蔵王(熊野岳 1840.5m、杉ガ峰・芝草平)

 


データ】     

2003年7月25日(金) 曇時々雨 歩行時間 1時間13分+1時間53分
7月24日(木)

22:50中野区南台発 首都高速幡ヶ谷IC 23:35東北自動車道川口IC

7月25日(金)

0:38〜0:50上河内SA(152km) 1:50〜4:55安達太良SA(269km仮眠) 5:35〜6:02白石IC付近のコンビ二(342km) 6:48蔵王レストハウス(379km) 

7:05スタート <5分> 7:10〜15お釜分岐 <23分> 7:38避難小屋縦走ルート分岐 <10分> 7:48〜8:10熊野岳山頂 <10分> 8:20避難小屋 <25分> 8:45ゴール レストハウスで休憩 9:15苅田峠南蔵王縦走コース登山口 9:20スタート <30分> 9:50前山(エコーラインから1.8km、杉ガ峰まで0.7kmの表示) <20分> 10:10〜15杉ガ峰(1745.3m、芝草平まで1.0kmの表示) <8分> 10:23〜36芝草平 <11分> 10:47杉ガ峰 <14分> 11:01前山 <16分> 11:17避難小屋 <14分> 11:31登山口

11:41出発 12:03猿鞍分岐(蔵王温泉まで9km) 12:25〜13:19源七朗露天の湯 13:35〜58生粉打百そば東雲(419km) 14:10〜33ヨークベニマル  15:34Asahi自然観  18:30就寝 

駐車場
  蔵王レストハウス駐車場(無料、多数)

温泉
   源七朗露天の湯(450円、露天風呂あり、石鹸等なし)

メンバー
   M君、N君

 2010年10月の蔵王お釜見学
   


もともと金曜日に有休をとり、東北山行を計画していたところへ、木曜日に出張が入ったので、かねてから「誘ってください」と言われていたM君に声をかけたところ、是非にということとなり、さらにN君も行くことになり、楽しいメンバーが揃った。M君は昨年末東京に転勤して以来、N君とは一昨年の木曽駒ケ岳以来だ。二人ともめっぽう酒が強いので、どちらかと言えば、再会を祝う宴会登山が目的とも言えるかもしれない。

鹿島での出張を終え、高速バスで東京駅に戻り、地下鉄丸の内線でM君の寮を目指す。M君がたまたま買出しに来ていた姿をスーパーマーケットで見かけ、二人で買出しをする。寮の風呂を借り汗を流した後、N君の到着を待つ間、M君の鉱物採集の成果(水晶)をみて、興味深い話を聞く。仕事で遅れていたN君も到着し、22時30分出発する。

首都高速の幡ケ谷ICから東北自動車道の白石ICを目指す。初めての道なので標識に気を使いながらも渋滞もなく順調に走る。宇都宮までは片側三車線の道だ。カーブも少なく快適である。白河を越えるときは、芭蕉のことを思い、いよいよ「みちのく」という気持ちとなる。やはり天候が悪く途中も雨の箇所があった。東北の例年の梅雨明けは23日でここ数年も同様。週間天気予報でも当初は、26日頃からは回復とのことであったが、どんどん悪くなった。安達太良のSAで約3時間の仮眠をとる。若い二人はよく眠っているが(N君とは8歳、M君とは16歳違い)、姿勢からか私は熟睡とはならなかった。

白石ICを下りたところで、コンビ二に立ち寄り、朝食のサンドイッチを仕入れる。NHKラジオでは、何と福島沖に低気圧があり、宮城には大雨警報が出ているという。今日の行程はきつくないので、ともかく蔵王の登山口を目指し、蔵王エコーラインをひた走る。有料の蔵王ハイラインも朝早いためか誰もいない。たどり着いた駐車場も一台止まっているだけ。レストハウスも閉館されていて、トイレも使えない。小雨の中、レインウエアをまとい、最高峰の熊野岳を目指す。

リフトとお釜の分岐までは遊歩道であった。お釜との距離が近いので見えるかと期待しつつ標識に従いお釜の方に下り、柵からのぞくがガスで全く見えない。仕方なく熊野岳まで数メートルおきに続く木柱を目指し戻る。この木柱はこのようなガスのとき本当に役立つ。火山で大した花もないので、傾斜のない、M君に言わせるとマウンテンバイクにうってつけの道を木柱に沿ってとぼとぼと歩くと、避難小屋経由熊野岳と直登のコースの分岐に出る。どちらもほんの一上りだ。途中単独行の人に会う。

たどり着いた蔵王最高峰熊野岳山頂には鳥居と社があり信仰の山である。二等三角点で写真を撮るが、展望はない。コマクサの群落があることを思い出し、探すと、すばらしい群生で、見頃のものも多かった。小さい株も多いので、保護柵の必要があるかもしれない。特に雨露で美しい。N君も四つんばいになりながら写真撮影をしている。このすばらしい群落が見れたおかげで、お釜を見れなかったことで落ち込んでいた気分もずいぶん回復した。

帰りに間違って避難小屋方面に進むと、正解で、両側は、またまたコマクサの群生地。立ち入らないでくださいという標識が並ぶ。大変な数のコマクサだ。その幸運に感謝しつつ、レストハウスに戻ると、開館していたので、トイレ休憩となる。駐車場には数台の車が駐車していた。登山姿のご夫婦からお釜が見えるかと聞かれたので見えないがコマクサがすばらしいことを告げると山頂を目指して出かけられた。

時間があまりに早いので、山と渓谷社のアルペンガイドで誉められていた南蔵王縦走コースの高層湿原の芝草平を目指す。苅田峠を目指すと登山口となるはずの目当てのバス停がないので、戻って工事関係者に聞くと、さらに白石方面に戻ると、バス停はなかったが、環境庁の「南蔵王縦走コース」と書かれた大きな案内看板と登山口の標識があった。登山口手前の2台くらいの駐車スペースに止める。

案内板を読んだ後、杉ガ峰に向かう。最近整備されたばかりと思われる木道が続く。チングルマの綿毛が多い。ここから芝草平までは、ハクサンシャクナゲが咲き乱れる。終わったものもあるが、蕾も多い。色いもの、少しピンクのものがある。それにしても熊野岳の火山帯から一変し、緑豊かとなる。苅田峠避難小屋への分岐を過ぎると、木道が終わり、登りいくと、前山があり、さらに一上りで杉ガ峰で三等三角点があった。シャクナゲの他、イソツツジやナナカマドも多い。特にイソツツジの純白が美しい。地元の人たちと思われる10人のパーティーの人に写真を撮ってもらう。13日には芝草平はワタスゲが見頃であったというが、どうであろうか。

芝草平までは1kmとの表示であったが、ほんの一下りで、芝草平の始まりである。すばらしい湿原だが、ワタスゲが終わっていたのと(ハクサンチドリやヨウラクツツジが咲いていた)、道がどろどろで歩ける状態ではなかった。後のパーティーに聞くと、芝草平は上下二段になっているが、下の段は、荒れたので、復元のため、湿原を回避して、道がつけられているという。木道整備が望まれるが、パーティーの人によると、計画されているとのことだ。私が偵察に向かうが、道の状態が悪いので引き返すこととする。エコーライン道路に近づくと雨足が強くなった。南蔵王縦走コースは期待以上にすばらしく熊野岳だけとしなかったことに満足する。

さて、今回の山行のもう一つの楽しみである温泉を目指す。蔵王温泉には、有名な大露天風呂があるそうだが、つかるだけで洗い場はないのではとひらめいたので、N君が携帯で問い合わせると案の定洗い場はないとのことだったので、大露天風呂近くの源七郎露天の湯を目指す。ガスが濃いので運転には神経を使う。ここも共同温泉で450円だ。温泉は桧風呂の内湯と大きな露天風呂で、露天は少し白色で硫黄の臭いのする湯で大満足する。洗い場は、ビニールカーテンで仕切るシャワー3室なのがおもしろかった。源泉は42度とさほど高くはないが、湯量が豊富のようだ。この温泉はお薦めだ。妻に下山の報告をすると、宮城に大雨警報が出ていたのを知っていて心配してくれていた。

次の楽しみは昼食。蕎麦が有名な土地なので、探しながら下ると、「東雲」というテレビにも取り上げられた蕎麦屋があった。展望もすばらしい。山形弁は聞き取りにくかったが、お薦めの100%蕎麦粉のものと80%のものとのあいもりももらう。やはり美味い。食べやすさでは8・2だが、100%も捨てがたい。

すっかり満足して今夜の宿泊先であるAsahi自然観のバンガローを目指す。県道21号・170号・国道458号・県道18号のルートだ。途中、ヨークベニマルがあったので、地酒の住吉、肴に三陸産のサザエ、冷奴、枝豆等を買い足す。最上川を越え、自然観に着くと、立派なホテル・コテージもある施設であった。コテージ・キャンプ場はあいにくの天気だが、満員とのことであった。バンガローは3150円だけあって、電気もないが、この天気ではテントよりありがたい。共同施設も立派でトイレも水洗で清潔であった。早速ビールで乾杯。スーパーで氷をつめてきたのでぎんぎんに冷えている。M君発案のサザエもうまい。それに「百年の孤独」まであり満足して、二人より早く床につく。

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