豆が本日限定で安価で売っていたと家内が買ってきた)、ラフランスやさくらんぼのジャムをご近所土産に買った。 飛行機は前の便からの遅れで、離陸が45分遅れ、さらに伊丹空港混雑のため旋回して15分遅れ、計1時間遅れた。さらに伊丹空港は一部改装が終わり、バスの乗り口が一カ所となり、ゲートは21となったので、端から端まで10分近く歩いたが何とかバスに間に合った。 大変好印象の旅となったが、旅を振り返ると、羽黒山の五重塔や加茂水族館、銀山温泉など見所も多かったが、山形県人のお人柄の良さに感心した。思い返すだけでも、文翔館のボランティアの佐藤さんを筆頭に、レンタカー受付の女性、手向郵便局員の男性、MILKのご夫妻、池徳古美術店の奥さん、旧風間家住宅丙申堂の案内の女性、鉄板焼き「みやま」のシェフ、山形グランドホテルのフロントの女性、酒田観光物産協会の今井さん、大井建具家具製作所の主人などが浮かぶ。 また、山形県は無料の国道バイパス等整備され、道路事情が良いと感じた。 今週、酒田で買い求めたテーブルが届いた。既存の椅子とぴったりで、生駒山を観ながらの 珈琲ブレイクが楽しみとなった。 |